<C5日誌>

2002年

11月 2日

軽量化第一弾としてPOMECドライバッテリーを装着しました。型番はTSB-30。
純正に比べて大きさ、重量共に約半分程度になり、約7kg程度の軽量化に貢献します。
特筆すべき点は、重量ばかりでなくドライタイプであることです。
サーキット等で前後横方向に大きなGがかかる走行をした時でも、液漏れを起す心配が全く無く、さらに取付方向にも制限がありません。
但し良いことばかりではありません。長期安定使用をするには基本的にこの容量では不足するので、長時間エンジンを稼働させない期間のマメな充電と定期的な交換が必要になります。
取り付けに際しては、可能な限り純正状態を維持させることを考えた結果、POMECバッテリーターミナルを固定している内側のM6のHEXイモネジを外し、そのネジ山を使って純正ケーブルをM6の真鍮製ボルトで固定することにしました。→イモネジを外してからターミナルを反時計方向に回すと中からM6のボルト型ターミナルが現れるので、ここへワッシャとナットを使って直接接続する方法もあります(2004年3月)
純正ケーブルからバッテリーに固定するボルトターミナルを外し、真鍮製M6の20mm長ボルトにM8用の真鍮ワッシャを入れて、バッテリーターミナルボルト穴に固定すれば完了です。
ボルトは真鍮製でなくても接続は可能ですが、鉄製の場合は錆発生の問題があり、さらに電流ロスを最小限にする上でも真鍮製が望ましいですね。
バッテリー本体の固定は、純正の固定用ボルト穴と、バッテリー台座の奥部分に穴を開けて取り付けたボルトの間に手持ちのステンレス製汎用ステーを渡して行いました。
また純正バッテリーに装着されていたスポンジを、保護を兼ねてステーとバッテリーの間に挿入しておきました。
小型軽量ですが全く問題無く、セルが勢い良く回ってエンジンが始動しました。耐久性については折り紙付きとのことなので、この冬場にも安心できることと期待しています。

第一回那須走行会に参加いただいたK氏から、写真が届いたので紹介します。
リックホィラー社製のカーボンボンネットとカーボンリアウィングを装着されており、迫力は満点です。エンジンのチューニングにも力が入っています。→詳しくはこちらを

11月 4日

スーパーオートバックス東雲にて、パワーチェックを行って来ました。
約20分間で一回計測してもらって\5,250.也。
シャーシダイナモに乗らないと困ると思い、車高を基準値まで戻しておいたのが功を奏し、リア側はギリギリセーフでした。
結果は、376.5PS/5690rpm、52.3kgm/4480rpm。予想していたよりは遥かに高出力であったものの、最高出力発生回転数が低く、せっかく6400rpmまで回るようにしてあってもあまり意味を為していません。
4480rpmにピークを持つトルクは、4000〜6000rpmの間で綺麗な山を描いており、この間での加速感が美味しいことを意味しています。
パワーチェック表(PDF:150kB)
トルクチェック表(PDF:207kB)
回転別詳細表(PDF:207kB)
この結果から、ヘッドブロックとカムの交換により4000rpm以上のパワー向上に効果が出れば、コーナーからの立ち上がり加速時間短縮化に大きく貢献することになります。そして、A/Tでは望みようも無いことですが、1速と2速の間にもう一つギアが欲しくなりますね。
暇神壱号こと、K氏と東雲で合流しました。実はK氏と私は徒歩でも行けるほどの近隣在住同士でした。フルカーボンのリックホィラー製ボンネットがカッコイイです!!
同じくリックホィラー製のリアウィング。あまりの効果にリアが沈み気味とか・・・。
マフラー交換とヘッダース装着チューニングを施されたZ51エンジン。
カーボンボンネットによる軽量化の効果は絶大で、二人がかりで持つ必要がある純正に比べて一人で指先でつまむだけで持てるほどの違いがあるそうです。そのためにフロントは車高が上がってしまい、サポートショックが強過ぎてボンネットを締める時にはかなりの力とコツが必要になってしまったほどでした。
今後、ヘッドブロックとカム交換を行う時に合わせて、カーボンボンネットの装着を是非候補に挙げてみたいと感じました。

11月 9日

新しい純国産のC5専用オイルクーラーシステムが完成しました。
ホースはアールズ#10を使用し、クーラーコアは32段フルワイドタイプで、純正PF44オイルフィルターを専用のリモートブロックで使用できます。
来週末に装着し、詳しい内容について報告する予定です。

