<C5日誌>「赤枠で表示されている画像は、マウスポインターを置くと別の画像が表示されます」

2004年

6月1日

前回紹介したLS-1 EDITですが、メーカーから回答が来ました。
それによると、Magnuson社であろうとSuperChips社であろうと、どのようなプログラマーを使ってモディファイしたPCMでも、GMのLS-1エンジン用であれば接続が可能で、モディファイも出来るとのことでした。これは大変強い味方です。
製品には、一つのVINコードだけに対応するパーソナル版(Limited VIN/US$550./全年式共通)と、VINコード限定をしない業務用(Unlimited VIN/US$2500〜3500./但し2年単位で年式毎の使用限定と価格設定があります)の2種類があります。そしてパーソナル版でも1台当たりUS$150.の追加コストにより最大3台までのVINコードを登録することが可能になります。
マニュアルをダウンロードして読みましたが、PCMが掌る全ての制御項目についてモディファイが可能になっていました。これはもうプレデターやハイパーテック等の水準ではありませんね

LS-1 EDITの制御画面はこちらをご覧下さい

6月5日

BILLIONのVFCUに同社汎用水温センサーを使用して装着しました。
せっかくクーラントホースの途中に割り込ませて装着するためのアダプターを用意していたのですが、LS-1 EDIT が来れば撤去する運命にあるので、装着はラジエターのフィンに突っ込むだけにしました。
VFCUのFan 1出力はリレーにより出されているので単なるマイナス電位出力であると思っていたのですが、P0480エラーが「C(カレント)」のままであった(P0481は「H」のみ)のが気に掛かったので、Fan 1の回転開始用信号線(マイナス電位)にもFan 2用と同じようにリレーを挿入しました。
このエラーは、電動ファン第一段階用リレーの稼動電源のプラス側から流れてくる電位をPCMが監視しているために発生します。リレーが脱着されたり、回路上に何か他のものが介在することで定数(おそらく抵抗値)を変える要因があるとエラーが検出されます。基本的にはリレーの不良を監視するもので、電動ファン自体の不良を検知することは出来ませんから、単独でリレーを設置して、そこから電動ファン側に直接電源を送って稼動させればエラーは出ないはずです。
一つ問題になったのは水温センサーをクーラントが通る場所に設置せずにラジエターにした所為でしょうか、温度変化が微妙に上下することで抵抗値が不安定になり、設定温度に達する境目になるとVFCUのリレーがまるでブザーが鳴っているかのように短時間にON/OFFを繰り返してしまいました。当然、電動ファンリレーも挿入リレーも同じようにブザー状態になります。車両未装着状態で水温センサーの代わりに可変抵抗を接続して行ったテストでは、些少の抵抗値変動でもブザーのように頻繁なON/OFFは起りませんから、たとえ微妙な変動があっても本来ならこのような症状にはならないはずです。何か他に原因があるのでしょうか・・・。いずれにしても、現実にこの症状が出ている以上大きな障害となりますので、対策を施す必要があります。そこでVFCU内蔵のリレー稼動電源端子に1500μF/16Vの電解コンデンサーを装着して、一旦ON信号が来ると約1秒間、ON状態をホールドさせるようにしました。
しかし、せっかく苦労して行った装着作業も、"LS-1 EDIT"が来れば不要となってしまうのが少々悲しいですね・・・。

5月21日のエビス走行会で寿命を迎えてしまったフロントパッド・・・。
残存はまだ7mmほどあるものの、写真でははっきりしませんが、縁が白濁してしまっています。つまり温度に耐えられなかったと言うことですね・・・。
昨年装着してから那須を6回走っても半分以上は残っていたのですが、たった一度のエビスで1/3以下まで減ってしまいました。やはりパワーの増大と車重増加がストレートエンドでの負荷を増大させてしまったようです。パッド面に刻まれたスリットがある内は使用可能範囲のようですが、この減り方では、次回のエビスで最後までもちそうもありません。
BAER社では3種類のパッドがあり、ストリート用のPro Touring(セラミック)、準レース用のPro Track(カーボンセラミック)、そしてレース用のPro Race(デュアルカーボン)です。耐久温度の設定は、Pro Trackが700℃、Pro Raceが800℃になっていました。
早速問い合わせてみたところ、案の定キットに付属しているものはストリート用(#3061.C.S.)だった!!ので、今回はPro Race仕様(#3061.D.C.)のものをオーダーしました。これは冷間の効きが悪く、鳴きも大きいので一般ユーザーには薦められないから、コンプリートキットに標準で付属させていないとのことでした。注文時に明示すれば、価格は少しばかり上がると思いますが、初めからPro Raceパッド仕様にしてもらうことが可能だと思います。

