<ノンポップアップヘッドライト装着(8200K HID)>2003年8月25日
Installation of Non-Popup Headlights with 8200K HID
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[効果:ポップアップ機構が不要となり、約10kgの軽量化。ヘッドライト点灯時の空力値が向上。スタイル面での評価は、個人的趣味の範囲。]
ノンポップアップヘッドライトを装着しました。 いくつか同類の製品がアメリカでもリリースされていますが、どの製品も一長一短であることから、思い切って自作してみました。 もっとも重要視したのは、外観以上に照射性能です。 Install Non-Popup headlights(Original Modify, Not for sale in the market). |
リトラクタブル式に比べて特に機能面での優位性は無いですが、ポップアップ機構が不要になるので、追加されるHIDユニット2セットの重量を差し引いても約10kgのフロントオーバーハング軽量化に貢献します。 It makes 10kg be lighter included 2 sets of HID system. |
照射性能を第一に考える限り、ライト本体の選定は重要な課題です。 採用したのは国産最高級プレミアムスポーツカーホンダNSX用で、ハウジングごと部品として購入し、少々もったいない気もしますが、解体してプロジェクターライトユニットだけを使用しました。 ロービームはHID専用です。 Projector Headlight Unit installed is parts for HONDA NSX. |
ハイ、ロービーム共にプロジェクターライトで構成されている精度の良い高品位な部品ですが価格が少々高いです・・・(と言ってもハウジング込みで通常17〜8万円以上する外国車用と比べれば安価ですが)。 Install HID 8200K bulbs for Hi and Low beam both. High beam only works when Low beam works. |
HIDは8200Kバルブを専用バラストと共にハイ、ロービームに採用しました。 ロービームはD2S、ハイビームはHB3適合品。→ロービームは明るさ不足から5600Kに交換(2004年4月) ハイビームは消灯時にパッシングを行った際の点灯を避けるため、ロービーム点灯時にのみ単独で動作するように配線しました。パッシング時には、別のスポットライトが点灯します。 勿論、ハイビーム時にロービームが消灯しない同時点灯式です。 頻繁にハイビームを点灯する機会が多い場合はHIDで無くハロゲンバルブにした方が無難でしょう。 If you turn on and off high beam many times, I don't recommend HID bulb for. |
外側のクリアカバーは、さすがに自作することが出来ませんから、アメリカ製ノンポップアップヘッドライト用をパーツとして取り寄せました。 やや上側に膨らんでいるものの、ボディラインとほぼ同じ形状の強化耐熱プラスチック製カバーです。 透明度を含め素材そのものに問題は無かったのですが、価格が少々高いのが難点です(と言っても使わないライトユニットを含めたフルキットを買うよりは遥かに安価(US$400.)ですが)。 ちなみに、本品のコンプリートキットはUS$1295.で、内部のライトは普通の角型4灯式のハロゲンロービーム用とスポットライトです。また右側通行用の配光になっているのでこのまま使用することは出来ません。 Outer Clear Cover I install is parts for another non popup headlight made in U.S.A. |
設置の状態はこのようになります。 左右の位置関係は中央に、前後はロービームのバルブがホィールハウスに接するギリギリの位置となりました。この状態だとロービームのバルブを交換する場合、いちいちライトユニットを外さなければならないため、ホィールハウスを開口してバルブ脱着用のスペースを確保しています。 また開口した部分からの雨水侵入を防ぐため、裏側からアルミテープで防水処理を行ないました。 Head light unit installed on wheel housing. |
ヘッドライトユニットの固定はハウジングに着いている角度調整を兼ねた3箇所の固定用ステーを、そのまま使用してホィールハウス部分に穴を空け、ボルトとナットで固定します。ホィールハウスに開ける穴は上下方向に長い楕円形状にして、ライトユニット固定位置の調整が出来るようにしておきます。 外側はホィールハウスに直接固定、内側上はステーで延長、内側下はロングナットを使用しました。 またロービームとハイビームの間を接続しているネジを利用して長いステーを固定し、ステーはホィールハウスにボルト・ナットで固定します。このステーはライトユニットの揺れを防止すると共に上下方向の照射角度調整を行うことが出来ます。 HIDのバルブ周囲は一滴の雨水がかかってもバルブを破損する危険性があるので、耐熱ガラスクロステープとアルミテープにより、入念な防水処理を施しました。 Use long nuts to adjust angle of beam. |
内側下のロングナットは30mmを1個と15mmを2個使用し、前後からそれぞれ30mmのボルトで固定します。これによりボルトの締め込み量を調整することで前後の長さが変わり、左右方向の照射角度調整を行うことが出来ます。 尚、ライトユニットはプラスチック製なので、ボルト・ナット類の締付トルクには注意が必要です。 Install Light Unit on wheel housing using long bolt and long nut. |