排気系をより高度にチューニングするため、ロングヘッダースに高能率触媒とX-PIPEを組み合わせたコンプリートキットが販売されています。
ロングヘッダースは高回転域でのパワーアップに効果があると共に、排気抵抗を軽減させた高能率触媒も付属しているのが期待感を倍増させています。また、限定された環境下において触媒を簡単にバイパスすることが可能なように、触媒部分に相当するパイプも付属しています。
ロングヘッダースの装着は、X-PIPE同様、一般的にエギゾーストパイプの切断をはじめ、装着に際して手間のかかるものが多いのですが、本品はエンジンからマフラー前までの全てを一括して交換してしまうタイプであるため、いわゆるボルトオンが可能なものです。また、ショートタイプに比べてパイプを狭い範囲で同長化する必要が無いため、装着スペースが軽減される分だけパイプ径を太くできるメリットもあります。

11月10日

当面、スーパーチャージャーの装着をしないので、アシスト電動ファンを撤去しました。重量としては7kg程度ですが、軽量化に貢献できました。
ついでにATFクーラーの取付場所を助手席側に移動しようと思ったのですが、時間切れとなったので止めました。
時間切れとなった理由は、純正電動ファンをラジエターに固定しているボルトの脱着中に起こった事件です。
このボルト穴は、ラジエター本体の上にメスネジを切ったフランジを溶接してあるだけなので、ネジ穴の深さを超えるボルトを使用すると、ラジエター内へ貫通してしまいます。
脱着時に面倒なので、HEXボルトから普通の六角ヘッドボルトに交換した際、うっかり少しだけ長いボルトを使用してしまい、ラジエター内部へと貫通してしまいました。
当然のごとくボルトの隙間からクーラントが漏れ出てきた時には、いったい何が起こったのか、しばし判らずに呆然としてしまいました・・・。
修復対策として、ボルトを短いものに交換すると共に、ボルトに水漏れ防止用テープを巻いて締めましたが、果たしてそれで解消しているのかどうか・・・。水温を高くして圧を掛けてみないことには安心出来ません・・・。それにしてもボルトのネジ込み程度で貫通してしまうとは驚きました。
もし、溶接部分が既に割れてしまっていて漏れが止まらない場合には、ラジエターを一旦外して抜本的修復を行うことになってしまいます。
余計なことをしてしまった自分に非があるのは確かですが、アメリカ製は本当に何かと手間のかかる商品が多いですね・・・。

11月11日

新しいオイルクーラーキットが到着しました。特注で製作していただいたバイパスブロックは見た目にも大変美しく、精度を含めて素晴らしい出来映えです。
また今回はアールズの#10ホースを使用すると共に、クーラーコアは、10ANのジョイントになっている冷却効率の高いサーク社製34段のフルワイドタイプにしました。
アルミブロックから削り出され、美しいブルーに着色されたバイパスブロックは、アールズのフィッティング(ジョイントアダプター付の新しいタイプ)が、何のストレスも無くネジ込んで行くことが適い、精度の高さを立証しています。また、Breathless社製と比べて30%程度軽量です。
バイパスブロック同様、アルミブロックから削り出され、レッドに塗装されたセンターボルトは、4ヶ所の流出穴が設置されて十分な流量が確保されていると共に、中間とヘッドの2ヶ所にOリングが装着された万全の構造。
今回新たに採用したオイルフィルターリロケーションブロックにより、純正指定のPF44は勿論のこと、同サイズの他車種用大型タイプの使用も可能です。
また、フィルターの交換もフィッティングの脱着を行うことなく純正時同様に簡単に行えるようになるのが何よりも喜ばしいことです。
装着場所は、軽量化のためクーラーコアの電動ファンを撤去するつもりであったことから、当初ラジエター前を計画していたのですが、Ao氏から、フロントオーバーハング軽減対策上、同じ重量増加であるならばラジエター前よりもサイドエアスクープ内のほうが良いとの提言を受けたので、これまでと同じサイドエアスクープ内に装着することにしました。
尚、装着を実施する際には、クーラーコア及びオイルフィルター装着場所に応じて各接続ホース長を計測し、その結果を元にホースを末端処理済にしたボルトオン無加工取付キットがRM Racing JAPANより販売されます。

