<LS-1 EDIT>
赤枠で表示されている画像は、マウスポインターを置くと入替ります。
Images change by putting Mouse pointer over image of Red colored edge.
最初の画面で接続先のデータが表示されます。 Data view of PCM. |
まず最初はオートマチックトランスミッションの設定です。 こちらはトルクコンバーターのロックアップに関する各ギア毎の設定一覧表です。 この一覧表は、他の設定画面でも表示されます。 Automatic Transmission programming view. |
ロックアップ表を2Dグラフに表したものです。3Dグラフの表示(入替り画像)もできます。 このグラフは、他の設定画面でも表示できます。 Graph view by 2D and 3D. |
ここにチェックを入れた項目の数値がデータテーブルとグラフに表示されます。 Show data by checking select rows. |
これが設定画面になります。 各ギア毎に、スロットル開度(%)に応じたシフトポイントを速度(MPH)で設定します。また本設定は、ミッション温度が高い時と通常の時の二通りの条件設定もあります。 コルベットの場合、Normal Mode のみとなります。 Modify transmission speed by this window. |
シフトファームネス(プレッシャー)の設定を行います。基本数値、ミッション温度に対する変更、シフトチェンジ時のショック軽減用設定、トルク抑制指令がPCMから出された時の設定が出来ます。 Modify Firmness by this window. |
トルクコンバーターのロックアップ、及びアンロックの設定を行います。 スロットル開度に対する速度で設定が出来ます。 コルベットの場合、Normal Mode と Cruise Mode のみとなります。 Modify TCC by this window. |
マニュアルミッションの場合は、シフトパス機構を、速度、負荷(圧力)、温度により設定が出来ます。 Modify Manual transmission by this window. |
点火時期の設定を行います。ノッキングの発生、ガソリンのオクタン価、ブレーキトルク、空燃比など多彩に渡る条件における設定が出来ます。 Modify Ignition by this window. |
燃料噴射量を設定します。MAFを始めとした全センサーからの信号に対して、設定を行うことが出来ます。 Modify Fuel by this window. |
テストパラメーターの画面です。 Test Parameter window. |
アイドリング回転数とレブリミッターの設定を行います。 アイドリングはエアコンのON/OFF及びギアのイン/アウトに対して、水温に応じた回転数が設定出来ます。 Idle and Limiter window. |
電動ファン回転開始及び停止温度の設定を行います。 またエアコンのコンプレッサークラッチのON/OFFをスロットル開度とエンジン回転数で設定することが出来ます。 Electric Fan running temperature window. |
スピードメーターやトラクションコントロールへ正確な数値を送るため、ファイナルレシオとリアタイヤのサイズを設定します。 Gear and tires window. |
スピードリミッターの設定を行います。 Speed Limiter window. |
自己診断機能の設定を行います。 診断内容は通常マニュアルに掲載されているDTC表示以外にも有り、純正の設定では診断機能が停止されています。 また一部はコルベットには対応していない診断内容もあります。 Diagnostics window. |
選択した診断に対して、機能のON/OFF並びに検出した際の表示方法の設定が出来ます。 Set Diagnostics on and off. |
トランスミッションの診断機能設定を行います。こちらはATF温度に対するトルクコンバーターのスリップ量を診断します。 Transmission diagnostics. |
トランスミッションのセンサー診断を行います。 Transmission Diagnostics. |
→より詳しい設定内容に興味のある方は、こちら(PDFファイル)をご覧下さい。
付属のCD-ROMで、Tune It Up をインストールします。OSは、Windows 95、98、2000、XP
に対応しています。インストール中に、dll ファイルの上書きを行うかどうかを尋ねて来る場合がありますが、新しいバージョンがPC側にある場合は上書きする必要はありません。 アプリケーションの中には、LS-1 EDITとLS-1 PROG、さらにHelpファイルや取扱説明書(WORD)も含まれます。また作成したデータをテキストデータとして書き出すことが出来るので、Excel と Word もインストールされていると便利です。 Install Software from CD-ROM. |
