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インタークーラーの設置場所を移動させてラジエターへの吸気路を確保したことが大正解でした。
今回はマニュアルシフトを行い、ストレート以外はほぼ全域に渡って2速を多用しており、さらに前回よりも外気温が10℃以上高かったにもかかわらず、水温、油温、ATF温度が109℃を越えることはありませんでした。またインタークーラーの冷却能力も、さすがに外気温が高い分、前回ほど良く冷えることはありませんが、それでも吸気温度が47℃を越えることは無く、全く問題はありませんでした。
さすがに真正面からの吸気は走行していれば十分な風量が確保出来ますから、効果大ですね。 |
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また、間に合わないと諦めていたチタンKaiパッドが、KMクラフトさんK氏のご尽力により納品していただくことが適いました。嬉しいですね!!。
ところが、残念ながら今回は後述する事件発生により使用する時間を得ることが出来ませんでしたが、近々に交換して使用報告をします。 |
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良いことがあるときは重なるものです。
BAER社のALCON用SBS製PRO Raceパッドもギリギリですが到着しました(写真はリア用)。
ストリート用(左側)と比べて見た目にもコンパウンドの違いがはっきり判ります。表面が粗く、カーボンの特長で触ると直ぐに手が黒くなりました。 |
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BAER社(SBS製)のPRO Raceデュアルカーボンパッドは耐熱温度が800℃と高い分、一般道で温度が低い時にはあまり良く効きませんので、やや強めにブレーキペダルを踏む必要がありましたが、困るほどではありません。
そしてサーキットにおいて桁違いの制動力と耐熱性を発揮しました。これまで使用していたストリート用に比べると、まるで別物です。ともかく踏めば踏むほどいくらでも減速して行く感じです。これはかなり優れもののパッドです!!
15周ほどした後でも効きに大きな変化は無く、パッド自体も白濁するどころか何ら様相を変えることはありませんでした。早くチタンKai
も試してみたいですね。
このPRO Raceパッドは純正互換用も製品としてあるので、純正ブレーキでも成果が期待出来そうですね。 |
そして事件が起りました。エンジントラブルです・・・。
温度管理問題の解消と高性能ブレーキパッドの効果は大で、1度目のコースインで4周目に早速ラップタイムを前回より1秒縮めることが適いました。
今回はATF温度も安定していたので、バックストレート手前で試しにマニュアルシフトにより2速へダウンして全開で入ったところ、次のコーナー手前で減速する前に何と6600rpmまで回ってしまいました。しかもレブリミッターが働きません。いずれLS-1
EDIT で見れば判明しますが、Magnuson社のプログラムはレブリミット設定がかなり高くなっているようです。前回はDレンジで走っていたため既に3速へシフトアップしていて判りませんでした。
驚くほどのオーバーレブではありませんが、一応6200rpm辺りが限界であると思っていましたから、ちょっと心配なので、それ以降はスロットルを緩めて6000rpm以下を維持しました。
前回問題となった温度管理もクリア出来た上、ブレーキパッドもご機嫌な状態なので、少しだけ休息を取ってから2度目のコースインをしたのですが、今度は何故かタイムが上がりません。上がるどころか1秒以上も遅くなってしまい、前回以下です。もしかするとこの時点で既に異音発生原因の前兆があったのかもしれません。
あげくの果て8周目に最終コーナーからの立ち上がりでスピンをしてしまい、エンジンが10秒間ほど止まってクーラントを噴いてしまったため、一旦ピットに戻ることにしました。そして、ボンネットを開けてクールダウンアイドリングをしたところ、エンジンのヘッド周りからカンカンと大きな打音が・・・・。
当初、スーパーチャージャーユニットから出ているように感じられたので、早速ドライブベルトを外して再度エンジンを始動してみました。
ところが打音は消えませんでした。そして検証の結果、ユニットからではなく、左バンクヘッドカバー裏から聞こえていることが判明しました!!