穴だらけになっていたラジエターシュラウドの隙間を塞ぎました。大きな隙間(と言うか穴)はアルミプレートとアルミテープで、小さな隙間はCRゴムスポンジを使用しました。
30℃を越える炎天下の一般道走行では、電動ファンの活躍でエアコンONでも95℃を越えることはありませんでしたが、問題は高速道路でした。やはり水冷インタークーラーコアがラジエターへの吸入路を塞ぐ形で装着されていることがネックになっているようで、水温は直ぐに105℃に達してしまいました。
そこで、解消方法としてコアの間引き、又は装着位置の変更を考えています。

6月9日

6〜7日と北海道へ行って来ました。そして、7日に札幌のC5オーナーであるF氏とS氏にお会いしました。C5の話で夜遅くまで大盛り上がりでした。楽しかったです!!
6月18日(金)に、第二回エビスサーキット西コース走行会が開催されます。
開催当日までキャンセル料は発生しませんが、申込は11日で締め切ります。参加希望をされる方は、直ぐにお申し込み下さい。

ちなみにトルクチューブブッシュと強化ミッションは18日に間に合わないので、頻繁なマニュアルシフトは危険ですが、LS-1 EDIT が間に合いそうなので、シフトプログラムの変更にトライする予定です。

6月12日

強化型ミッションとトルクコンバーターの出荷まで、あと3週間以上かかることが判明したため、15日に予定していた茂木フルコース走行会への参加を中止しました。
一般走行会が故に指定された時間枠の中での団体行動走行ですから、そこで万一ミッションを壊そうものなら、参加されている他の皆さんに迷惑が及んでしまいますから・・・。
8月26日に同じプログラムがある(6月27日より申込開始)ので、そちらに参加しようと思っています。

BAER社PRO Raceパッドは、18日のエビス走行会までに間に合いそうもありません。
11日に到着した商品は確かにPRO Raceでしたが、何と何と純正交換用でした・・・;。従って私のブレーキに装着することは出来ません・・・
そこで、KMクラフトさんにお願いをして「チタンKai」パッドに張り替えてもらうことにしましたが、こちらは通常2週間を要するので18日には間に合いません。しかし、K氏に無理を言って17日までに何とかしてもらう段取りを取っていただいております。いつも本当にありがとうございます
BAER社からはミスを認める旨の返事が来て、直ぐに正しい商品を送ってくれることになっていますが、こちらはアメリカから飛んで来るので、どう早くても18日に間に合わせるのは難しいですね・・・。

