<ハイビーム用PIAA製L−11型スポットライト装着日誌>
Install PIAA's Driving Spot Lamps
 
HIDライトの装着でハイビーム機能が無くなってしまったことから、ハイビーム用としてPIAA製ドライブスポットライトを装着しました。
装着場所はダミーエアスクープ上の純正フォグライトの隣です。

本品はライトレンズ面の直径が46mm、本体の直径も70mmと、現在市場にある同性能品の中では最も小型のもので、プラズマブルーバルブ(H3タイプ)が標準装着されています。写真で分かるとおりエアスクープの中に丁度収まります。
キットにはワンタッチタイプのON/OFFスイッチが付属していましたが、使用せずに本来の目的用にライトリレーを介してハイビームに連動させました。
Install PIAA spot light as hi-beam.

【注意】
本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降モデルと詳細で違う場合があります。


※作業を開始する前に光軸(フォグライトとハイビーム)の位置を、壁や路面を使って確認し、メモしておきます。
   Mark angle of light before work.

@下側から行う場合は、アンダーカバーを外します(固定ボルトは全て7mmヘッドタッピングビス)
フォグランプバルブ交換日誌

又は、

@上側から行う場合にはヘッドライトハウジングを外し、ヘッドライト用の穴から手を入れて以下の作業を行います⇒HID装着日誌
作業中は、奥深くまで手を差し入れる都合上、服などがボディ面に擦れて傷の原因になる場合があるので、ネルなど柔らかい布で周辺をカバーしておくと良いです。
Screw all bolts on under cover or remove head lamp.
 

Aブレーキダクトの前側を外し、全体を切り込みスリットに合うまで回すと、後側とホィールカバーとの取付固定部分から外すことができます。
但し、作業上邪魔にならないと思えば取り外さなくても良いでしょう。

Remove brake duct if necessary.
B純正フォグライトを外します。

Remove Fog Lamps.

Cフロントエアスクープに実際取り付けるライトを参照して必要なサイズの穴を空け、本体はボディフレームに固定します。
 

穴の大きさは、横幅はライト本体の幅、上下は湾曲している部分一杯まで切り取ると丁度良い大きさになります。

穴あけ作業はエアスクープを取り外してから行うほうが確実で安全ですが、これを取るのは一苦労である上、助手席側には牽引フックが着いている(アメリカ仕様ではこのフックが着いていないらしく、サービスマニュアルにはフックの脱着に関する記載が無い)ため、このフックを外さない限り取り外すことができません(おそらくフロントバンパーを外さないと取れないのではないでしょうか?)。
そこでドラフティングテープのようなボディ面に傷や糊を着けないもので保護した上で、正面から作業をしました。左図は助手席側のみを表記。
素材は柔軟性に富んだ樹脂であるため、カッターの刃が食い込んで折れたり、思わぬ方向へ切り込みが入ってしまうので十分注意が必要です。
最も簡単で早い方法は、長めの刃を着けたドリルで大まかなサイズの穴を開けてから、カッターやヤスリで補正していく方法です。又、金ノコの刃も有効な工具です。
Make hole on air scoop.

私の場合、写真で分かり難いのですが、クールエアインテーク機能を持たせるため、穴はライト用だけでなくエアスクープ内側一杯まで空けました。左図のようにスポットライト周辺には水避けとして65mmの穴を空けた柔軟性のある黒色の塩化ビニール製プレートを取り付け、エアインテーク部分は表面からアルミ製メッシュプレート(いわゆる通気用穴があるアルミ板)を適合する大きさにカット整形したものをそれぞれタッピングネジでエアクスープに取り付けました。
参照
クールエアインテーク装着


ライト本体の固定は、丁度真後ろにアンダーカバーを支えるためのバーがあるので、図のようにLアングルにライト本体を付属のボルトナットで固定し、Lアングルに付属の両面テープを貼ってから車両側ベースフレーム(右図青丸部分)に接着し、コンベックスで固定しました。本来ならばLアングルをフレームにタップを切ってボルト固定をしたいところですが、作業スペースが無いので諦めました。本体は非常に軽量なので多分大丈夫だと思われます。

Base of lamp install on back side pole.

注意:本ライトには上下装着方向指定があるので、本装着状態の場合には取扱説明書に従ってライト本体の上下を180度反転させる必要があります。
使用したLアングルは5cm×5cmで、幅が3cm、肉厚5mmのアルミ製です。ライト本体とLアングルを固定したボルト用の穴は、Lアングルの根元から25mmのところになります。ベースフレームの取付位置はライト本体がエアスクープの穴の中心部に来るように設定します。
尚、ライトの上下方向調整ネジとLアングル部への固定ネジは、後から角度調整ができるようにするため、あまり固く締め過ぎないようにします。


Dハイビーム用配線はヘッドライトドアが閉じているときでもパッシングで使用できるようにするため、ハイビーム用ヒューズ(ボンネット内ヒューズボックス9又は12)から市販のヒューズ取電キットを使用してリレー動作用点灯信号を取電し、リレーを介してバルブのプラス側に接続します。バルブのマイナス側はボディアースします。リレーは左右両方を一個で行う場合には、接点容量が20A以上のものを使用します。
配線が完了したら点灯テストを行います。
尚、左図はロー・ハイビームどちらの場合でも点灯し続ける機能を持たせたHID装着図も含まれています。⇒HID装着日誌
注意:パッテリーからリレーへの取電ケーブルは20A規格品を使用し、圧着端子とコルゲートチューブで処理します。
Connect + line to relay contact and relay coil connect to Fuse No.9 or 12 under hood.

Eフォグライトを取り付けます。一旦外したので、取り付け後にフォグライトの光軸調整を行います。⇒フォグライト光軸調整
ハイビームの光軸調整についてはサービスマニュアルにも記載されていない(単灯H4なのでロービームが合えば自然にハイビームも合ってしまうため)ので、メモを頼りに調整を行います。調整は、上下は本体の首振り機構で、左右はLアングルとの固定ボルトナット部分で行います。
適度なトルクで締めておけば、装着状態で外側から手で補正することが可能です。装着位置が低いのであまり上に向けてしまうと役に立たなくなるので注意します。
Check angle of Fog lights and spot lights.

F取り外した部品を装着し、完了です。再度点灯テストを行い、ヘッドライトのON/OFF時に、リトラクト動作が行われること、ハイビーム時にもHIDが消灯せずにスポットライトが点灯すること、ヘッドライトOFF時のパッシング時にはスポットライトとフォグライトが点灯することを確認します。
Install all removed parts. Check again all function.
但し、フォグライトは、HID化されている場合は点灯しません。⇒フォグライトのHID化



<使用レポート>

やはりHIDの明るさを標準に考えてしまうと、残念ながら十分なものとは感じられませんでしたが、PIAAの名誉にかけて言明すれば、標準レベル以上の明るさを持っていることは間違いありません。
少なくても遠方を照射することが十分出来ているので、パッシングや暗い場所であれば効果が得られています。
普段あまりハイビームを使用する機会が無く、元々のH4ハロゲンバルブの時のハイビームがどの程度の照射であったかを忘れてしまったので、確かなことは分かりませんが、それまでのハロゲンバルブによるハイビームと同等程度の照射が出来ていると思われます。