ダメージを与えてしまったラジエターの修復に伴い、20kg程度はあると思われる純正の電動ファンを撤去し、DERALE Tornadoの12インチ薄型軽量電動ファン2基に交換して軽量化を図ることにしました。但し、2100rpmで880CFMの風量が十分な機能を果たせるかどうかは来年の夏を迎えてから以降の検証となります。
FLEX製の12インチは、2200rpmで1100CFMの風量が得られ、数値面では優位となることから、当初選択に迷いました。
ちなみに純正の12インチ2連は、2000rpmで2500CFMもの風量があるので、数値上の比較でTornadoはやや不足気味となりますが、FLEXに対してTornadoは、フィンの形状が特殊でPULLタイプであってもPUSH方向に風を循環させることが出来るので、絶対風量が小さくても停止中や低速走行中においてはPULL方向のみのタイプよりも冷却効果が高くなるのではないかと思っています。
実際、ラジエター前にアシスト用として装着したFLEXの16インチと、オイルクーラーコアに装着しているTornadoの10インチを比較すると、後者の方が風をより広い範囲に拡散放出させることが適っているように感じています。
また、16インチサイズ同士を比較すると、数値面でもTornadoの方が優位であることを見ると、同一回転時の風量はTornadoの方が高いと言うことになるのでしょう。そして、DCモーターは電圧が上がればそれだけ高い回転数となるので、上記各数値が何ボルトで計測されたかにより直ぐに結果が変ってしまうことも見過ごすことのできないポイントとなります。

11月12日

大阪のカリフォルニアレーシングさんで、FRAMの大容量オイルフィルターがあることが分かりました。型番は、PH3429。販売店から送っていただいた写真を見れば分かるように、純正PF44対応品(勿論右側)に比べ1.5倍程度背が高く、容量の大きいことが明らかに判ります。価格は一個\1,100.とのことなので、早速注文することにしました。

書棚を整理していたら、面白いものが出てきました。97年発売当初にCG(カーグラフィック)がC5のテストをしている記事です。この中で4輪それぞれの実荷重の計測データがありました。それによると、左前:377kg 右前:378kg 左後:355kg 右後:372kg で計1482kgでした。
最も軽い左後の355kgを基準にすると、左前:+22kg 右前:+23kg 右後:+17kg となります。左後が他よりも20kg程度軽くなっているのは、運転者の荷重を計算してのことかもしれませんが、運転者の体重が20kg程度であるはずが無い上、後側だけにしかかからないはずもありません。
このことから、運転中は左側の荷重、特に前側が圧倒的に大きくなることから、車重のバランスを取りつつ軽量化を行うとすれば、左前側が優先されると言うことになるでしょう。
しかし現実には、今回バッテリーの交換により軽量化に貢献したのは右側であり、逆にオイルクーラーの装着で重くなってしまうのは左側です。かと言ってオイルクーラーを右側に装着することは適わないし、左側からこれ以上軽量化のために外せるものはシート以外無さそうです。
左右の重量バランスに拘る理由は、前回の那須で助手席に同乗者を伴って走った時に、最速ラップが出たからです。右周りが多い低速コースの那須では、絶対荷重量増加による加速低下よりも、右側荷重増加により得られるバランスが生むトラクション確保がコーナー速度を上げた成果ではないかと推測しています。
そう言えばポルシェ928S4の4輪別荷重バランスがドライ時に助手席側に片寄っており、運転者が乗ると均等化したことを思い出しました。サーキットでの一人運転に限れば、車高やスウェイバー及びアライメントの調整について、左右の荷重バランスを考慮に入れたものに設定すれば、より快適なコーナリングが適うようになるのかもしれません。

11月13日

12月6日、筑波サーキットのコース1000で開催されるD-Rightsの走行会とスクールに参加することにしました。基本的には本年最後のサーキット走行となるでしょう。当日はただ走るだけでは無く、大井貴之氏による走行の同乗と教授が受けられるコースがあるので、それにも参加します。車両の問題点に対する意見と共に、ドライビングのスキルアップに貢献できることを期待しています。本走行会の詳しい内容についてはこちらを。
FRAMの大容量オイルフィルターが明日到着します。この際なので1ケース(12個入)を注文しました。
ただ、DERALEのTornado電動ファンについては、購入先販売店であるPRIME WORKSさんが今日まで臨時休業であったために在庫の有無が判らず、今週末までに届くかどうかは微妙なところです。