使用するPCは、D-Sub 9ピンのシリアルポートが着いている機種がお薦めです。USB⇔RS-232C変換アダプター類は使用しない方が良いそうです。またウィルスチェッカーやパワーセーブ機能、スクリーンセーバー機能は予め停止させておきます。 付属の接続用のアダプターを使って車両側のOBDUとPCを接続します。接続用のプログラムは、LS-1 PROG を使用します。 バッテリーの電圧が十分である(12〜13.2V)ことを確認します。低いようであれば、作業前にエンジンを始動して十分に充電します。電圧が13.2V以下の充電器を接続(セルスタート補助ではなく、通常充電モード)して行うことを薦めます。 またPCも接続中に電圧不足で停止してしまうことを避けるため、バッテリー駆動では無くアダプターを使って家庭用電源で使用することを薦めます。 Connect Serial Port and OBDII with interface adaptor. |
プログラム一覧から、TuneItUp の LS-1 PROG を起動すると、この画面が出てきます。 Select LS-1 PROG from TuneItUp. |
通常、シリアルポートは、COM 1に設定されている場合が多いですが、違っている場合には、Setting
メニューを開いてポート設定を変更(入替り画像)します。 Set Serial Port by Setting Menu. |
Read PCM を選ぶと、読み込んだPCMのデータを保存する場所とファイル名の入力ウィンドゥが開きます(入替り画像)ので、そこに自分で適当な名前(全て半角英数文字を使用)を付けて、保存場所を指定します。 Select Read PCM and select folder, then input file name as you like. |
IGN ONにして10秒後に、ACTION から CONNECT を選択して接続を開始します。 Turn Ignition On(not start engine) and wait 10 seconds, then select CONNECT in ACTION menu. |
読み込みに際しての警告が表示されますので、OKボタンを押すと、読み込みの経過を示すウィンドゥが表れて(入替り画像)、0%から100%へバーグラフディプレイが進んで行きます。 読み込みは約12分程度かかりました。完了すると指定した保存場所に設定したファイル名でデータが書き込まれます。 読み込み中は、ドア、窓、リアハッチ等の開閉、オーディオ、エアコン、灯火類のON/OFF等は一切厳禁です。 読み込みが完了したら、経過表示のウィンドゥを閉じ、File の EXIT で LS-1 PROG を終了したら、IGN OFF にしてから、接続を解除します。 読み込み前に電圧異常等の問題があった場合は、警告が出て作業は中止されます。 また、読み込み中に電圧低下などの理由で中断された場合でも車両のPCMへのダメージは一切ありませんので、原因を復旧させてから、作業を再開します。 Warning windows shows and push OK, then reading start from PCM. There is no damage to PCM by reading. Check battery voltage between 11.9 to 13.2 volts. Processing displays and when 100%, PCM data saves into your PC. It takes 10 to 14 minutes. |
今度はLS-1 EDIT を起動します。 File の Open で、先ほど読み込み時に指定した保存場所から設定したファイル名のデータ(入替り画像)を開きます。 もし保存した場所にファイル名が表示されない場合は、保存ファイルの拡張子が LS1になっていない可能性があります。LS-1 EDITもLS-1 PROGも、LS1 の拡張子が付いているファイルしか表示しないように設定されています。 その場合は、マイコンピューター で保存場所の内容を表示させてから、該当ファイルを ファイル名の変更 を使って、ファイル名の後にピリオドを付けて LS1 の拡張子を付けます。 Start LS-1 EDIT and Open file you named from File menu. |
読み出したPCMのプロファイルが表示されます。 Your PCM profile is showed. |
Edit メニューから書き換えを行うデータを選び、表示させます。 Select program from Edit menu you require. |
今回は、当面の課題であった電動ファン回転開始温度の設定のみを変更しました。 変更をする数値にカーソルを合わせて入力したら、Apply Changes のボタンを押して変更を確定します。そして、File の Save As から、新しいファイル名で変更したデータを保存します。 設定を変更したデータは、必ず新しい別のファイル名で保存を行います。また、複数の記憶媒介に保存しておくことが望ましいでしょう。私の場合は、CD-RWとフロッピーディスク、さらに複数のPCのハードディスクに保存を行っています。保存が完了したら、File の Exit で LS-1 EDIT を終了します。 書き換えを行った際は、該当項目に異常な設定が無いかどうかを慎重に確認して下さい。グラフ表示やExcelによるデータ抽出機能を使うと便利です。 Change Electric Fan start temperature. |
書き換えが終わって新しいファイル名をつけたデータをPCMに書き込みます。 LS-1 PROG を起動します。メニューから Program PCM を選びます。 書き込むデータを選ぶウィンドゥが表示される(入替り画像)ので、保存されているフォルダーからデータファイルを選択します。 Save modified data by new file name. |