LS-1 EDIT が到着しました。1999-2000年式用VIN一台のみ使用可能なリミテッドバージョンです。早速アプリケーションのインストールを行いました。

6月13日

パワーステアリングフルードリザーバータンクのキャップを新しいものに変えました。
キャップを回した瞬間に圧着力の高さが直ぐに分かり、キチッと閉まります。これならそう簡単に噴き出してしまうことは無さそうです。これは明らかに消耗品ですね。
水温の上昇を回避することが出来ないため、ラジエター吸気口を全面塞ぐ形で装着されていた(入替り画像参照)水冷インタークーラー用コアの位置を移動させました。
インタークーラーコアへの主な吸気路は、後部が全面開口されているZ06用エアスクープフロントナンバープレート開口部からとなります。これまでラジエター用吸気をエアクリーナーへ導入する目的で隔壁を開口していましたが、今回は逆になりました。開口部から覗くとインタークーラーのコアが真正面に見えます。また開口はインタークーラーコアの幅分全面開口しました。メッシュプレートとエアフィルターは撤去しています。
吸気はインタークーラーコアに当たるだけで無く、上側の隙間からラジエターにも流入して行きます。ダクトを設置する必要性があるかどうかは今後の検証となります。
また、下部の開口を塞ぐために装着していたアンダーガードはかなり重量があった(約7kg)ので、代わりに0.5mm厚のアルミプレート(約500g)を使いました。プレートはラジエター手前で曲げてあります。
アンダーガードと違って折り曲げ裁断等の加工が簡単なので、小さな隙間も漏れ無く塞げています。
効果は絶大で今までが嘘のように良く冷えてくれます(と言ってもラジエター吸気については単にインタークーラーコア装着前に戻っただけですが・・・)。
これまで吸気条件がもっとも良いはずの高速道路走行においてですら上昇してしまった水温ですが、外気温28℃下の走行で、エアコンON/OFFに関わらず常時86℃、渋滞している時でも89℃を越えることはありませんでした。ほっと一息と言ったところです。水温が安定すれば、油温、ATF温度も安定していたことは言うまでもありません。
インタークーラーの冷却能力についてはサーキット走行の結果を見ないと判断出来ませんが、ナンバープレートを着けたままの状態でも、今のところこれまでとほぼ同じ程度の冷却が適っていますから、ナンバープレートを外せば、十分な冷却が適うと期待しています。
幾度にも及ぶ脱着と過酷な使用条件により割れてしまったラジエターシュラウドを新しいものに交換しました。そして、Mariusu師匠の提言に従い、エアコン用コンデンサーとラジエターの隙間、ラジエターシュラウドとの隙間、さらに電動ファンシュラウドとの隙間を、CRゴムスポンジを使って埋めました。これにより、これまで隙間から流出していた吸気が余すところ無くラジエターを通過してくれるようになり、さらに冷却効率の向上が望めます。
一見、ラジエターの周囲は隙間だらけの方が放熱性が良さそうに見えますが、自然空冷ならまだしも、吸入気による冷却効率の向上は、ともかく流入気を隙間から漏らさずにコアを通過させてやることが一番ですね。

6月20日

第2回エビスサーキット西コース走行会を開催しました。
外気温が27℃にもなって少々暑かったのですが、またまた好天に恵まれて楽しい走行会となりました。
インタークーラーの設置場所を移動させてラジエターへの吸気路を確保したことが大正解でした。
今回はマニュアルシフトを行い、ストレート以外はほぼ全域に渡って2速を多用しており、さらに前回よりも外気温が10℃以上高かったにもかかわらず、水温、油温、ATF温度が109℃を越えることはありませんでした。またインタークーラーの冷却能力も、さすがに外気温が高い分、前回ほど良く冷えることはありませんが、それでも吸気温度が47℃を越えることは無く、全く問題はありませんでした。
さすがに真正面からの吸気は走行していれば十分な風量が確保出来ますから、効果大ですね。
また、間に合わないと諦めていたチタンKaiパッドが、KMクラフトさんK氏のご尽力により納品していただくことが適いました。嬉しいですね!!
ところが、残念ながら今回は後述する事件発生により使用する時間を得ることが出来ませんでしたが、近々に交換して使用報告をします。
良いことがあるときは重なるものです
BAER社のALCON用SBS製PRO Raceパッドもギリギリですが到着しました(写真はリア用)。
ストリート用(左側)と比べて見た目にもコンパウンドの違いがはっきり判ります。表面が粗く、カーボンの特長で触ると直ぐに手が黒くなりました。
BAER社(SBS製)のPRO Raceデュアルカーボンパッドは耐熱温度が800℃と高い分、一般道で温度が低い時にはあまり良く効きませんので、やや強めにブレーキペダルを踏む必要がありましたが、困るほどではありません。
そしてサーキットにおいて桁違いの制動力と耐熱性を発揮しました。これまで使用していたストリート用に比べると、まるで別物です。ともかく踏めば踏むほどいくらでも減速して行く感じです。これはかなり優れもののパッドです!!
15周ほどした後でも効きに大きな変化は無く、パッド自体も白濁するどころか何ら様相を変えることはありませんでした。早くチタンKai も試してみたいですね。

