<ディアブロスポーツ プレデター プログラマー使用日誌>  2003年3月16日
Diablo Sport Predator Programmer
 
ディアブロスポーツプレデターは、PCMに装着されている基本データが記憶されたEEP-ROMの書換(プログラミング)を行うものです。
本品はC5のコンピューターが制御を行う際に、各センサーからの信号を元に実行内容を算出するための基本データバンクの数値設定を書き換えてしまうもので、書換えに際して必要なダイアグノースティック機能(診断機能)も備えており、これはTECH-Uと同等の性能を備えています。
尚、ハイパーテックパワープログラマーV等でチューニングプログラムがインストールされている場合は、使用前にバックアップデータをインストールして元(純正)の状態に戻してから使用します。

【注 意】

本機は99年から03年モデル専用のものになっており、他年式への接続はできません。
本解説は99年正規輸入モデル(A/T)に行ったものなので、他年式の場合、詳細で異なる部分があります。

本品を使用するにあたって、PCMは純正状態であることが条件です。従って他社製プログラマーによりチューニングが施されている場合には、必ず元の状態に戻してから使用して下さい。
純正状態になっていないPCMにプレデターチューニングプログラムをインストールすると、トラブルが発生する可能性があります。
本品の使用によりPCMが破損したり車両稼動に重大な障害を与えたりする可能性があります。


<接続方法>

本体と車両との接続は、運転席ダッシュボード下のOBDU接続コネクターに接続します。
接続は必ずイグニッションOFF状態で行って下さい。

【警告】

使用前にバッテリーが十分に充電状態にあることを確認します。
電圧が低いようであれば接続前にエンジンを始動させ、十分充電を行ってから作業を開始します。
万一バッテリーが弱っているとプログラミング中に各種機構が点検動作を行うため電圧低下して始動が困難になってしまう場合があります。
マニュアルにはバッテリー充電器をバッテリーに接続した状態での使用を禁止していますが、それは充電器の中に急速充電モード時に14.2V以上の高電圧をかけるものがあるためです。
長時間充電モードでバッテリーへ接続した時の電圧が13.8V以下であれば問題無く使用可能なので、それを薦めます
電圧の確認方法は、充電器を接続した段階でIGN ON(エンジンはスタートさせない)にして電圧計で行います。

パワーウィンドゥ、室内灯、カーオーディオ、エアコン、ドアロック等、全ての電装品類がOFFになっていること。
またインストール中のこれらの操作、動作は一切禁止
携帯電話、無線機、コンピューター類を近くに置かないこと。

インストール作業を電圧低下等の理由で中断されると予測不能なトラブルが発生するので絶対に禁止
バックアップデータ取得中及びプログラムインストール中は、エンジンを稼動させないこと。
また、ドアや窓の開閉等アクセサリー系の稼動も一切禁止。
他社製のプログラマーの使用又はGM以外でプログラム書換えがされたPCMへの使用は致命的ダメージを与える恐れがあるので、
絶対に使用しないこと。他社製プログラマーの場合はバックアップデータをインストールして必ず純正状態に戻します。


<使用方法>
 
画面表示は全て温度は華氏(F°)、速度はマイル(mph)です1mile/h=1,6km/h、華氏と摂氏、MPH と KM/H はこちらで換算出来ます。
基本動作は、「↑」「↓」「←」「→」キーで選択、中央の「○」で確定、「ESC」でキャンセルまたは一つ前の画面に戻ります

@ケーブルの接続が完了したら、キーをイグニッションONの位置にします(但しエンジンは始動しません)。
Aエアコン、オーディオ、パワーウィンドゥ、ドアロック、室内灯の点灯は全て解除し、インストール作業が全て完了するまで動作させないで下さい。またDICに表示される文字は"RESET"して無表示状態にします。
Bまず最初にメニューが表示されます。


*****Controllers*****
Tune it
Diagnostics
Options

"Tune it" は、プログラム変更を行う。
"Diagnostic"は、ダイアグノースティック機能
"Options"は、ツールオプション及びトラブルシューティング。これは基本的に使用しません


