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2004年

5月1日

アライメント調整を「車工房リキ」さんで行いました。
今回の設定値は以下の通りです。リアのネガティブキャンバーは現状の限界値で前回と同じ-1.6、フロントはリキさんと相談の上、-2.0にしてみました。
フロント
キャンバー -2.0° -2.0°
キャスター +6.8° +6.8°
トゥ 0.02° 0.02°
リア
キャンバー -1.6° -1.6°
トゥ 0.06° 0.06°
スラスト角 0.00°

スーパーチャージャー装着に際して、いくつかの新しいアイテムを装着することにしています。基本的に全て熱対策です。
一つ目は、BILLION製8インチ電動ファン2基。これは水冷式インタークーラーコアの強制空冷用に使用します。
上記の電動ファンは同じくBILLION製の電動ファンコントローラーVFCproに別売オプションの水温センサーを装着して制御します。電動ファン回転開始温度設定は50〜100℃の範囲ですが、10℃辺りになったら作動させたいので水温センサーに抵抗を入れて騙すことにしています。また吸気温センサーも装着して温度表示を行います。
そして各ホース、配線類を遮熱するシート
また外気を積極的に導入するためのダクト
耐熱遮熱性に優れた素材とアルミ製のフレームを使用した逸品です。

水冷インタークーラーのコアはラジエターの吸気口を塞ぐ形で装着されるため、吸気効率の低下が予想されます。
そこで不足分を少しでも補うため、50mm径のダクトで左右のフロントエアスクープからラジエター前へ直接外気を導入する配管を行いました。
また配管を通すためエアインテークとの隔壁の左右端部分を大きく切り取ったことで、エアスクープから導入された吸気が配管部分以外からもラジエター前に流入するようになりました。

最後はウォーターインジェクション。以前設置したものが水冷式インタークーラー用コアの装着によって使用出来なくなるため、形状が小さく噴射範囲が広いものに交換する必要があります。
これはスバルインプレッサ用純正オプション品でインタークーラー用ウォーターインジェクターです。ワンウェイバルブと配管用ホース、インジェクター固定用ステーのセットで\3,600.でした。
早速装着してみました。さすがにメーカー純正オプション品だけあって、広い範囲に大量の水を噴霧してくれます。タイマーリレーで設定した5秒間の噴霧でコア表面はほぼ全面に渡ってビショビショです。
気化熱で冷却する場合は、細かい霧状の水滴を広い範囲に噴霧する方が、大量の水を浴びせ掛けるよりも効率的です。
インジェクターは2個注文したのですが、どうやら在庫が無かったらしく、メーカーから1個だけ直送されてきました。もう1個が到着したら、ホースラインを二股に分けてコンデンサーとラジエターの間にも設置する予定です。

→続き

5月2日

BILLION VFCpro装着の準備を行いました。接続は左図の通りです。画像をクリックするとPDFファイルで詳細が見れます。電動ファン回転開始信号は「−(マイナス)」です。
電動ファン回転開始温度設定が50〜100℃間なので、水温センサーに並列に抵抗を入れて実際の温度より表示される温度を45℃高くさせ、65℃(実際は20℃)で回転を開始するように設定しました。ちなみにこの方法だと温度表示は誤差が大きくなり、さらに表示範囲も狭くなりますので一般的な使用方法ではありません。あくまでも20℃を越えているかどうかの判断しか出来ません。
吸気温度センサーは、温度表示と設定温度に達した時のアラームLED点灯だけです。最大の難関は、センサーをどこに設置すれば良いかと言うことですね・・・。

5月3日

走行会参加常連でお馴染み、K氏の新エンジンが完成されました。
エンジンは429/LS6です。勿論この他にもロールケージやサスペンションなど多彩に渡ってチューニングが施されていますので、5月21日のエビス走行会でお会い出来る時が楽しみです。
こちらがパワーチェック図。未調整ながらパワーは490HP、トルクは61kg/mを達成しています!!
ピークパワーも6300rpm辺りで発生していますから、高回転志向のエンジンに仕上がっています。今後の詳細調整により520HP辺りは確実なところです。
4000〜6000rpmの広い範囲で発生する55〜61kg/mの膨大なトルクと回転と共に一気に上昇するパワーが6速マニュアルミッションと相俟って、あらゆる条件下で凄まじい加速を味わえることでしょう。

