<C5日誌>

2002年

3月 1日

コイルオーバーショックのフロント側アッパーサポートブッシュについに亀裂が入り始めました。
このままでは確実に壊れてしまうことでしょう。
そのため、急遽残り3輪にもピロを装着する作業を行いました。
事前の準備作業がほぼ完全に終わっていたため、全ての作業が完了するまで4時間程度でした。
ピロ装着は予想を大きく上回る効果があります。ピロそのものは、たかだか1万円もしないものですから、効果を考えれば極めて安価なパーツということになります。
しかし、乗り心地という面においては悲観的です。今回使用したTEIN社では、数多くの国産車用ピロアッパーマウントを販売しているので、走りを追及したい人はサスペンションチューニングとして是非採用されると良いでしょう。
Z06用18インチ10.5JホィールとBAER社ビッグブレーキシステムは、来週後半にも出荷される見通しです。
ブリジストンS03は適合サイズが未だ発売されていないので、今回はS02で妥協することにしました。
米国ではミシュランのパイロットスポーツが流行っているようですが、履き慣れたBSにします。

3月 6日

コイルオーバーショックにピロアッパーマウントを組み合わせ、車両シャーシ側に加工をせずにボルトオン装着できる仕組みを考えました。
そのためにはいくつか特殊な部品をつくる必要があるのですが、それらについては、町工場を探してお願いしてみるつもりです。リア側はハットをつくるだけなのでアルミ板を裁断加工すればよく、特殊な部品は必要ありません。
現在装着しているピロの耐久性についての実証が得られれば、West Coast Corvette社製のコイルオーバーショックと組み合わせたコンプリートキットをRM Racing JAPANから発売することができるかもしれません。
部品の製造コストについては一個ずつ手作りになってしまうので高価になってしまいますが、それでもせいぜい数万円程度であると思われるので、ピロを合わせてもキット販売価格は30万円以内に収められるだろうと思います。
尚、発売にあたっては市場のニーズについての調査が必要なので、興味の有る方は連絡を下さい。

3月 7日

リアのピロをサポートするために製作したアルミ製ハットですが、どうやら強度不足のようです。
路面の大きな凹凸により大きくサスペンションが突き上げられると、リアから、まるで何かに衝突しているような衝撃がボディに伝わってくるのです。これはフロント側には全く感じられない症状であり、さらに前後の荷重差も然程大きくないことを考えると、5mm厚のアルミ板では強度が足りずに板そのものが衝撃で振動しているものと思われます。
今週末に新しいハットの製作を行い、装着した上で試乗テストが完了するまで、ピロアッパーマウント装着日誌リア編は一時閉鎖です。

3月 9日

強度不足であると思われたリア用のハットをリメイクしました。これまで5mm厚2枚を重ねていたのを10mm厚1枚にしています。
明らかに強度が向上した効果があり、突き上げるような衝撃は大幅に低減しました。
5mm厚アルミ板2重構造でも、実際にピロは部分的に5mm板1枚に荷重がかかっていたことが問題であったと思われます。
C4のときには5mm厚アルミ板で十分だったのですが、良く考えてみれば、C5はC4よりも100kg以上リア荷重が増大しているので、5mmでは役不足ですね。
問題が解消されたため、新しいハットによるピロアッパーマウント装着日誌リア編を再開しました。
瞬間にせよ、ショックの軸には500kg前後の荷重がかかる可能性が十分ある以上、いくら大きく強化されたブッシュでも、長時間安定してサポートをすることは困難です。耐久性を含めピロの効果は絶大ですが、路面の凹凸を越える都度に伝わってくる振動に耐えられない諸兄には、お薦めできません。
新しいZ06用ホィールに装着させるタイヤとしてブリジストンS02を考えていたのですが、カタログには無いリア用の295/35/18サイズのS03が、Ferrari512TR用として存在しているという情報が入りました。
国内市場で入手可能であるかどうかはまだ検証していませんが、フロント用として装着される265/35/18はカタログに掲載されているので、S03装着の可能性がにわかに浮上してきました。
ピロアッパーサポートされたコイルオーバーショックの装着で実現したパフォーマンスにより、何時どこを走っていてもアベレージスピードが知らぬ間に上がってしまい、少々危険を感じています。またコーナリングスピードの上昇はタイヤの限界を常に感じさせてしまっています。
これにビッグブレーキと、よりワイドになったBSの高性能タイヤを装着したら、さらなるパフォーマンスが実現されるでしょうが、そうなればなったで今度は法定速度を遵守して走り続けることが苦難になってしまうかもしれませんね。やはり定期的にサーキット走行ができる環境を早く整備したいと思いました。