リアのオーバーハング軽減を目的に、カーゴ内に積まれているものを再度検証してみました。ただ積載しているだけのものであれば走行前に降ろせば良いのですが、固定装着されていて直ぐに降ろすことが適わないものと、降ろし忘れているものが結構ありました。
それは、CDチェンジャー、NAVI本体、コンプレッサー、瞬間パンク修理剤、ブースターケーブル、そしてそれらを隠す蓋3枚です。
CDとNAVIはボルトで固定されているのですが、これを別の方法でワンタッチ脱着できるようにすれば、あとは接続ケーブルを抜くだけで降ろせます。
また、コンプレッサー等と蓋は、単に降ろし忘れていただけなのですが、これが意外と結構な重量になる上、最もオーバーハングを増加させ易いと思われるリアタイヤの後方コーナーに積まれています。これらを降ろすだけでも効果が上がるに違いないでしょう。12月6日までには対処を終わらせたいと思っています。
マフラーは、B&BのRoute66(Tri-Flo)からPRTに交換してタイコの部分が小さくなり、数kg程度は軽量になっていると思われます。それをチタン製にすれば、さらに30%位は軽量化するのですが、何せ高価(US$2,200.前後)で手が出せません・・・。

11月14日

FRAMのオイルフィルターが届きました。先端の黒い部分はスーパーグリップと呼ばれるもので、脱着時の滑り止とのことです。
ちなみに、中に装着されているフィルターカートリッジの大きさはBreathless社のものとほぼ同じであったので、能力的に十分対応可能であると期待できます。

DERALE Tornadoの12インチ電動ファンは、昨日まで休業だった販売店に幸い在庫があったので、明日到着です。
これで週末にオイルクーラーと共に装着作業を行えることになりました。

少しでも軽量化をしようと思い、POMECバッテリーの固定金具を現行のステンレスからアルミへ換えます。
固定方法は左図の通りで、アルミ製バーにL型アルミ金具を着けたものを長ボルトで上から抑えます。ボルトの片方は純正バッテリー固定用のボルト穴を利用し、もう一方はトレイに穴を空けてナットで固定です。

11月15日

DERALE Tornado 12インチ電動ファンが到着しました。オイルクーラーコア用に10インチサイズのものを装着しているので、重量については想像がついていたものの、2個をまとめて持っても片手の指先だけで十分な程度の軽さは嬉しい限りです。純正は片手どころか両手でしっかり持たないと無理なほどの重量があるので、少なくても10kg以上は軽量化となるでしょう。
また、電流容量も8.8A×2となるので節電にも貢献します。
しかし、あまりの薄さと軽さに少々不安を抱いたのでDC12Vを接続して単体動作テストを行ってみたところ、外見からは想像出来ないほどの風量が有り、ファン背後にあった書類が吹き飛ばされました。また風に手をかざしてみたところ、感覚だけですが、純正がフル稼働した時とほぼ同じ程度の風量が確保されているようです。後は週末に装着し、実際の冷却能力が十分であるかどうかの検証を待つのみです。

11月17日

新しいオイルクーラーを装着しました。コアがBreathless社製のものより一回りほど大きくなったため、このようにサイドエアスクープ一杯になりました。それでも重量的には電動ファンの着いた以前のものより軽くなっています。
バイパスブロックは、Breathless社製のものよりも一回りコンパクトになり、重量も半分程度。
何の問題も無くピッタリと装着でき、漏れ等の問題も全くありません。センターボルトは30mm。フィッティングの取付も極めてスムースに出来ました。
オイルフィルターは、FRAM製の大容量タイプをA氏に見習ってクーラーコアの背部に装着しました。シャーシにM6ボルト用ネジ穴をタッピングでつくり、ボルトで固定です。
熱の排出効率向上を兼ねてカバー下部を開口したので、オイルフィルターは下側から簡単に脱着できるようになりました。
また防護のため、開閉式のメッシュカバーを後日装着します。
外気導入口は、これまでよりも1.5倍程開口面積を広げたのですが、走行中にこの場所から十分な冷気を導入できているのかどうかは定かではありません。
装着が完了してエンジンを始動しましたが、接続部分からの漏れは一切無く、完成度の高さを感じました。
ホースを#8から#10に変更したため、最小湾曲可能半径が大きくなったのですが、バイパスブロックからサイドエアスクープ内への配管ルートについて、特に大きな変更をする必要はありませんでした。
ホース径の増大に加え、ビッグコアと大容量オイルフィルターにより、エンジンオイルは最終的に規定量の6.5リットルに1.5リットル程度を追加補充する必要がありました。オイル量が増えるのは好ましいことです。
但し、リモートオイルフィルターブロック装着により、OUT側からクーラーコアのIN側への配管は、エアスクープ内だけだと取り回しのスペースが十分得られずにホースが鋭角に曲がって潰れてしまったので、エンジンルーム内のブレーキフルードリザーバータンク下部辺りまで迂回させる必要がありました。そのため、ホース周囲に遮熱処理を行っています。
尚、この迂回は、後日クーラーコアへ接続するホースエンドを現在の45度タイプから150度タイプに変更するので、今だけの暫定処置です。
ホースは150度ホースエンドによりサイドエアスクープ内に全て収まります。