A.チューニングプログラムのインストール

」「」キーで "Tune it" を選び、確定を押すと以下の画面が表示されます。
*****Important*****
Apply parking brake
Turn the ignition ON
To turn off daytime
Running lights

Press any key...
パーキングブレーキを掛け、イグニッションON(エンジンは始動しない)にして、
デイタイムランニングライト(室内灯及びメーター類のバックライト)がOFFになったら、
どれかキーを押します。
*****Disclaimer*****
Predator must be used with
factory tune, otherwise damage
may result to your vehicle. If you
are not sure about your tune,
contact DabloSport.

Press any key...
プレデターは、純正状態のPCMプログラム以外のものへ使用するとPCMにダメージを与えるので、
社外チューニングを施してある場合には、必ず元の純正状態に戻してから使用する旨の警告が表示されます。
どれかキーを押します。

*****Disclaimer*****
Predator tunes must be used
with premium/super-unleaded
fuels only! Failure to do so may
result in damage to your vehicle.

Press any key...
プレデターチューニングは、プレミアムハイオクタンガソリンの使用が前提になっているので、
それ以外の燃料を使用した場合はエンジンにダメージを与える旨の警告が表示されます。
どれかキーを押します。

*****Important*****
Read manual carefully
before proceeding in
predator modify
parameters section.

Press any key...
プログラミング開始前にマニュアルを熟読する旨の警告が表示されます。
どれかキーを押します。
A.ディアブロスポーツエンジン基本チューニングインストール

*****Important*****
Do you want to continue?
Press Enter for YES
Press ESC for No

プログラミング変更を継続する場合は"Enter(中央の○ボタン)"を押します。
取り止める場合は"ESC"を押します。
"Enter"を押して次へ進みます。

***Transmission Type***
Automatic
Manual

ミッションのタイプを「」「」キーで選びます。A/Tなら"Automatic"、マニュアルなら"Manual"を選んで "Enter" を押します。

***Vehicle Data Backup***
Please wait...
Saving vehicle data
*** % completed

まず最初にPCMの純正データのバックアップ取得が始まります。"*** %"は進捗状況を表示しています。
この画面にならずにエラー表示が出る場合は電圧低下が原因となる可能性が高いので、電圧をチェックして最初からやり直します。
Backup 100%

Press any key to
continue
Vehicle Data Backup
バックアップデータを取得中はメーターが動いたり警告灯が点灯したりアラームが鳴りますが、異常ではありません。
Turn Ignition Off!
Then press any key...

この表示が出たらイグニッションをOFFにして、どれかキーを押します。
Turn Ignition On!
Then press any key...

この表示が出たらイグニッションをON(但しエンジンは始動しません)にして、どれかキーを押します。
*****Performance*****
Install Performance
Modify Performance
Restore Saved Data
Troubleshooting

」「」キーで "Install Performance" を選び、"Enter" を押します。
****Install Performance****
Installing the file
Do you want to continue?
Press Enter for YES
Or ESC for NO.

インストールを継続する場合には "Enter" を、中止するなら"ESC" 。
"Enter"キーを押します。
***Data Uploading***
     Please wait...
Writing data
  *** % completed

PCMにプレデター基本チューニングプログラムをインストールします。
"*** %" は進捗状況を表示します。
この画面にならずにエラー表示が出る場合は電圧低下が原因となる可能性が高いので、電圧をチェックして最初からやり直します。

Upload 100%

Press any Key to
continue
installing Performance
データローディングが100%完了してこの表示が出たら、どれかキーを押します。
Turn Ignition Off!
Then press any key...

この表示が出たらイグニッションをOFFにして、どれかキーを押します。

Wait 10 seconds

10秒間待ちます。
Turn Ignition on
Then press any key...