取付位置はカバーを仮置きし、ヘッドライトハウジングの上部が干渉しないギリギリの高さに設定します。前後位置関係はカバーの最上部がハイビーム用ライトの最上部と一致する場所となります。 Height position of headlight unit must be under clear cover. |
仮固定をしたらヘッドライトを点灯させ、角度調整を行ないます。 After install headlight unit, check beam angle. |
こちらはヘッドライト先端から3m離れた壁に照射した場合の調整パターン。 幻惑防止を含め上下角度調整も重要ですが、何よりも左右の位置関係を正しく調整するのがポイントです。 |
プロジェクターライトは左右方向に均一の配光が行われますが、左右が正しく同一のエリアを照射できるようにしないと、一定の明るさを確保出来なくなってしまう恐れがあります。 |
カバーの裏側には熱対策としてドライカーボンプレートを取り付けました。 To avoid any damage of heat and shocks to clear cover, install dry carbon plate on back side. |
そしてドライカーボンの張り付けエリアよりやや広く、尚且つヘッドライトの照射を妨げないエリアのカバー裏側に、プラスチック用塗料でマスキング塗装をします。 カバーとボディの隙間はシール剤(ブチルテープを使用)で浸水防止処理をしています。それから、バンパーとフェンダー部分の接合部には隙間があり、そこから浸水するので、裏側から隙間をシール剤で埋める必要もありました。 Paint back side of clear cover. And install seal rubber around clear cover. |
また配線類が上から丸見えだったので、マスキングを兼ねてヘッドライト下部に装着してあるHIDバラストとの間に隔壁プレートを装着しました。このプレートはエアスクープから浸入する雨水がライトハウジングに直接かかってしまうことを防止する役割も兼ねています。 Install wall by plastic plate down side of headlight unit. |
カバーを装着します。 クリアカバーには4ヶ所の固定用ボルト穴が空いているので、そこへ頭が平らで脱着可能なプラスチックリベットを使用してL型のアルミ製ステーを取り付け、ボディ面に固定を行ないました。クリアカバー周辺とフードの接触面には10mm径のブチルテープを貼り付けています。→ブチルテープ径の変更 この段階でボンネットを閉めてみてクリアカバーとライトユニットが干渉する場合は、ボンネットの位置調整用支柱を上げてクリアカバーとの隙間を広くします。 After check of angle, install clear cover with rubber seal. |
そしてこのステーにプラスチックプレートを取り付けてライトユニットへの雨水浸入を防止するための隔壁をつくります。 Around cover, install wall by plastic plate for water proof. |
今回使用したクリアカバーは純正とほぼ同じ形状が維持出来るので、スタイリング面では良いのですが、その反面ヘッドライト装着位置の高さがやや不足し、正面から見ると下側がレンズ面ギリギリになっています。つまりこれでは取付位置が低いことを意味しています。→クリアカバー取付位置の変更 Height position of headlight is not enough. |
そのため点灯するとバンパー内側に当たった光がハウジング下の内部を照らしてしまいますが、特に支障はありませんでした。 但し、その所為で車両最前部より2m程度のエリアが照射されませんが、運転席位置からは死角になっている部分なので良しとしました。 Therefore Low beam could not work almost 2 meters area however it's not so necessary. |
高さ不足を解消するためには、より高い位置の設置が可能となるC5-R用として販売されているタイプのカバーを使用するのも良いでしょう。 本品のコンプリートキットはUS$1295.でプロジェクターライトが付属していますが、ライト本体はかなりプアな製品のようです。 また、カバーだけを部品として取り寄せが可能かどうか、また価格がどの程度であるかは定かでありません。 To get enough Height, this is one of idea to use another cover. |
実際にC5-R用コンプリートキットを装着されたM氏。外観には満足されておられますが、こちらもライト本体を含めた中身の完成度が低かったとのことでした。 This guy installed C5-R type. It's great looking but lights are poor, he said. |
またGROUP5用と称するタイプもあります。こちらはUS$1095.とやや安価ですが、耐水面の問題があるかもしれません。こちらもプロジェクターライトが付属していますが、見た目で判断する限り、この製品に付属しているライトが一番良さそうな感じがします。 あとは外観で好みが別れるところですね。 This is Group 5 type. |
こちらは最近市場に登場したものですが、性能の良否は不明です。 販売価格は、US$700前後です。 いずれの製品も右側通行用ですので、ロービームに関しては遮光板の向きを反対にしなければなりませんが、それが物理的に可能であるかどうかは不明です。 |