BILLIONのVFCproを装着しました。これはスーパーチャージャーが装着された後に水冷式インタークーラーの強制空冷用電動ファンをコントロールすることと、インテーク内の吸気温度表示が目的です。
小型軽量なので両面テープやマジックテープでも固定は可能ですが、サーキット走行の膨大な「G」に耐えられない場合が多いので、ステーを渡してアンダートリムにボルトで固定しました。
センサー信号及び電動ファン回転開始信号の配線は、運転席左下の通線口より6芯線のケーブルを通して行っています。
抵抗(660Ω)を並列に挿入した温度センサーの表示ですが、実際の温度が20℃の時に65℃、28℃で66℃となっていました。これは水温センサーに使用されているサーミスタ(温度で抵抗値が変わる素子)が高温になればなるほど変化(低下)する抵抗値の度合いが小さくなっていくことが原因です。
こちらは、実際の温度に対する水温センサーの抵抗値と、660Ωの抵抗を並列に接続した場合の抵抗値と表示温度の対比表です。
温度 水温センサー抵抗値 抵抗並列接続時 表示温度
100℃ 185Ω 144Ω 115℃
70℃ 450Ω 267Ω 95℃
50℃ 950Ω 389Ω 80℃
38℃ 1800Ω 483Ω 67℃
28℃ 2500Ω 523Ω 66℃
20℃ 3400Ω 552Ω 65℃
7℃ 5400Ω 588Ω 63℃
4℃ 7500Ω 606Ω 60℃
このように実際の温度が低くなればなるほど表示温度との誤差が大きくなって行きます。
実際の温度はテスト用に同じ場所に設置した吸気温度センサーによる表示です。またサーミスタの抵抗値は大半の製品が同等である場合が多いですが、違う製品もあります。

5月8日

スーパーチャージャー装着作業がいよいよ始まります。本来は7日に行く予定でしたが急遽仕事が入ってしまったため、今日になりました。
PCMにMagnusonの新しいプログラムをインストールするため、プレデターチューニングを解除して純正状態に戻しました。
インストールした時にはハイパーテックからの移行であったため、それほどの大差を感じることは無かったのですが、アンインストールして完全な純正状態に戻した直後に走ると、回転上昇が怠慢になって出足の機敏さが低下してしまったことや、シフトタイムの遅さやファームネスの弱さを直ぐに体感出来ました。この手のチューニングもそれなりに効果があると言うことですね。また電動ファンの回転開始温度設定が高いため、これまで87℃前後で安定していた水温が100℃前後で安定するようになってしまいました。当初は冷却系に何か異常が起こったのではないかと不安になってしまったくらいです。
装着作業は、お馴染みKMクラフトガレージさんで行います。
近々にHPがオープンするとのことですので、URLが確定したら直ぐに紹介をいたします。
こちらが既にMariusu師匠に先行公開していただいた(笑)Magnusonのスーパーチャージャーユニット。手前側にあるコアが水冷インタークーラー用です(デカイ!!)。
装着作業はいくつかの手順に分かれていますが、まず最初に本ユニットを装着してボンネットの閉まり具合を検証することになっています。
ボンネットの加工もありますから装着作業が完了するまで10日前後かかるのではないかと思われます。
この数日間にいくつかの収拾した情報を検証しましたが、街乗りだけならまだしも、サーキット走行となるとやはりミッションとドライブシャフトは交換せざるを得ないようです。ミッションについては現在、"Pro Yank" 又は "FLP Level 4" を検討中ですが、どちらにせよいったいいつになったら買えるやら・・・。交換する準備が出来る前に純正ミッションを壊さないよう、せいぜい気を付けなければいけませんね。

5月9日

KMクラフトガレージさんからの連絡により、やはり純正フードは5cm程度クリアランス不足でした。
そのため、"Caravaggio supercharger hood"を使用することにしました。
こちらはファイバーグラスとコンポジットがあります。軽量化と言う部分ではコンポジットが優勢ですが、本製品については、コンポジットの重量が18ポンド(約8kg)であるのに対してファイバーグラスは22ポンド(約10kg)で、2kgの差しかありませんでした。しかし価格面ではUS$400.もの差があります。純正フードの重量は16kgですから、ファイバーグラスでも6kgの軽量化となります。そこで今回は塗装のことも考慮してファイバーグラスにしました。最大の問題は走行会までにデリバリーが間に合うかどうかと言うことです。