このPRO Raceパッドは純正互換用も製品としてあるので、純正ブレーキでも成果が期待出来そうですね。

そして事件が起りました。エンジントラブルです・・・。

温度管理問題の解消と高性能ブレーキパッドの効果は大で、1度目のコースインで4周目に早速ラップタイムを前回より1秒縮めることが適いました。
今回はATF温度も安定していたので、バックストレート手前で試しにマニュアルシフトにより2速へダウンして全開で入ったところ、次のコーナー手前で減速する前に何と6600rpmまで回ってしまいました。しかもレブリミッターが働きません。いずれLS-1 EDIT で見れば判明しますが、Magnuson社のプログラムはレブリミット設定がかなり高くなっているようです。前回はDレンジで走っていたため既に3速へシフトアップしていて判りませんでした。
驚くほどのオーバーレブではありませんが、一応6200rpm辺りが限界であると思っていましたから、ちょっと心配なので、それ以降はスロットルを緩めて6000rpm以下を維持しました。

前回問題となった温度管理もクリア出来た上、ブレーキパッドもご機嫌な状態なので、少しだけ休息を取ってから2度目のコースインをしたのですが、今度は何故かタイムが上がりません。上がるどころか1秒以上も遅くなってしまい、前回以下です。もしかするとこの時点で既に異音発生原因の前兆があったのかもしれません。

あげくの果て8周目に最終コーナーからの立ち上がりでスピンをしてしまい、エンジンが10秒間ほど止まってクーラントを噴いてしまったため、一旦ピットに戻ることにしました。そして、ボンネットを開けてクールダウンアイドリングをしたところ、エンジンのヘッド周りからカンカンと大きな打音が・・・・。

当初、スーパーチャージャーユニットから出ているように感じられたので、早速ドライブベルトを外して再度エンジンを始動してみました。
ところが打音は消えませんでした。そして検証の結果、ユニットからではなく、左バンクヘッドカバー裏から聞こえていることが判明しました!!
またマフラーを見ると、左側だけにススが付着して黒くなっていましたから、左バンクのバルブ周りに何かが起って不完全燃焼をしているようです。

誰もが直ぐに想像することは、やはりスーパーチャージャーの負荷が大き過ぎてヘッド周りの何かが壊れてしまったのではないかと言うことですから、その時点で勿論走行を中止しました。そして早速KMクラフトガレージさんに連絡をして専門家の意見を聞いたところ、それ以上の自走は危険だと判断されたため、瑞穂町から福島二本松までセルフローダーに来ていただくことになりました。栄誉あるコルベットC5搭載の第一号です(笑)。
K氏自らの運転で遠路はるばる4時間の道のりを来ていただき、20時半頃に無事積載し、そのままKMクラフトガレージさんへ搬送しました。本当にありがとうございました。

一方、遠路をトンボ帰りしていただくK氏を見送った私は、お仕事の都合で適わなかったG氏以外の参加者全員で当日の夜、岳温泉に泊まりました。エンジンが致命的なダメージを受けて壊れてしまったのではないかと言う落ち込みなど何処吹く風と言った感じで、皆さんとワイワイ大騒ぎをして楽しかったです(K様、申し訳ございませんでした・・・m(_ _)m)。

翌日、F氏とW氏はお仕事の関係で早朝に帰宅されましたが、K氏、Sayuki氏、私は、地元在住のZ51オーナーS氏一家(前日はお仕事で東京に出張!!していたため、今回参加出来ませんでした)に来訪していただけたため、昼頃まで再びワイワイやりました。
そして、Sayukiさんのポルシェ996にちゃっかり同乗させていただいて、一路KMクラフトガレージさんへ向かいました。