DERALE Tornado 12インチ電動ファン2基を装着しました。
純正に比べて厚さは半分、重量は1/4以下。強力で小型軽量のブラシレスモーターと独自の形状を持つフィンにより得られる風量により、問題無い稼動をしてくれることを期待しています。
装着後の稼動テストを行った時、あまりに作動音が静かであったために、手をかざしてみるまで回転していることに気が付かなかったほどでした。
ATFクーラーは、前側アシスト電動ファンの撤去に伴い、ホースを40cm程短くして左側から右側へと移動しました。

11月20日

新しいオイルクーラーと電動ファンを装着してから、初の長距離走行を行って来ました。外気温が15℃程度の気候であったため、夏季の炎天下でどうなるかについての検証にはならなかったのですが、高速道路、山道、一般道をそれぞれ最大限高負荷となるように走行してみました。
@高速道路:どのような速度域においても水温は78〜87℃、油温は94℃で安定していた。
A山道:高回転域を多用して走った(と言っても一般道であるため、連続してもせいぜい数分間程度)が、水温98℃、油温98℃で安定。
B一般道:普通に流れている場合は、水温87〜94℃、油温94℃で安定していたのですが、エアコンをONにして渋滞下(歩行速度程度の連続)では、10分程度で水温が102℃、油温は105℃に達してしまいました。
何と言っても15℃と言う気温の曇り空にも関わらず水温が100℃を超えてしまったのが最大の問題点です。このままでは、30℃を超える真夏の炎天下では簡単にオーバーヒートしてしまう可能性が高いです。新しい電動ファンが能力不足であることも考えられるのであるが、エアコンをONにすると直ぐに温度上昇し始めているところを見ると、どうやらエアコンコンデンサーの発熱に大きな関係がありそうです。
と言うのは、以前アシスト電動ファンをコンデンサー前に装着していた時、本来なら純正状態よりも冷却能力が向上して当然のはずが、実際には消費電力と重量が増加しただけで、目に見えた変化はありませんでした。
この要因は、過熱したコンデンサーを前側から空冷することについては効果があっても、その直後に位置するラジエターにとっては熱風を吸気できるだけで、冷却効果に貢献するものになっていなかったことを裏付けています。
つまり、電動ファンが十分な能力を備えていても、厚みが3倍になったラジエターとコンデンサーの間は純正ラジエター装着時の半分(2cm程度)しか無いため、裏側から吸気するエアコンコンデンサーの熱をモロに受けてしまうため、冷却どころか過熱させてしまっている可能性を否定出来ないのではないでしょうか。
そこで、まず最初に現在ラジエターに着いているエアコン固定用フックを加工して、純正と同じ程度のスペースを確保させてみます。
また水温の上昇に伴い油温が上昇したことについても対策が必要になるのですが、サイドエアスクープ内へはラジエターの電動ファンが排出する熱風が結構な量流出してきているので、それが冷却効率を低下させてしまっている可能性があります。
そして、単にコアの大きさに拘るよりも空冷に最も効率的な位置で設置が適うように、設置場所一杯を占有している現行の34段タイプより一回り小さい25段タイプにして、その結果生まれる約6cmの余剰スペースを有効利用して効率的な冷却ができる方法論を検証します。

大きく迂回していたリモートオイルフィルターブロックのOUT側とクーラーコアのIN側を接続するホースをサイドエアスクープ内に納めるためのホースエンドが到着しました。
これによりブレーキフルードリザーバータンク側まで迂回していたホースがスペース内に収まります。