5月11日

スーパーチャージャー装着作業の見学にKMクラフトガレージさんへ行ってきました。
ご覧の通り、スーパーチャージャーユニットの装着が終わっていました。ここに至るまでにもいくつかの難題がありましたが、それについては後日装着レポートで詳しく報告します。
残す作業は、クランクプーリーの空転止めピン打ち、水冷インタークーラー、燃料ポンプの装着となりました。このまま大きな問題が起らず順当に進めば、今週中に完了と言う感じです。
予想していたよりも遥に上へ盛り上がっているユニット。これでは純正ボンネットなど到底装着出来るわけがありません・・・。
見た感じでは、新しいボンネットでも本当に大丈夫なのかと心配になってしまいました。
純正ボンネットの干渉する部分を切り抜くとこのような感じになりました。
新しいボンネットは、どう早くても到着まで10日前後必要であるため、塗装が終わって装着出来るようになるまでの間はこの穴の上に何か被せて蓋をして雨水の侵入を防ぐことになります。
5月21日のエビスサーキット西コース走行会には間に合いませんから、天気に問題が無ければユニットを露出させた状態で走ることになります!!
これ、ボンネットに着けると良さそうです。ABS樹脂製なので耐熱性もありますし安価です。
1月の茂木以来、4ヶ月振りにMariusu師匠と再会できました(^_^)。右側の御仁は、今回の装着作業をお願いしたKMクラフトガレージさんが誇るメカニックのM氏。
師匠は装着されたS/Cを目の当りにして、えらくお気に入りのようでした。そしてユニットをもっと高い位置に設置して、ボンネットの上に全体を露出させたいと申しておりました・・・。

この数日間、悩みに悩んだあげく、やはりトランスミッションとトルクコンバーターは、たとえ借金をしてでも強化タイプに交換することにしました。理由は一つ、純正が壊れてしまう前に強化型にしておけば、万一それが壊れてしまってもストックしてある純正品が緊急代替品として使用出来るからです。
製品は重量(約68kg)も体積も大変大きく、単体で輸入するにあたっては輸送中の破損等の危険性が懸念されるため、今回は 「Yank」 の正規ディーラーでもあり、本製品についての技術、知識が豊富なALEX Racing Designさんに注文することにしました。
運賃も航空便だと膨大になってしまいますから船便で送ってもらいます。到着まで一ヶ月程度とのことですので、それまで純正ミッションを壊さないようにのんびり待つことにしています。

今更ながら何でまたと思われてしまうかもしれませんが、X-PIPEを装着することにしました。パワーアップが目的ではありません。排気音の低減が目的です。情報によると低回転域で発生する篭り音解消に効果があるとのこと。
本当はハイフロー触媒と一緒に装着したいのですが、既にミッション交換で借金を背負う身になりますから、そこまで首が回りません・・・。
装着は触媒以降を切断して溶接する必要がありますので、これもKMクラフトガレージさんで行っていただきます。今週中にも製品は到着しますが、走行会までに装着するのは難しいかもしれません。

5月12日

ボンネットに空いた穴を塞ぐアイテムをあれこれ探していたところ、ベンツ関連のHPでアメリカ製のエアスクープ販売店の製品を紹介していました。そしてそこのHPで取り扱い製品を見るとカマロ用のエアスクープに適合しそうなものがありました。そこで次に国内で同製品を取り扱っている販売店を探してみたところ、何とヤフオクで同製品が\5,500.で出ているのを見つけました!!
大きさは幅31cm×長さ55cm×高さ5cmですが、空けた穴を覆い隠すことが出来るかどうかを検証してもらっています。使用可能であれば即座に落札します!!

3月14日に紹介し、その時点でWest Coast Corvette社に注文を出していたCORBEAUのシートと専用レールですが、一ヶ月を経過しても商品を送って来るどころか出荷予定についての返答すらありません。さらに驚いたことは、同社のWebショップ上から、いつの間にか本製品の掲示が消滅していました。つまり取り扱いを止めたと言うことです。理由を聞いたところC5に装着するとシートポジションが高過ぎてフィットしないために販売を止めたとのことでした。
そこでメーカーに直接問い合わせをしてみたところ、そのようなことは無いと断言された上、直販をしてもらえることになりました。順当に行けば一週間程度で到着すると思います。本シートは専用レールと共に助手席側に装着されます。座り心地を含めた製品の完成度がどの程度であるかは分かりませんが、RECAROのSR-VはC5に装着することが出来ないので現状で他の選択肢は見当たりません。純正に比べ若干でも軽量化となって、ホールド製が向上すれば良いと思っています。果たしてどちらの言い分が正しいのか判明するのが楽しみ?です。