原因は、CRANEロッカーアームの固定ボルト不良で、スーパーチャージャーの所為ではありませんでした・・・。

高鳴る胸騒ぎを抑えつつヘッドカバーを開けたところ、???・・・、見た目には何ら破損部分は見えません・・・・。ロッカーアームもバルブスプリングも綺麗な状態で整然と並んでいました。
メカニックのM氏がヘッドカバーの裏側を見たところ、ロッカーアームが衝突していた傷跡を発見、早速該当位置(左バンク4気筒目の吸気側)のロッカーアームを見たところ、何と固定用ボルトが緩んでいてガタガタでした・・・。これでは、この1気筒はバルブが正しく開かず、ほとんど吸気されませんから、パワーダウンしても不思議はありません。そして排気がガソリン臭くなり、マフラーが黒くなってしまったことも納得が行きました。でも何故ここだけが?・・・。
調べていただいた結果、外部の負荷により緩んでしまったのではなく、はじめからこの固定用ボルトがサイズ違いであったことが判明しました・・・
長さが少し短い上、ネジ山のピッチが同じでも、直径が僅かながら小さいのです。勿論、目測で判断できる量ではありません。そして最後まできちんと締まってトルクもかかるのですが、肝心なネジ山の溝と相手方の溝の十分な接触面積を確保することが出来ていない以上、稼動負荷により直ぐに緩んでしまうのです。つまり、スーパーチャージャーの有無にかかわらず、いずれ近いうちに同様の症状が起ってしまったと言うことです。
もう少し発見が遅れて走行中止をするのが遅くなっていたら、おそらくボルトは完全に抜けてロッカーアームが外れてしまい、ヘッド周りが致命的なダメージを受けてしまったかもしれないと思うと、ぞ〜っとしました・・・。
油脂抜きをしてからネジ込んで行くとはっきりガタ付きを確認出来ました。そして別の個所で使っている同じボルトをねじ込んでみると、全くガタ付きが無くしっかりと締まりますから、幸いヘッド側ボルト穴のダメージはありませんでした。
このボルトは、おそらく鍛造製であると思われるので、製造工程における精度問題が原因であると判断すれば、今回緩んだボルト以外にも同様の精度不良品がまだ有る可能性が高いため、ロッカーアーム自体には何ら損傷は無く、実に綺麗な状態でしたが、一旦全てを純正品に戻すことにしました。

一応CRANE社にクレームを入れて新しいボルトを送ってもらう予定ですが、アルミヘッドへスチールボルトをねじ込んでいますから、過度の脱着でヘッド側のネジ山にダメージを与えてしまう可能性に配慮するため、当面は純正品を使用することにします。
作業は月曜日以降となるため、そのまま帰宅と言うことになりましたが、Sayukiさんのご好意で、二本松から瑞穂町までのみならず結局自宅まで遠路はるばる送っていただいてしまいました。Sayukiさん、本当にありがとうございました。

6月21日

エンジントラブルの原因となったCRANEロッカーアームですが、今さらリフト量を1.7から1.8に増大させる必要も無く、むしろ強度・耐久性を重視する方法を選ぶことにしました。
そこで選出されたのが、Compcam製のRPMキット(バルブスプリング・プッシュロッド・リテナー)とシャフトマウントローラーロッカーアームです。本品は、ALEX Racing Designさんで取り扱っているので、早速注文をしました。見た目でも純正品やCRANE製より数段丈夫そうな印象を受けました。

6月26日

Compcamのロッカーアーム、プッシュロッド、バルブスプリングの装着が終わったので、KMクラフトガレージさんへ引取りに行きました。本当なら電車でのんびり行く予定だったのですが、ちょうどK氏が私の自宅方面へ来る用向きがあったため、それに便乗させていただきました。
Mariusu師匠のC5君が、ブレーキローターとパッドの交換作業を行っていました。
KMクラフトガレージさんの軒先をお借りして、早速、LS-1 EDIT の接続を行いました。
待つこと約14分、Magnusonチューニングされたプログラムの読み出しが、無事成功しました
PCは、Windows OS(98、2000、XP)、D-Sub 9ピンのシリアルポートが着いている機種がお薦めです。USB⇔RS-232C変換アダプター類は使用しない方が良いそうです。
CPUの速度やメモリ搭載量は、そこそこで問題ありません。
またウィルスチェッカーやパワーセーブ機能、スクリーンセーバー機能は、予め停止させておきます。
接続用のアダプターを使ってOBDUとPCを接続します。
接続用のプログラムは、LS-1 PROG を使用します。