11月21日

サイドエアスクープ内に装着したオイルクーラーコアの空冷効率を向上させるため、現在の34段(286×266×51mm)サイズから、25段(286×194×51mm)に交換してみることにしました。
通風性の高いラジエター前に装着するのであれば、何と言っても34段サイズの方が有利であろうと思われるのですが、サイドエアスクープ内だと絶対装着スペースが狭いためにコアの向きに制限があり、ホィールハウス後方からの吸気しか適いません。しかし、そこからは一定以上の速度で走行しない限り有効な吸気が適いませんから、いくら冷却能力が高くても通風性が悪ければ意味は為さないことになります。
25段タイプの装着により通風性が向上し、結果として冷却能力を向上させることが適えば、25段で行くことにします。また、通風性をより効率的にするため、余剰スペースを利用してエアインテークからの通気ダクトを設置してコア表面に直接当たるようにする予定でいます。
尚、その場合34段コア(10AN)が不要となるので、ご所望される諸兄がおられれば安価で譲ります
オイルクーラーのコンプリートキットについては、左記の図の構成に落ち着きました。
変更点は、@クーラーコア接続用ホースエンドを150°タイプにすること、Aクーラーコアを34段から25段タイプに変更すること、Bバイパスブロックとオイルフィルターブロックにジョイントアダプターを装着済として、ホースエンド取付加工済のホースを接続するだけで装着が完了するようにすること、Cバイパスブロックのジョイントアダプターとホースエンドは共に45°の角度をつけてエキパイ超えを行い易くするようにすることの4点です。
これにより、クーラーコアとフィルターブロックの固定さえ行えば、後はただホースを接続するだけのポン着け装着が適います。各ホース長については、クーラーコア及びオイルフィルター装着場所によって可変されますが、サイドエアスクープ内への装着については設定済となります。

11月22日

サーク社製25段フルワイドコアが到着しました。大きさとしてはBreathless社製とほぼ同じだが、コアの密度はこちらのが高いです。
25段コアにより生まれるスペースの余剰により、Breathless社製を装着していた時と同じ通気性を確保できる設置が可能となります。
今回電動ファンを取り付けるつもりは無いのですが、A氏の提案を受けてフロントエアスクープからの吸気ダクトを設置する予定です。

11月23日

オイルクーラーのコアを34段から25段コアに交換しました
幅が小さくなったことで出来たスペースへの通気性を高めるため、ホースの出入口開口部を広げてみました。
また、150°ホースエンドの使用により、オイルフィルターのOUTからコアのINへ行くホースはサイドエアスクープ内に収まると共に、長さも約30cm程度短く出来ました。
エキパイの上を越えるホースの遮熱処理として、アルミプレートを設置しました。
既にエキパイへのバンテージとホースへの遮熱シート巻き付けを行っていたのですが、遮熱シートは一定の時間が経過すると、熱により表面のアルミ箔が剥がれてきてしまう場合があるので、用心に越したことはありません。
また、近くにリアブレーキフルード配管があったので、ついでにこちらも遮熱処理を行っておきました。

11月24日

エアコン用コンデンサーとラジエターの隙間を純正時と同じ程度空けるため、コンデンサーを前に出しました。これまで2cm弱であった間隔が4cm程度に広がり、ほぼ純正状態と同じです。
固定は、アルミL型金具をラジエターにボルトで固定し、コンデンサー側の耳部分のスリットに差し込んでいます。約2cm間隔が広くなった程度ですが、吸気路の面積はこれまでの倍になるはずです。下部をもっと前に出してコンデンサー全体を傾斜させようと思ったのですが、配管が延びずこれ以上は無理でした。
効果は絶大でした。それにしても、たったこれだけのことでこれほどの違いが出るとは驚きです。
オイルクーラーの吸気路としてホースの出入口開口部分をさらに大きく広げました。
フロントエアスクープからの吸気がAアームの根元を通過してこの部分に流入してくるだろうと期待しています。
開口が大きくなったので飛来物が入ってくるのを防護するため、ここにもアルミメッシュプレートを取り付けました。時速100km以上で飛び込んで来る小石がコアを直撃すれば穴が空きかねません。またホィールハウス開口部のメッシュプレートを固定していたM6ステンレスボルト・ナット(計7セット)を止め、ブラインドリベットにしました。僅かであるが軽量化に貢献です。
オイルフィルター下の開口部にも同様にメッシュプレートを取り付けました。こちらはオイルフィルター交換時に簡単に脱着できるようにするため、プラスチックリベットにより固定しました。