5月13日

2004年5月21日の第一回エビスサーキット西コース走行会開催まで一週間となりました。
本日、参加申込をいただきました皆さんにご案内メールを配信いたしましたが、参加申込をされているのに配信が無かった場合には至急ご連絡をお願いします。尚、キャンセルされる場合は当日の集合時間までのご連絡で結構ですが、参加お申込みは明日14日までで締切となります。

7月22日(木)午後、第7回那須モータースポーツランド走行会を開催いたします。参加募集台数は10台です。参加希望の方は申込フォームからお願いします。募集台数に達し次第、締め切ります。

5月14日

こちらは、ボンネットにドカンと開いた穴を塞ぐエアスクープです。
KMクラフトガレージ K氏がワンオフでつくってくれました!! さすがですね〜
心配の種であった排熱処理もこれで万全!! 大満足!! ですので、ヤフオクのエアスクープ新しいボンネットも不要となりました。あとは塗装並びに固定とS/C装着作業の完了を待つばかりです。

もう3年ほど前のことになりますが、大阪在住のM氏はコルベットC5 2001年モデルにお乗りで、本HPで紹介させていただきました。その後別車に乗り換えられましたが、今般、ローリンザーのスーパーチャージャー付メルセデスになりました!!
入替り画像でその凄まじいパワーのグラフが表示されますので、特とご覧下さい。

5月16日

Magnusonのスーパーチャージャー装着が完了しました!!
装着作業は全てKMクラフトガレージさんで行い、今回も大変お世話になりました。
これは本当に凄いパワーです!! ともかくアイドリング直後からレブリミットまで増大したパワーをタイムラグ無しに延々と感じ続けることが適いますから、ちょうど排気量がアップしたのと同じような状況です。
唯一の違いは、スロットルを大きく開けない限り加給は行われませんので、パートスロットル時は無加給状態を維持出来ます。そして加給走行をしなければ燃費も大きく変わることはありません。
高速道路でシフトダウンをせずに4速のまま何度かスロットルを開けてみました。開けた途端にブースト計が0psiを越えて加給が始まり、直ぐに4psi辺りを表示します。そしてこれまでは考えられないような加速が始まり、あっと言う間に速度は○○○km/hに・・・!!。
たった一度ですが、スロットルを開け過ぎて3速にキックダウンしてしまったの加速は、もう別世界でした・・・。
増大したパワーから純正ミッションの負荷を軽減するため、燃調や点火時期調整と共に、A/Tのファームネスやシフトタイムのプログラムも変更されています。そのお陰をもって増大した負荷が吸収されており、思ったよりもスムースで穏やかなシフトフィーリングが実現していました。これなら無茶をしない限り、しばらくの間は壊れないでいてくれるかもしれません
しかし一般道走行ならまだしも、サーキット走行を行うためにはやはりミッションとコンバーターは強化タイプにするべきですね。
これまでリアタイヤがオーバーサイズ(315/30/18)であるためアンダーステアだったのですが、スロットルを大きく開けて発進すると315をもってしてもスピンします。まるで雨天下に低いギアでスロットルをドカッと開けた時のようです。
コーナリングはリアをスピンさせながらパワースライドした方が速いかもしれません?!。
勿論、そんな技量は持ち合わせていませんが・・・

加給走行を行っていない時のエンジン音は極めて静かで装着前とほとんど変わりません。
しかし加給が始まると事態は豹変し、排気音がかき消されてしまうほどの凄い唸りを上げました。
KMクラフトガレージさんのK氏に、ワンオフで製作していただいたボンネット上のエアスクープもバッチリ決まっています
前から外気が導入され後から排出されるので、膨大な発熱をするスーパーチャージャーユニットを冷却する効果は抜群です。