この表示が出たらイグニッションをON(エンジンは始動しません)にして、どれかキーを押します。
Wait 10 seconds

File is successfully
installed
Press any key

10秒待ちます。
この表示が出たらチューニングプログラムのインストールが成功です。
どれかキーを押します。
この状態になったらエンジンを始動してエラー表示無く正しく稼動することを確認して下さい。
万一エンジンが始動しなかったりエラー表示が出た場合には、直ぐに以下の作業で純正状態に戻します。

【注 意】
プログラムインストールが完了した後はエンジンを始動してスロットルを開け、各センサーのデータをPCMに送出してあげる必要があります。

B.インストールしたプログラムを純正状態へ戻す

車検、整備等で純正状態にプログラミングを戻す場合は、以下の手順。

*****Performance*****
Install Performance
Modify Performance
Restore Saved Data
Troubleshooting

」「」キーで "Restore Saved Data" を選び、"Enter"を押します。
File is successfully
installed
Press any key

チューニングプログラムのインストールを行った時と同じ進捗状況でバックアップデータがインストールされ、プログラムは純正状態の戻ります。
どれかキーを押します。
C.インストールしたプログラムのパラメーター変更

ディアブロスポーツの設定した基本チューニングパラメーターを個別に変更することができます。
*****Performance*****
Install Performance
Modify Performance
Restore Saved Data
Troubleshooting

」「」キーで "Modify Performance" を選び、"Enter" を押します。

*Modify Performance**

View Parameters
Set Parameters
Reset Parameters
"View Parameters" は、設定されたパラメーターを表示します。
"Set Parameters" は、パラメーターを変更します。
"Reset Parameters" は、パラメーターをディアブロスポーツが設定した基本チューニングに戻します。
必要な項目を「」「」キーで選び、"Enter" を押します。
"Set Parameters" を選んだ時の各パラメーターの設定はこの画面で行ないます。

        ****

                 
 |_____|_____|_____|_____|_____|_____|
               -   0   +
」と「」キーを使って増減させる。「0」は純正の設定になります。
中央にはそれぞれ設定するパラメーターに応じた数値が表示されます。
設定が確定したら "Enter" を押し、"ESC"を押して次の設定項目へ進みます。

***Data Uploading***

Install modified perfor-
mance file?
Press "Enter" for Yes
Press "ESC" for No
パラメーターの変更を行うと、確認画面が出る。
確定なら "Enter" を、修正又は中止するなら "ESC" を押します。
設定できるパラメーターは以下の通り。
***View Parameters***
Axle Ratio
Cooling Fans
Power Enrichment
Spark
Normal Shift Adaptation
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size

●"Axle Ratio" は、デフのファイナルレシオを変更した場合の補正を行ないます。
***View Parameters***
Axle Ratio
Cooling Fans
Power Enrichment
Spark
Normal Shift Adaptation
Performance Shift Adaptation



2.00      3.15      5.00
                 
 |_____|_____|_____|_____|_____|_____|
               -   0   +
US使用のA/Tは 2.73 だが、日本仕様のA/Tは 3.15 なのでこの部分だけは必ず補正を行うこと。

●"Cooling Fans" は、電動ファンの回転開始と停止の温度設定を行ないます。
***View Parameters***
Axle Ratio
Cooling Fans

Power Enrichment
Spark
Normal Shift Adaptation
Performance Shift Adaptation

Fan 1 start 185F°
Fan 1 stop 190F°
Fan 2 start 195F°
Fan 2 stop 190F°


@195F°(90℃)サーモスタット(純正品)使用時:ファン1開始⇒200F°(93℃)、ファン2開始⇒210F°(99℃)
A180F°(82℃)サーモスタット使用時:ファン1開始⇒185F°(85℃)、ファン2開始⇒195F°(90℃)
B160F°(71℃)サーモスタット使用時:ファン1開始⇒175F°(79℃)、ファン2開始⇒185F°(85℃)
停止温度は開始温度より5F°低く設定する
使用しているサーモスタットのオープン温度以下に開始温度を設定しないこと
本数値はあくまでも参考値なので、装着しているサーモスタットや使用環境に応じて適切な値を選んで下さい。
過度に低い温度に設定すると電動ファンが回りっぱなしになってしまうので注意すること。