IGN ON にして10秒待ってから、ACTION の CONNECT で接続を行います。 今度は書き込みとなるので、リミテッドVINタイプのソフトでは、書き込み前にVINコードのロックが行われます。ロックを許諾するウィンドゥが出てきたら、Yes を押してロックを掛けます。勿論、ここでNo を押せば、その時点でプログラムは終了してしまいます。 一度ロックがかかれば、2回目以降の書き込み時にこの工程はなくなります。 Turn Ignition On and wait 10 seconds, select Connect in Action menu. First time, VIN lock window showed and push OK, then locked. |
書き込みに際しての警告が表示されますので、OKボタンを押すと、書き込みが始まります。 書き込みが始まると進捗状況を表示するバーグラフのウィンドゥが出ます(入替り画像)。 書き込みは読み出し時と違い、僅か2〜3分ほどで終了します。 読み出し時と同様に車両のドア等の開閉を含め、全ての機器動作は厳禁です。書き込み中はアラームが鳴ったり、エラー表示が出たりしますが、問題は有りません。 Showed warning window, and push OK, then start programming. It takes 2 to 4 minutes. Processing window showed and after 100%, close windows and Ignition off. |
書き込みが完了すると経過を示すバーグラフが100%になるので、このウィンドゥを閉じてから
File の Exit でプログラムを終了させます。そして IGN OFF にしてから接続を解除します。 無事エンジンが始動し、電動ファンは設定した温度で回転を始めました。 尚、データの書き込みを行うとBCMとの通信を強制的に解除するため、書き込み完了後にエラー履歴が書き込まれるので、DTCでリセットを行う必要があります。 発生エラーは、BCM、IPC、オーディオとの通信エラーで、全て「H」です。 バッテリー電圧等の異常があると、と書き込みを開始する前に警告が出て書き込み作業は停止されます。その場合は、一旦プログラムを終了させてからエンジンを始動してバッテリーを充電するか、充電器を接続して充電を行います。書き込み中に電圧低下で中断してしまうとPCMのプログラムが壊れてしまう危険がありますので、充電器の併用(セルスタート補助ではなく、通常充電モード)を薦めます。 但し、充電器の電圧は、12〜13.2Vの範囲内のものを使用して下さい。13.2V以上の電圧になると、今度は電圧が高過ぎるために警告が出ます。 Select Exit in File menu and disconnect. It's required to reset DTC communication error. |
LS-1 EDIT は、接続用以外のPCにソフトをインストールすれば、データのモディファイ作業をオフラインで行うことが出来ます。但しオフラインで作成したデータを保存する際は、LS1
の拡張子がファイル名に付いていることを確認します。付いていない場合は、ファイル名の変更で、LS1
の拡張子を付けます。 こちらは、レブリミッターとアイドリングの設定を行うウィンドゥです。 エアコンのON/OFF、ギアのイン/アウト時に対して、それぞれ水温に対応したアイドリング回転数と各ギアの最大許容回転数の設定が行えます。 Magnusonのオリジナルプログラムの場合、レブリミットが6600rpm !! になっていたので、まず全てを6400rpmに下げました。純正は6200rpmになっています。 It's possible to edit programs by off line. I changed rev. limit to 6400rpm. |
またアイドリング回転数については、夏季のエアコン使用中の渋滞でアイドリングが低いことで発電量が低下してしまうことを避けるため、設定してあった625rpmを、水温が90℃以上でギアが入っている時を650rpmに、ニュートラル時を750rpmに変えてみました。 Also changed idle. |
こちらは、Magnusonの燃調プログラムを3Dグラフで表示したものです。 勿論、これについては点火時期調整と共に今のところアンタッチャブルです。純正のデータと比較すると全く異なったマッピングになっているのが良く判ります。 This is 3D graph view of Fuel. |
Magnusonのミッションプログラム設定は、純正に比べ発生トルクに対するプレッシャー量の調整値とトルクコンバーターのロックアップ設定値が大きく違っている程度で、それ以外大差はありませんでした。またシフトタイムは全域に渡って純正よりも速く設定されていました。 This is 3D graph view of Shift Pressure. |
ダイアグノーシス機能の設定も行えます。 PCM用に設定されているPで始まるDTCコード全てに対してDTCエラーログの表示を行うかどうかの設定と、エラー検出時に、MILランプを点灯させるかどうかの設定が出来ます。 純正では、発生したエラーを書き込む設定は全診断の2/3程度しか有りませんでした。つまり、DTCで表示されなくても発生しているエラーがあると言うことです。 表示OFFの中に、いくつか重要なセンサー系及び点火系のエラーが含まれていたため、それらが発生した時に表示を行うように設定してみました。 但しコルベットC5に設定が無い診断をONにするとエラー表示が出てしまうので要注意です。 |