ここまで来たら外気導入用のNASAスクープと排熱用サイドエアスクープを製品が到着次第ボンネットにまたまた穴を空けて装着することにします。
装着作業の中で最大の問題であったのは、燃調とシフトのプログラムをインストールするために付属している「スーパーチップスマイクロチューナー」により、他のモディファイを行うことが出来なかったことです。つまり、電動ファン回転開始温度設定も出来ません。
またこのモデルは、本来ならダイアグノーシスの機能もあるはずですが、それもありませんでした。一応、Magnuson社に、付属の「Miro Tuner」を返送すれば、電動ファン回転開始温度設定を書き換えたプログラムをインストールしてもらえるかどうかを問い合わせています。
他のコンピュータープログラマー(プレデター等)で該当部分だけを書き換えようとするとエラーを起し、何と何とPCMのプログラムが全て消え去ってしまいました!!
M氏に純正のプログラムをTECHUで再インストールしていただいてから、もう一度マイクロチューナーでインストールを行い事無きを得ましたが、KMクラフトさんで作業を行っていなかったら、いったいどうなっていたことかと考えるだけで寒気がします。
と言うわけで、電動ファンの回転開始温度を低く設定することは出来ませんでした。
純正の設定では水温が105℃にならないと電動ファンは全開で回りません。
そのため外気温度計が22℃の帰路でエアコンを使用していると、高速道路で105℃、一般道で97℃辺りで安定していました。これはスーパーチャージャー装着前と同じでしたから、ラジエター吸気口をほぼ全面に塞ぐ形で装着された水冷式インタークーラーコア(8インチ電動ファン2基付)による悪影響は、今のところ無さそうです。
しかし高出力エンジンにとって水温を低く保っておくことは必然ですから、何らかの対策を講じて電動ファン回転開始温度を低く設定する必要があります。
C5の電動ファンはコンピューターにより動作が監視されているため、動作用リレーの一次側や二次側に細工を施すとエラーが発生する可能性があります。回路図から推察した限りマイナスコントロールをすれば問題無いはずですが、マニュアルスイッチによるものならともかくとして、純正の水温センサーからのデータを元にして自動設定を行うには付属品をいくつか購入する必要があります。そうなると出費面で比較した場合むしろ安価になるので、今回は電動ファンの回転温度を自由に設定できるキット(運賃込でUS$160.程度)を装着することにしました。

MagnaflowのX-Pipeをついでに?装着していただきました。
パワー面でどの程度の効果があるかは、スーパーチャージャーの威力の前で全く判断出来ませんでした。しかし、これはMagnaflow社製品に限ってなのかもしれませんが、排気音が全帯域で小さくなり、さらに1500rpm辺りで発生する篭り音を減少させる効果もありました
しかも錆に強いステンレス製でかなり軽量です。
但しX-Pipeの中には全く効果が無い粗悪品もあるようなので、安物買いの銭失いにならないように信頼出来る製品の使用を薦めます。

5月18日

Z51用のパワーステアリングフルードクーラーを装着しているものの、フルードが噴き出てしまうと、スーパーチャージャーのドライブベルトを直撃する恐れがある位置に装着されているリザーバータンク。
いずれ機会を見て位置を移動させるつもりですが、取り合えずの処置としてアルミ板を使って壁をつくりました。これなら噴き出しても直撃だけは免れそうです。

プレッシャーゲージ用の取り出し口にもう一つインテーク内から加給圧を検出できる場所がありました。
現在はボルト(チューブ接続部分の奥に頭が少し見えています)で蓋がされていますが、同規格の圧縮エア接続用アダプターを購入して、ここに吸気温度センサーを装着することにしました。

5月20日

いよいよ明日は第一回エビスサーキット西コースでの走行会が開催されます。しかし、天気予報では残念ながら良くて雨、ヘタをすると台風直撃となり、サーキット側から中止要請が出てしまう可能性すらあります。晴れ男集団の力で何とかしたいものですが、どうも昨年の菅生と言い今回のエビスと言い、初めて開催する場所は天候に恵まれないのでしょうか・・・
ちなみに本日までに7台のキャンセルが出たため、C5は僅かに2台だけです。明日の天候によってはさらに出てしまうかもしれません。

吸気温度センサーの装着が完了しました。取り出し口のネジは1/8で吸気温度センサーが1/4だったので、圧縮空気用の変換アダプターを使用しました。厳密に言えば距離が少し離れているので実際と異なる数値が検出されてしまうかもしれませんが、大幅なズレは無いと思います。

リザーバータンクから噴き出したパワーステアリングフルードがベルトを直撃してしまうのを回避するプレートをつくりましたが、そもそも噴き出してしまう原因を解消させることが先決でした・・・。キャップはスプリングにより圧着する構造になっていますが、スプリングの老化やフルードの加熱が原因で圧着力が低下すると噴き出し易くなってしまうので、新しいキャップに交換することにしました。一個US$23.(運賃別)くらいのものなので、一生涯一度もキャップを開けずフルード交換もしない場合は別ですが、そうでない場合には定期交換部品の一つに入れても良い部品でしょう。明日の走行会は、取り合えずウレタンシートをリング形にカットしたものをキャップに着けて対処することにしました。

ALEX Racing Designさんから、PCMのモディファイについて朗報が入りました!!。
ほぼ全てのプログラマーによるモディファイ及びカスタムプログラムをインストールしたPCM、さらにVINコードやキャリブレーションb喪失してしまった場合でも読み出し解析が可能な上、さらに書き換えも出来るとのことですので、ミッションの載せ換えを行った時を機会に、見ていただくことにしました