<ロービーム Low Beam>
HIDの8200Kバルブは色温度が高く白色よりもむしろ青色系になり路面が暗く見えてしまうのですが、対象物の認識性に大きな問題はありません。 何よりもシャープでムラの無い広範囲な配光(入替画像)が素晴らしいですね。 Beam of 8200K bulb is blue colored. However brightness is not enough. |
高速道路では、ともすると他車の黄白色光が照らす路面の明るさが目立って、自分が点灯しているのかどうか判らなくなってしまう錯覚を起こすこともありました。やはり色温度が高いと絶対的な明るさは低いようです。また、上方向の配光カットが極めてシャープなので、照射角度の調整を正しく行わないと遠方の認識性が悪化してしまう恐れがあります。
黒っぽいものへの照射に対する反射は暗く感じますが、白っぽいものへの照射は非常に明るく感じます。これは色温度が高い8200Kバルブの特長のようで、人間の目の感覚として青色よりも白色や黄色の方が強く感じられてしまうことが要因でしょう。
しかし絶対的な明るさを求めるのであれば、HIDバルブの色温度は6000K以下を使用したほうが良いと思います。
<ハイビーム High Beam>
ハイビーム(ロービーム同時点灯)の明るさは問題ありません。 ハイビームにも8200Kのバルブを装着してますが、何故かこちらはロービームに比べてやや白色に感じられました。 Brightness of High beam is quite good. |
<クリアカバー取付位置の変更>
2004年3月14日クリアカバーの取付位置を5mm程上げました。 これにより正面から目視出来なかったプロジェクターレンズの下側(入替画像参照)が全て見えるようになっています。 Move clear cover 5mm to up side. |
また周囲の防水用ブチルテープを10mm径(入替画像参照)から3mm径に変更しました。 これにより路面照射範囲を約1m程広げることが適っています。 Use 3mm diameter Rubber seal. |
横から見ると以前のもの(入替画像参照)に比べて遮られていた部分が減っていることがわかります。 You can see enough clearance. |
<ロービームHIDバルブ(8200K)を5600Kに交換>
2004年4月25日色温度が6000K以上になると青っぽくなって見た目は良くなるものの、さすがに8200Kになるとロービームの実質的な明るさが不足します。そこで、ちょうどPIAA製がバーゲン中で安価だったので、5600KのD2Sを購入して交換してみました。 入替り画像は8200K時のものですが、クリアカバーの透過光束を見れば明るさの違いが一目瞭然です。 理由は簡単で、同一出力(35W)であれば色温度が高くなると明るさが低減することによります。 実際の測定値でも、5000Kが3800ルーメンあるのに対して、8000Kだと、僅か2100ルーメンしかありません。つまり約40%強も暗くなってしまうのです。光束エネルギーは同じでも、人間の目にとっては暗く感じてしまいます。 近距離の壁面への照射では、それほどの差異は分からないのですが、遠距離になると、光が当たった対象物が何色に染まるかによって見え方が大きく変わってくるため、絶対的な明るさに差異が出てしまうことになります。 Change 8200K bulb to 5600K because it had not enough brightness. To increase color temperature makes color of beam more blue, however decrease brightness. |
ハイビームは、今のところ十分な明るさが確保されているので、8200Kのままです。 ハイビームとロービームのクリアカバー透過光束を比較しても、両方共に8200Kの場合(入替り画像)はロービームが明らかに暗いのですが、5600Kはハイビームに負けないほど明るくなっています。 Brightness of low beam looks the same as high beam. |
こちらが5600Kバルブによるロービーム。 入替り画像の8200Kと比べて黄色っぽくなるものの、明るさは極めて実用的な水準となりました。 This is 5600K bulb low beam. |
こちらがハイビーム。 バルブは8200Kのままですが、同時点灯なので、ロービームの明るさが向上したことで全体の明るさも向上しています。 This is high beam with low beam. |
<ハイビームHIDバルブ(8200K)を6000Kに交換>
2004年5月29日先日、夜間に山道を走行してハイビームを多用しましたが、やはり8200Kは暗いです・・・。 そこでハイビーム(HB3)も6000Kのものに交換しました。 これで遠方も十分な明るさが確保されるようになりました。 Change high beam from 8200K to 6000K. Brightness is enough. |
スーパーチャージャー装着作業でKMクラフトガレージさんへドック入りしていた際、ヘッドライトカバーの周囲をコーキング剤でシールドしていただきました。 ブチルテープよりも断然見栄えが良く、そして効果的になりました。嬉しいですね!! |
HIDバルブをハイビーム、ロービーム共に4600Kに交換しました。 ファッション性から言うと色温度が高い青っぽい光が良いのかもしれませんが、年を取って夜目が効かなくなると暗さが疲労感を与えてしまいますから、圧倒的な明るさ増大に大満足しています(笑)。 ちなみに照度は、6000Kに比べると約1.6倍、5600Kでも約1.4倍にもなります。 |