●"Power Enrichment"は、燃料噴射量の設定を行う。設定は濃厚燃焼パターンに適用されます。
***View Parameters***
Axle Ratio
Cooling Fans
Power Enrichment
Spark
Normal Shift Adaptation
Performance Shift Adaptation

設定を 5% 濃厚にすると、濃厚燃焼パターンにおける空燃比が 1.5ポイント濃厚になります。
表示数値は空気(酸素)量なので、設定をマイナスにすると燃料噴射が増量され、プラスにすると減少します。

本調整については、計測した空燃比データを元に慎重に行うこと。
異常値を設定するとエンジン等に重大なダメージを与える恐れがあります。


●"Spark"は、点火時期の設定を行ないます。
***View Parameters***
Axle Ratio
Cooling Fans
Power Enrichment
Spark
Normal Shift Adaptation
Performance Shift Adaptation

点火時期を10%進めると、濃厚燃焼パターンにおいて2度進角されます
表示数値をプラスにすると進角、マイナスにすると遅角します。
本調整については、計測データを元に慎重に行うこと。
異常値を設定するとエンジン等に重大なダメージを与える恐れがあります。

●"Normal Shift Adaptation" は、A/Tのシフトに関する設定をTOW/HAULモードを使わずに行ないます
***View Parameters***
Axle Ratio
Cooling Fans
Power Enrichment
Spark
Normal Shift Adaptation


※TOW/HAULモードとは、燃費向上を目的にパートスロットル時のシフトアップポイントを早め、高いギアを使用するモードのことで、
装着車には専用のスイッチがあります。コルベットには設定が無いので、プログラム変更を行う場合はこちらを使用します

●"Shift Time" は、+25%〜-25%の間でシフト時間を調整します。-25%が最短。

      -15%
-25               +25
              
 |_____|_____|_____|_____|_____|_____|
               -   0   +


●"Performance Shift Adaptation" は、A/T のシフトに関する設定をTOW/HAULモードを使用して行ないます
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size
コルベットにはTOW/HAULモード設定が無いので未使用

●"Shift Points(MPH)" は、各ギアのシフトポイントを速度で設定します。
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size

設定速度は各ギアによるレブリミット以下にすること

1-2 SHIFT 44mph
2-3 SHIFT 90mph
3-4 SHIFT 144mph


●"Shift Points(RPM) "は、各ギアのシフトアップポイントをエンジン回転数で設定します。
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size

各設定はレブリミット以下であること

1-2 SHIFT

       5690rpm
-                 +
                      
 |_____|_____|_____|_____|_____|_____|
               -   0   +

1-2 SHIFT 5690rpm
2-3 SHIFT 5690rpm
3-4 SHIFT 5690rpm


シフトアップは、スロットルの開度に応じて速度又は回転数のどちらか一方が達した時点で行われます。
●"Shift Pressure" は、シフトファームネスを設定します。
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size

設定をマイナスにして行くとシフトプレッシャーが低下し、それだけ高い回転数までトルコンスリップが起り続けます。
設定をプラスにして行くとシフトプレッシャーが上昇し、それだけ短い時間でスリップが止まり直結度合いが向上します。

      -15%
-25               +25
              
 |_____|_____|_____|_____|_____|_____|
               -   0   +
過度のプレッシャー向上はミッションの耐久性面で問題が起きてしまう可能性があるので注意が必要。

●"Rev limit" は、各ギアのレブリミットの設定を行います。
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size

6400rpm 1st GEAR ON
6400rpm 2nd GEAR ON
6400rpm 3rd GEAR ON
6400rpm 4th GEAR ON
6400rpm 5th GEAR ON
6400rpm 6th GEAR ON
6400rpm 1st GEAR OFF
6400rpm 1st GEAR OFF
6400rpm 2nd GEAR OFF
6400rpm 3rd GEAR OFF
6400rpm 4th GEAR OFF
6400rpm 5th GEAR OFF
6400rpm 6th GEAR OFF