またマフラーを見ると、左側だけにススが付着して黒くなっていましたから、左バンクのバルブ周りに何かが起って不完全燃焼をしているようです。
誰もが直ぐに想像することは、やはりスーパーチャージャーの負荷が大き過ぎてヘッド周りの何かが壊れてしまったのではないかと言うことですから、その時点で勿論走行を中止しました。そして早速KMクラフトガレージさんに連絡をして専門家の意見を聞いたところ、それ以上の自走は危険だと判断されたため、瑞穂町から福島二本松までセルフローダーに来ていただくことになりました。栄誉あるコルベットC5搭載の第一号です(笑)。
K氏自らの運転で遠路はるばる4時間の道のりを来ていただき、20時半頃に無事積載し、そのままKMクラフトガレージさんへ搬送しました。本当にありがとうございました。
一方、遠路をトンボ帰りしていただくK氏を見送った私は、お仕事の都合で適わなかったG氏以外の参加者全員で当日の夜、岳温泉に泊まりました。エンジンが致命的なダメージを受けて壊れてしまったのではないかと言う落ち込みなど何処吹く風と言った感じで、皆さんとワイワイ大騒ぎをして楽しかったです(K様、申し訳ございませんでした・・・m(_ _)m)。
翌日、F氏とW氏はお仕事の関係で早朝に帰宅されましたが、K氏、Sayuki氏、私は、地元在住のZ51オーナーS氏一家(前日はお仕事で東京に出張!!していたため、今回参加出来ませんでした)に来訪していただけたため、昼頃まで再びワイワイやりました。
そして、Sayukiさんのポルシェ996にちゃっかり同乗させていただいて、一路KMクラフトガレージさんへ向かいました。
原因は、CRANEロッカーアームの固定ボルト不良で、スーパーチャージャーの所為ではありませんでした・・・。
高鳴る胸騒ぎを抑えつつヘッドカバーを開けたところ、???・・・、見た目には何ら破損部分は見えません・・・・。ロッカーアームもバルブスプリングも綺麗な状態で整然と並んでいました。
メカニックのM氏がヘッドカバーの裏側を見たところ、ロッカーアームが衝突していた傷跡を発見、早速該当位置(左バンク4気筒目の吸気側)のロッカーアームを見たところ、何と固定用ボルトが緩んでいてガタガタでした・・・。これでは、この1気筒はバルブが正しく開かず、ほとんど吸気されませんから、パワーダウンしても不思議はありません。そして排気がガソリン臭くなり、マフラーが黒くなってしまったことも納得が行きました。でも何故ここだけが?・・・。
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調べていただいた結果、外部の負荷により緩んでしまったのではなく、はじめからこの固定用ボルトがサイズ違いであったことが判明しました・・・。
長さが少し短い上、ネジ山のピッチが同じでも、直径が僅かながら小さいのです。勿論、目測で判断できる量ではありません。そして最後まできちんと締まってトルクもかかるのですが、肝心なネジ山の溝と相手方の溝の十分な接触面積を確保することが出来ていない以上、稼動負荷により直ぐに緩んでしまうのです。つまり、スーパーチャージャーの有無にかかわらず、いずれ近いうちに同様の症状が起ってしまったと言うことです。
もう少し発見が遅れて走行中止をするのが遅くなっていたら、おそらくボルトは完全に抜けてロッカーアームが外れてしまい、ヘッド周りが致命的なダメージを受けてしまったかもしれないと思うと、ぞ〜っとしました・・・。 |
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油脂抜きをしてからネジ込んで行くとはっきりガタ付きを確認出来ました。そして別の個所で使っている同じボルトをねじ込んでみると、全くガタ付きが無くしっかりと締まりますから、幸いヘッド側ボルト穴のダメージはありませんでした。
このボルトは、おそらく鍛造製であると思われるので、製造工程における精度問題が原因であると判断すれば、今回緩んだボルト以外にも同様の精度不良品がまだ有る可能性が高いため、ロッカーアーム自体には何ら損傷は無く、実に綺麗な状態でしたが、一旦全てを純正品に戻すことにしました。
一応CRANE社にクレームを入れて新しいボルトを送ってもらう予定ですが、アルミヘッドへスチールボルトをねじ込んでいますから、過度の脱着でヘッド側のネジ山にダメージを与えてしまう可能性に配慮するため、当面は純正品を使用することにします。 |
作業は月曜日以降となるため、そのまま帰宅と言うことになりましたが、Sayukiさんのご好意で、二本松から瑞穂町までのみならず結局自宅まで遠路はるばる送っていただいてしまいました。Sayukiさん、本当にありがとうございました。 |