5月22日

第一回エビスサーキット西コース走行会を開催しました。
直前まで台風の影響による悪天候が予想されていましたが、さすがは晴れ男の集団、走行開始時にはすっかり晴れ渡り、コースは完全ドライ、しかも気温は14℃と一転して最高のコンディションとなりました。
本年に入って初の、そして半年振りの走行会でしたが、本当に楽しかったです
スーパーチャージャーは問題無く稼動を続け、膨大なパワーによる加速を存分に味わうことが出来ました。また水冷式インタークーラーの効果は絶大で、走行中、冷却水は常に20℃前後を維持し、加給気温度も36℃以上になることはありませんでした。
唯一の心配はやはりミッションです。高負荷による破損を回避するため、今回は3速のオート状態で走りましたが、それでもATF温度はグングンと上昇を続け、油温、水温が110℃程度で収まっているにもかかわらず直ぐに130℃を越えてしまいました。
強化ミッションとトルクコンバーターにより改善されることを望んでいますが、外気温を考えると水温を含めてまだまだ十分なレベルでは無いと判断しています。やはり外気導入をさらに促進させて冷却効果を高くすることも必然のようです。
今回最大の失態は、せっかく装着したウォーターインジェクションをすっかり忘れていて使用をしなかったことです・・・

5月23日

大失敗の巻・・・?。
電動ファンをPCMのプログラムモディファイによらずアナログで制御する電動ファンコントローラーなるものが来ましたが、あまりにプアな製品なので少々落胆しています・・・;。
この製品は単に専用温度センサーをラジエターのフィンの隙間に直接装着し、感知した温度によりリレーをON/OFFするだけのものです。設定温度はかなり広い範囲で調整可能になっていますが、リレーがONになるとバッテリーの電源を電動ファンのモーターに直接ブチ込むと言うお粗末さです・・・
私はてっきり純正の水温センサーに接続して純正のファン稼動用リレーを制御するものだと思い込んでいましたから、ショックは大きいです。こんなものであることが判っていれば自分でも簡単につくれますし、もっと良い製品が国内にもいくらでもあります。
ちなみにこの製品はBreathless Performance社製です。
かと言って捨てるわけにも行きませんから、装着マニュアルに記載されている方法とは別の方法で装着をしました。そして結論から言うと、90℃辺りでON、87℃辺りでOFFになり、ちゃんと動きました
水温センサーが検知した温度(設定可能範囲は50℃〜100℃)でリレーがONになる部分はそのままですが、配線方法を変えて、電動ファンにバッテリー電源を直接供給して強制回転させることは止めています。そしてPCMから出る電動ファン制御用リレーをONにする信号(下段回路図の青枠部分)と同じマイナス電位を製品のリレーから出すようにしました。
電動ファン制御リレーを抜くとPCMにエラーコードが書き込まれて「CHECK ENGINE」警告が点灯します。DTCでエラーをRESETすると消灯しますが、電動ファン制御リレーのマイナス側に接続を行っているので、回路の不良を示すP0480とP0481が発生して、いずれまた点灯してしまいますが、これは一時しのぎでしか無いと割り切っています。
エラー発生を防ぐには、電動ファンのプラス側へ配線を接続するしか方法論はありません。
C5の電動ファンは二段階になっていて、第一段階で2基のファンは直列につながって稼動するため半分の電圧で回ります。そして第二段階になると並列になってフル回転を始めます。この第二段階になった時に稼動するリレー43(または44)に配線を接続しています。第一段階のリレーがONになっていない状態では第二段階のリレーを強制ONしても右側のファンだけがフル回転し、左側のファンは回転しない状態となります。両方をフル回転させるためには第一段階のリレー(45)も一緒にONにすれば良いのですが、こちらは稼動電源が常時ONなので、一緒にONにしてしまうとIGN OFFでもラジエターが熱い間は電動ファンが回り続けてしまうので、今回は止めました。これは水温が一定限度以上であると冷却のために第一段階の電動ファンはIGN OFFになっても回転を続けるようにするためだと思いますが、今まで一度も回っているのを見たことはありません。おそらくかなり高温の状態でIGN OFFにしてしまった時にだけ回るのかもしれませんが、勿論これを試す度胸はありません