A/Tでも1速から6速までのONとOFFの表示が出るので、それぞれを希望の値に設定します。
最大は6600rpmですが、安全圏としては6400rpm

●"Speed Limiter" は、コルベットに無いので設定はありません。
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size

●"Factory Wheel size" は、純正装着タイヤサイズと幅及び扁平率、ホィールサイズの設定を行います。
***View Parameters***
Performance Shift Adaptation
Shift Points(MPH)
Shift Points(RPM)
Shift Pressure
Rev Limit
Speed Limiter
Factory Wheel size
Actual Wheel size
純正装着サイズは、275/40/18
この設定は、次の"Actual Wheel size"の設定をしない場合は変更の必要はありません。

●"Actual Wheel size"は、実際に装着されているタイヤサイズ、幅、扁平率及びホィールサイズの設定を行います。
純正装着と違うサイズを装着している場合には、前の"Factory Wheel size"を設定してから本設定を行います。
タイヤサイズが一定限度範囲より外の値に設定されるとスピードメーター表示誤差は補正されますが、
トラクションコントロールスイッチのON/OFFに関わらずエラーが出て機能が停止される場合があるので注意が必要です。


各データの変更が終わると、以下の警告メッセージが表示されます。
DiabloSport will not be
held responsible for
Vehicles with modified
parameters since we
are not present to
monitor the
adjusted parameters;
therfore we recommend
that this should
be left untouched by
inexperence users.
デイァブロスポーツでは、個々のパラメーターを変更したことに対して発生するいかなる問題に対しても一切の責任は負わない。」
従って、本変更についてはプログラミングに対する経験が無いユーザーには薦められない。」
**Modify performance**
Press Enter if you
understand and agree
else Esc to quit

警告に対して同意する場合には、"Enter" を、中止するなら "ESC" を押します。

【注 意】
プログラムインストールが完了した後はエンジンを始動してスロットルを開け、各センサーのデータをPCMに送出してあげる必要があります。


D.ダイアグノースティック機能

【注意:IGN OFFにしても電源供給は遮断されないので、使用が終わったら接続を抜くこと】

*****Controllers*****
Tune it
Diagnostics
Options
最初のメニュー画面から "Diagnostics" を選び、"Enter" を押します。

***Transmission Type***
Automatic
Manual


ミッションのタイプを「」キーで選ぶ。A/Tなら "Automatic" 、マニュアルなら "Manual" を選んで "Enter" を押します。
*Engine Control Unit*
Trouble Codes
Real Time Data
Abbreviations
Testing
"Trouble Codes" は、DTCコードを表示。
"Real Time Data" は、リアルタイムのデータを個々に表示。
"Abbreviations" は、ライブデータを省略形で表示。
"Testing" は、トラブルシューティング時にのみ使用。
"Trouble Codes" を選び、"Enter" を押します。
***Trouble Codes***
DTC information
Erase DTC's


"DTC information" を選び、"Enter" を押すとDTC表示画面になります。
"Erase DTC's" を選ぶと、現在までに発生しているDTCを全てクリアします。

***General Data***
DTC All
Specific DTC
DTC Not Ran SCC

"DTC All" は、全てのDTCを表示します。

"Specific DTC"は、指定したセクションのDTCのみを個々に表示します。

"DTC Not Ran SCC"は、DTCが一度クリアーされた以降に再発したものを表示します。
*Engine Control Unit*
Trouble Codes
Real Time Data
Abbreviations
Testing
"Real Time Data" を選び、"Enter" を押します。
この表示のみ、エンジンを稼動状態で行うことが可能です。
データは全センサーから送られてくる数値をリアルタイムで表示します。