11月25日

【水温の話】
先般、新しい電動ファン取付後の水温上昇について報告しました。そして、その要因がエアコンコンデンサーとラジエターとの距離が狭すぎるのではないかと報告しまた。そこで、早速コンデンサーを前に出しましたが、基準となる水温がどの程度であるのかについて改めて調べてみました。
純正サーモスタット装着時における電動ファン稼動開始と停止温度と、180F(81℃/装着中)及び160F(70℃)のローテンプサーモスタットを装着した際のハイパーテックパワープログラマーVによる設定値変更のデータを比較しています。尚、華氏(F)と摂氏(℃)の変換は、℃=(F-32)×0.55 で算出しています。
  電動ファン@稼動開始 電動ファン@停止 電動ファンA稼動開始 電動ファンA停止
純正サーモスタット 107℃ 102℃ 112℃ 108℃
180F(81℃)サーモスタット 89℃ 84℃ 95℃ 90℃
160F(70℃)サーモスタット 84℃ 79℃ 89℃ 84℃
このデータから、純正の水温は102〜112℃間で安定していれば良いことになり、渋滞下で110℃になっても車両稼動に問題は無いようです。
しかし、モアパワーを前提としたローテンプサーモ(180F)使用時では、84〜95℃の範囲で安定していることが求められています。
夏季炎天下の渋滞でも100℃辺りで安定して、それ以上にならないのであれば問題は全く無いことになりますが、先般のように、外気温15℃でローテンプサーモ装着とプログラム変更をしているにも関わらず、100℃に達してしまったことは、やはり冷却能力が不足していることになります。
走行を始めれば直ぐに94℃まで低下し、最終的には87℃辺りで安定してくれるので、サーキット走行には問題無いものの、180Fサーモスタット装着であれば、渋滞時でも95℃辺りで安定して欲しいものです。

冷却能力を向上させると同時に重要になるのは排熱処理です。現在、オイルクーラーの装着により左側のサイドエアスクープは開口して機能化されていますが、右側はPCMが鎮座しており、仮に開口しても構造上全く機能しない状態です。しかし、バッテリーの大きさが半分になって上部半分にできた余剰スペースを活用して排熱ルートをつくってみようと考えています。
基本的には、バッテリーとエンジンルームの隔壁部分を開口し、バッテリー後方部分の隙間を経由してそのままサイドエアスクープ内へと導きます。そして、サイドエアスクープカバーを取り外すと共に、PCMの防水防塵処理対策を行います。勿論、バッテリー、フューズボックスに対しても防水対策が必要です。
またボンネットに排熱用のダクトを設置することも考えています。こちらはSUBARU用のフードブレスグリルと呼ばれるパーツで、ワンペア\19,000.。純正色3色の中から選べます。
FRPボンネットにブッスリと開口して装着すれば良いのですが、問題は浸水を考慮した設置場所です。排熱ルートから言えば、エンジンルーム最後方両サイドが最も良いと思われるのですが、左側は湿気を嫌うブレーキフルードリザーバータンクがあり、右側は漏電を嫌うバッテリーとフューズボックスがあります。さすがにこの場所に雨水をジャンジャン浸入させるわけには行かないので、排熱効率をなるべく下げずに雨水の浸入を防止するか、雨水が浸入しても影響を受けないようにする対策を考えなければなりません。

11月26日

エンジンルームとフロントウィンドゥ間を密閉する、ゴム製シールドが装着されていますが、これを撤去してしまえば、ちょうどボンネットを少し浮かせた状態に近い排熱エリアが生まれそうです。
全体を撤去してしまうとエンジンルームの熱がフロントウィンドゥにモロに当たって気候条件によってくもってしまうので、左右両端20cmくらいが妥当でしょう。
問題があるとすれば大量の雨水が流入してしまう場合ですが、直下に屋根を着けて下へ流してしまえば大丈夫だと思います。
しかし、これを実践すると、窓から排気熱がモロに進入することになるので、もはや窓全開走行は適わないものになりますね。

ドライビングと共に軽量化にも貢献するシート交換ですが、今回RECAROを検索してみました。
左から、SR-3(\59,800〜65,800.)、SR-5(\125,000.)、そして新価格で登場したSP-G(\88,000.)。この他にもSR-4(\160,000.)がある。SRシリーズの具体的な違いの詳細と重量については不明です。SP-Gはファイバー製で4.5kgしか重量が無いので、かなりの軽量化に貢献するのですが、フルバケットタイプなので、姿勢を変えることは全く不可能です。
日頃の居住性を優先させるのであればSRを選ばざるを得ないのですが、重量面でどの程度であるのかが不明なので調査しています。
A氏の計測によると、純正シートは19kg程度あるとのことなので、SRシリーズが10kg程度に収まっているのであれば、2つで20kg程度の軽量化となります。SP-Gの4.5kg(但しファイバータイプ。SP-Aカーボンタイプは2.5kg/\580,000.!!)は大変魅力的ですが、助手席もこれにするわけには行かないと思う(山ノ神に間違い無く怒られます・・・・)ので、単体交換して、15kg軽量化することと実質的効果は変らないことになります。
実際に取り付けるとなるとシートレールの互換性など種々の加工が必然になりますが、それほど大変な作業にはないと思っています。
また、無事装着が適えば、同一のフレームを製作(アルミ材を多用して極力軽量化に努める)すれば、現在市場には存在していませんが、希望者が居ると思われるRECAROシートC5コルベット装着用フレームとしてお分けできることになります。
取扱販売店からは、データが無く一人で簡単に持てる程度と言う回答しか来ませんでした。その後、A氏からの助け舟のお陰でSR-3が単体で13.5kgであることが分かりましたが、それにレールが加わるので純正シートと変らない重量になってしまうだろうとのことでした。従って運転席側にSP-Gを装着することがほぼ決定になりました。
後はC5対応のレール類が無いので、とりあえずラプター製のカマロ用を基本に加工して取付をトライすることになるでしょう。