5月25日

第一段階のファンがONになっていないと、電動ファンコントローラーのリレーにより回転開始の信号が出ても、右側しかフル回転しない状態を、もう一つリレーを入れて両方共にフル回転させるようにしました。
単に第一段階用リレーに第二段階用リレーのマイナスを接続すると、IGN OFFになった時にPCMの第二段階回転開始信号の回路がクローズするため、電動ファンコントローラーリレーからのマイナスがOFFでも、常時ON電源が接続されている第一段階用リレーにマイナス電位が流れてしまい、ONになってファンが回転を続けてしまいます。
この方法であれば、電動ファンコントローラーのリレーから出るマイナス信号がIGN OFFと共に遮断され、第一段階用リレーと第二段階用リレーの接続も遮断されて第一段階用リレーはONになりません。
第一段階電動ファンリレー(45)のCKT335端子へ、第二段階電動ファンリレー(43又は44のどちらか一方)のCKT473端子へマイナス出力を接続すると、43,44,45の3個のリレーが全てONになって電動ファンが左右共にフル回転します。
追加したリレーは、OMRONの自動車専用リレーを使用しました。
小型軽量のプリント基板設置用ですが、11〜15Vの広い範囲の電圧で稼動し、接点容量も15Aあります。

テスト走行の結果、今までがまるで嘘のように大変良く冷えてくれ、一般道走行では、エアコン使用の有無は無関係に、87〜90℃の間で常に安定していました
そして油温、ATF温度も全く問題ありません。ようやく以前の状態に戻せました

5月26日

プログラム変更によらず電動ファンの回転開始温度を設定する方法として、BILLION製のVFCUが考えられます。これなら純正と全く同じように2段階制御もできます。
同社のオプション水温センサーを使用する場合は、アダプターによりホースの途中に装着するか、ラジエター本体のフィンに直接マウントします。また純正の水温センサー(運転席側ジェネレーター下、又はPCM BLUEの74)を使用する場合は、センサー線を分岐(黄色線側のみ、茶色側は接続しません)します。→新回路図
但し純正センサーの抵抗値がVFCUで設定できる範囲にあるかどうかを検証する必要がありますが、何よりも機能面で純正状態と全く差異が無いばかりか、運賃を含めた販売価格は確実にBILLION製の方が安価になります。
接続は上図の通り。画像をクリックすると拡大図が見れます。VFCUの第一段階用と第二段階用出力を、電動ファン制御リレーの第一及び第二段階用のPCMから来ている稼動用マイナス側に接続します。回転開始温度はそれぞれ設定が可能です。本品は近日中に装着を行います。純正水温センサーの温度に対する抵抗値は以下の通り。
水温(℃) 100 90 80 70 60 50 40
抵抗値(Ω) 177 241 332 467 667 973 1459
ほぼ国産の一般的なものと近似していますので、問題は無いと考えます。→結論から言うと適応外で駄目でした。

5月28日

電動ファンの回転開始温度設定を変更したことで、常に高過ぎた水温を低く維持出来るようにはなったものの、サーキット走行においては外気導入による冷却効果がまだまだ不十分であると認識しています。
水冷式インタークーラーコアを装着するスペースを確保するためにACIのフロントスポイラーを一部切り取りましたが、それと共にコア背部に位置するラジエターへの吸気を少しでも確保する上でこの部分が開口していることが効果的ではないかと予測したからです。しかし実際のサーキット走行においては、インタークーラーの冷却は十分でしたが、ラジエターへの吸気が不十分であると判断されました。
原因として導入された吸気流がインタークーラーコアには十分当たってくれるものの、開口部分から多量に流出して風力を失ってしまい、コアを通過してラジエターまで達する力がない可能性が考えられます。
そこでこの隙間を塞いで、流入した吸気を逃すことなくインタークーラーコアに導き、風圧の高い吸気がコアを通過してラジエターへ十分流入してくれることを期待してみることにしました。
随分前にATIのスーパーチャージャーを装着した際に必要になると思って購入したアンダーガードが有ったので、これを使用しました。
どちらがより良い結果を出すかは今後の検証となります。
ラジエターへの外気導入路とエアインテークの間は隔壁があります。これはラジエターへの効率的な吸気導入を行うための効果もありますから撤去するわけには行きませんが、開口したフロントナンバープレート取付部分からの吸入気をダクトにより導き、隔壁に開口してインタークーラーをパスして直接ラジエターに当てることも試してみようと思っています。
ボンネット上には新たにNASAエアダクトを設置しました。勿論、ボンネットにポッカリ穴を開けて(入替り画像)の装着です。
ここから流入する外気は、スーパーチャージャーユニットの両脇を抜けて排出されます。ここには燃料ラインと点火コイルがあるので、これらを効率的に冷却することが適います。