ダイアグノーシスにより表示されるデータは以下の通りです。
●Engine Load degrees ECT ***F°水温
●Short Term Fuel Trim Bank 1 **% バンク1希薄燃焼時燃料噴射補正量
●Long Term Fuel Trim Bank 1 **% バンク1濃厚燃焼時燃料噴射補正量
●Short Term Fuel Trim Bank 2 **% バンク2希薄燃焼時燃料噴射補正量
●Long Term Fuel Trim Bank 2 **% バンク2濃厚燃焼時燃料噴射補正量
●MAP ***psi インテークマニフォールド圧
●Engine Speed ****rpm エンジン回転数
●Vehicle Speed ***mph 車速
●Spark **.*°点火時期
●IAT **F°インテークエア温度
●MAF ***LB/m MAFエア流入量
●TP Angle **.*°カムシャフト角度
●HO2S Bank 1 Sensor 1 ***.*mV バンク1HO2Sセンサー1電圧
●HO2S Bank 1 Sensor 2 ***.*mV バンク1HO2Sセンサー2電圧
●HO2S Bank 2 Sensor 1 ***.*mV バンク2HO2Sセンサー1電圧
●HO2S Bank 2 Sensor 2 ***.*mV バンク2HO2Sセンサー2電圧
●Knock Sensor **.*° ノックセンサー感知度数

*Engine Control Unit*
Trouble Codes
Real Time Data
Abbreviations
Testing
"Testing" を選ぶと以下の画面になります。
*******Testing********
Calibration lds
Ping All

"Calibration lds" は、各セクションのIDを表示します。

"Ping All" は、PCMと各モジュールとの通信状況(ステイタス)を表示します。


<使用レポート>
 
プレデターの基本チューニングは、HypertechVと比べて特に体感できる優位性はありませんでした。ただエギゾースト音が大きくなったので、何かが違っていることだけは確かです。
雰囲気的には燃料噴射量が増大しているようです。
ダイアグノーシス機能もエンジンの稼動状態を詳細に表示してくれるのですが、画面が小さいために一回に表示できる情報量が少なく、燃調データを取得するためにはやや非実用的な印象を受けました。

HypertechVには無い機能としてシフト関連の設定があるので、早速シフトタイムの短縮化を行ってみました。
最大-25%まで短縮できるのですが、とりあえずは-15%に設定しました。シフトショックの増大も無くシフト時間が確かに短縮されています。
次回は-20%〜-25%に設定してシフトショック増大との兼ね合いを検証してみます。
シフトポイント設定については、各ギア共に現段階で得られている最大出力発生回転数である 5690rpm に設定しました。
シフト速度設定、ファームネスの変更は今回行っていません。
今後、サーキット走行等によって各パラメーター設定の変更を検証して行く予定です。


那須の走行会では、レブリミットが6190rpmであったためにストレートのブレーキングポイント直前で燃料カットが働いてしまいました。
そこでレブリミットを6400rpmに変更しました。またシフトタイムを-15%から-20%に変更しました。


プレデタープログラムをインストールしてからサーキット、ジムカーナーそして一般道を約300kmほど走行しましたが、今のところ問題の発覚はありません。
トータルの印象としては以下の通り。
@HypertechVとの比較:パワーアップと言う面で特に体感できるものは無かったが、低回転域でのトルクが痩せ、より高回転域志向になったようだ。だからと言って発生する絶対パワーが向上しているというわけでは無さそうだ。アイドリングがラフになり、アクセルオフ時のバックファイアー量が増大したところを見ると燃料噴射量が増大しているようなイメージを与える。
Aシフトタイム:+20%に設定した。シフトの時間が短縮されていることは確かで、シフトショックもそれほど増大したわけでは無いので、ミッションへの悪影響が無ければ有効なプログラムである。
Bシフトプレッシャー:シフトのロックアップまでの速度が速くなるが、その分シフトショックは増大する。ミッションへのダメージを考えて+15%に設定した。
C燃調:極めつけの燃調関係プログラムは "Auto Tap" の到着を待ってからとなる。
Dその他:電動ファンやレブリミット調整については正確に動作している。