11月27日

RECAROの取扱販売店から、SP-GのコルベットC5への装着は輸入販売店であるブリンプ社から不可能となっているとの回答が来ているとの返答がありました。
しかし実際には何人もの方がC5に装着されており、さらに車内が他車と比べて特別狭いわけでもないことから、SP-G(\72,000.)装着を断行することにしました。
同時発注したカマロ用のレールフレーム(\20,000.)と専用のサイドサポート(\4,000.)が使用できるかどうかは不明ですが、要は床に固定できれば良いのだから、どうにかなるだろうと思っています。
尚、純正シートは電動モーターにより各ポジションを設定すると同時にポジションセンサーによるメモリー機能があるため、このまま外すとDTCエラーが発生するので、ポジションセンサーにシミュレーターの接続が必要になるはずです。

11月28日

11月9日に紹介したロングヘッダースとX-PIPEを組み合わせたコンプリートの装着写真。
これには触媒が装着されていませんが、製品にはハイフロータイプが含まれており、ヘッダースの直後のストレートパイプ部分に装着されます。
販売店が実際に2001年モデルに装着したところ、GHL製のマフラーとの組み合わせで25HP!!のパワーアップが測定されたとのことです。唯一の心配点は低回転時のパワーとトルク不足ですが、それについても純正を下回ることは無いようです。
しかし、ショートヘッダースを装着した場合よりも下がるのであれば、A/T車としては問題有りとなってしまいます・・・。

11月29日

宇都宮北部のHEROサーキットは、那須に比べて2ヶ所のコーナー以外は全体になだらかであり、それなりにハイスピード維持が出きそうな雰囲気です。現在、来年開催の走行会候補地として問い合わせ中です。
筑波は何度問い合わせをしても一向に返答が無いところを見ると、不特定個人に対する貸切は望んでいないようです。
来年は、3月中旬に第三回走行会を開催する予定でおり、年内に少なくても4回は実施したいと思っています。

RM Racing製のツインフローエアインテークがこのたびGM社から純正社外パーツとしての認定を受けました。それにより、全GM車は勿論のこと、新たにフォードやトヨタ、ホンダ車用も発売されています。
デモ用として何故かコルベットC5の2001〜2002年モデル用が私の手元に来ました。
私は99年式なのでMAFの口径が合わないために装着不能です。
RM Racing JAPANで販売品として出しても良いのですが、当HPをご覧の方でご希望される方がおられれば仕入原価でお譲りするので連絡を下さい。新品未使用ですが、リチャージャブルキットは付属していません。

11月30日

排熱対策として、左右のボンネットの隙間を密閉しているゴムシール材を一部撤去すると共に、右側はバッテリーの隔壁を撤去して、より効率的な排出が適うようにしました。
同時にPCMを防水防熱して右側のサイドエアスクープも機能化させています。
電動ファンの排気熱をはっきり感知できたので、効率的な排熱が適っていると思います。
→排熱対策
排熱対策の効果をテストする時に、前回渋滞下での水温上昇回避対策としてエアコンコンデンサーとの隙間を広くしたことについての効果もテストしてみましたが、結果は上々でした。外気温は15℃だったので前回と条件はほぼ同じですが、20分以上停止した状態でも水温は87℃で安定していました。
今日、RECAROの販売店から出荷案内のメールが届きました。明日の午前中に到着する予定なので、順調に行けば明日中にSP-G装着が適います。
SP-G装着については、たくさんの方から物理的に可能であることや、C5用のレールを特注製作してくれることについての情報をいただきました。
感謝感激です!!