5月29日

SuperChips社から回答が来て、Magnuson社用にモディファイしたMicroTunerのプログラム変更は請けられないとのことでした。要はそういう設定が無いそうです。まるで子供騙しのような返答でした。
ミッションはともかく水温管理については早急の課題ですので、万一プログラムの解析と変更が不可能であった場合に備えて、BILLION製VFCUを装着しました。場所はスーパーチャージャーの水冷インタークーラー用ポンプと電動ファンを制御するBILLION製VFCproの下に抱き合わせました。
左側がFan 1の回転開始温度設定、その右隣がFan 2の設定、そして右側は強制ONスイッチです。
プログラムによる設定だと回転開始温度を変更るためにインストール作業が必要ですが、これだと何時でも必要な時に電動ファンをフル回転させることが出来るので便利です
水温センサーは、まず純正を分岐してみました。場所はジェネレーターから出ているプラス線に途中から合流している黄色と茶色の線で、黄色側を分岐します。
しかし、純正センサーの抵抗値はVFCUの設定には適合しておらず、調整の範囲内に抵抗値が収まっていませんでした。つまり、このままでは使用出来ないと言うことになります。
VFCUは、メーカー単位で抵抗値が異なる水温センサーに対応するために裏のディップスイッチで設定を変えることが出来ます。しかし、3通りの設定全てが適応外でした。
現在メーカーにC5の水温センサーの温度に対する抵抗値を表示して適応する設定方法があるかどうかを問い合わせています。適合方法が無い場合は、外着水温センサーを使用することになります。
純正水温センサーを使用するにせよ、外着の別水温センサーを使用するにせよ、装着の準備だけは進めておくことにしました。
VFCUから出される電動ファンON信号はマイナス電位ですが、リレーによりONとなるのはFan 1信号だけで、Fan 2信号はトランジスタースイッチング(純正PCMから出る信号と同じ)により出されていました。リレーを稼動させるには十分な電力を持っていますが、回路がONになっていない時にPCMに電位が流出して何らかの影響を及ぼしてしまう可能性を排除するため、Fan 2信号にはリレーを入れて、これをONにさせることにしました。リレーから出力されるマイナス電位はFan 1用を分岐します。
強制ONスイッチにより、2基の電動ファンは無事フル回転をしました。後は純正水温センサーに対応する設定が出来るかどうかが焦点となります。

ロービームに引き続きハイビーム用HIDバルブ(HB3)も8200Kから6000Kに交換しました。
暗い山道を走るにはハイビームも明るいことが求められます。これで遠方の明るさも十分確保されました!!。やはりただ青っぽければ良いと言うものではありませんね。

5月30日

今日、東京は晴天で暑かったですね〜。30℃以上はあったと思います。洗車をするには気持ちの良い天気でした。
来る6月12、13日に東京ビッグサイト西ホールにて、"Tokyo Special Import Car Show 2004"が開催されます。
輸入車のチューニングアイテムを取り扱うショップやメーカーが一同に会します。
今回、走行会参加でお馴染みのGRACEさん(勿論出展されています)から招待状をいただきましたので、是非観に行きます。

電動ファン回転開始温度設定変更のためにあれこれと摸索中ですが、LS-1 EDITなら確実にプログラミングを行うことが出来ます。最大の懸念は、Magnuson社でカスタマイズされたMicro TunerによりインストールされたPCMプログラムを認識してもらえるかどうかです。
掲示板でお馴染みの02Pewterさんからの情報によれば、LS-1 EDIT用のMagnuson社プログラムが入手出来るかもしれないと言うことです。入手出来たらとても嬉しいですね

5月14日に紹介させていただいた大阪M氏が購入されたローリンザーK50 F01の実車です。
詳細はこちらをご覧下さい

5月31日

VFCUは、水温センサーの抵抗値を直接読むわけでは無く、THW電圧により制御を行っています。水温センサーの抵抗値が近似していてもTHW電圧が大きくずれていれば適合させることは出来ません。
残念ながらTHW電圧表はマニュアルに記載がありません。つまり、センサーの抵抗値だけで対応できるかどうかの判断は出来ないと言うことです。
そこでインタークーラー冷却水温度を検知するためにも使用した汎用水温センサーを、装着用アダプターを使ってクーラントのリザーバータンクホースに装着することにしました。たかが電動ファンの回転温度設定のために一苦労です。