インストールしたプログラムからLS-1 PEROG を起動するとこの画面が出てきます。
Read PCM を選ぶと、読み込んだPCMのデータを保存する場所と、ファイル名の入力ウィンドゥが開きますので、そこに自分で適当な名前を付けて、保存場所を指定します。
IGN ONにして10秒後に、CONNECT を選択して接続を開始します。
読み込みの経過を示すウィンドゥが表れて、0%から100%へバーグラフディプレイが進んで行きます。
読み込みは約14分程度かかりました。読み込みが完了すると指定した保存場所に設定したファイル名でデータが書き込まれます。
読み込み中は、ドア、窓、リアハッチ等の開閉、オーディオ、エアコン、灯火類のON/OFF等は一切厳禁です。
読み込みが完了したら、IGN OFF にして LS-1 PROGを終了します。
今度はLS-1 EDIT を起動します。そして先ほど読み込み時に指定した保存場所から、設定したファイル名のデータを、File の Open で開きます。
読み出したPCMのプロファイルが表示されます。
Edit メニューから、書き換えを行うデータを選び、表示させます。
今回は、当面の課題であった電動ファン回転開始温度の設定のみを変更しました。
設定を変更したデータは、必ず新しい別のファイル名で保存を行います。また、複数の記憶媒介に保存しておくことが望ましいでしょう。私の場合は、CD-RWとフロッピーディスク、さらに複数のPCのハードディスクに保存を行っています。
データそのものは、LS-1 EDITフォーマット用のテキストデータですから、内容にかかわらず、容量は512KBです。
保存が完了したら、LS-1 EDIT を終了します。
書き換えが終わって新しいファイル名をつけたデータをPCMに書き込みます。
LS-1 PROG を起動します。メニューからProgram PCM を選びます。IGN ONにして10秒待ってから、CONNECT で接続を行います。
今度は書き込みとなるので、リミテッドVINタイプのソフトでは、書き込み前にVINコードのロックが行われます。ロックを許諾するウィンドゥが出てきたら、Yes を押してロックを掛けます。勿論、ここでNo を押せば、その時点でプログラムは終了してしまいます。
書き込みは、4分ほどで終了します。読み出し時と同様に車両のドア等の開閉を含め、全ての機器動作は厳禁です。書き込みが完了したら、IGN OFF にしてLS-1 PROG を終了させ、接続を解除します。

無事エンジンが始動し、電動ファンは設定した温度で回転を始めました
尚、データの書き込みを行うとBCMとの通信を強制的に解除するため、書き込み完了後にはBCMとIPCの通信エラー履歴が書き込まれるので、DTCでリセットを行う必要があります。

LS-1 EDIT は、接続用以外のPCにソフトをインストールすれば、データのモディファイ作業をオフラインで行うことが出来ます。

こちらは、レブリミッターとアイドリングの設定を行うウィンドゥです。
エアコンのON/OFF、ギアのイン/アウト時に対して、それぞれ水温に対応したアイドリング回転数と各ギアの最大許容回転数の設定が行えます。
Magnusonのオリジナルプログラムの場合、レブリミットが6600rpm !! になっていたので、まず全てを6400rpmに下げました。純正は6200rpmになっています。
またアイドリング回転数については、夏季のエアコン使用中の渋滞でアイドリングが低いことで発電量が低下してしまうことを避けるため、設定してあった625rpmを、水温が90℃以上でギアが入っている時を750rpmに、ニュートラル時を800rpmに変えてみました。
こちらは、Magnusonの燃調プログラムを3Dグラフで表示したものです。
勿論、これについては点火時期調整と共に今のところアンタッチャブルです。純正のデータと比較すると全く異なったマッピングになっているのが良く判ります。
Magnusonのミッションプログラム設定は、純正に比べ、発生トルクに対するプレッシャー量の調整値と、トルクコンバーターのロックアップ設定値が違っている程度で、それ以外大差はありませんでした。
また、シフトタイムが、全域に渡って純正よりも速く設定されていました。
ダイアグノーシス(自己診断)機能の設定も行えます。
PCM用に設定されている、Pで始まるDTCコード全てに対して、DTCエラーログの表示を行うかどうかの設定と、エラー検出時に、MILランプを点灯させるかどうかの設定が出来ます。
純正では、発生したエラーを書き込む設定は、全診断の2/3程度しか有りませんでした。つまり、DTCで表示されなくても発生しているエラーがあると言うことです。
表示OFFの中に、いくつか重要なセンサー系及び点火系のエラーが含まれていたため、それらが発生した時に表示を行うように設定してみました。
但し、コルベットC5に設定が無い診断をONにすると、エラー表示が出てしまうので要注意。
トランスミッション関係の設定もたくさんあるので、いろいろと試してみたいのですが、これについては強化ミッション&トルクコンバーターの装着が終わるまで、じっと我慢です。