3月10日

先に公開したフロントピロのボルトオン方式で使用されるスペーサー固定用中空特殊ボルトに強度面で問題がありました。そこで今般リア用ハットに採用した方式で10mm厚のアルミ製スペーサーにピロをHEXボルトで固定し、別の固定用ボルトナットによりシャーシに装着する方法にしました。この方式であれば、シャーシに空ける穴の位置もミリ単位以下の精度は必要無くなりますし、M8ボルトを使用すれば2箇所でも大丈夫でしょう。残念ながら無加工ボルトオンとはなませんが、スペーサーに空いているガイド穴を基準にドリルで穴空けを行う作業は、然程難しい大変なものでは無く、10分程度で終わりました。
ピロとカラー、スペーサー、インナーシャフト、ウレタンゴムシート、固定用ボルト類を一式キットにすれば、C5用のコイルオーバーショックであればどこの製品であっても装着が可能になります。
リア用のハットは、今般ピロ装着用に製作したものと同じく10mm厚のアルミ板により製作されます。こちらは無加工ボルトオン。
乗り心地の悪化を最小限に防ぐためには、シャーシとの接合面に入れるウレタンゴムシートの硬度を下げ、より厚いものにすれば可能でしょう。
しかし、硬度低下はそのまま耐久性低下につながることなので、検証が必要です。現在使用しているものは硬度が「90」の触り心地でも非常に硬い感じを受けるものです。一般にウレタンブッシュとして市販されているものがどの程度の硬度なのか判りませんが、Hotchkisのスウェイバーに付属していたウレタンブッシュよりは硬いですね。今後、サスペンションのブッシュ交換を予定しているので、その際に流用できるものを使用して確かめてみる予定です。

3月11日

足回りの強化にあたって必然なアイテムといわれるブッシュ交換を行おうと思っています。
製品は各社からいろいろと発売されており、設定価格もまちまち。当初PROTHANE社製(US$134)を使用するつもりでいましたが、見た目の感覚から、セットで少々高価なUS$249のVette Brake社製ものを使用することにしました。
コイルオーバーについては、数々のご意見をいただきました。やはりサポートがブッシュだけでは駄目であること、シャーシの強度面で問題がありそうなことが主なものでした。サポート強度はピロ装着で一件落着したと思われますが、シャーシ強度については実証するしか方法論が無いので、気長に結果を見たいと思います。
以前、装着候補としてあげていたタイヤプレッシャーモニターシステムですが、発信周波数の問題で輸出そのものをしてもらえないと正式な返答がメーカーから来たため、断念となりました。
ブリジストンの販売店から回答が来て、295/35/18サイズのS03は無いとのこと。門外不出なのか、国内製造販売をしていないのか。勿論、米国でも販売はされていません。
最もラインナップに揃えても装着対象車がまるで市場に無い以上、する価値は無いのでしょうね。
残念だがS02にせざるを得なくなりました。
商品はとっくに届いているのですが、未だ塗装作業に入る機会を得られず放置されているリアウィング。
乾燥した室内で時間をかけて塗装作業を行わなければなりませんが、5月の連休辺りには実施できるかもしれません。
装着に際してはリアハッチに固定用の穴を4つ空ける!ことになります。

3月13日

ピロを使用せず、さらにシャーシに穴を空ける必要もなくボルトオンでコイルオーバーを装着するためには、荷重の大きいアンダーサポート部分のブッシュを強化する以外に方法論はありません。製品と同一の大きさではいくら強化しても耐久性確保は難しいと思われるので、シャーシスペース一杯の大きさのウレタンゴムブロック(厚さは10mm程度を考えている)をサポートプレートと共に装着することを考えました。この方式ならリア側も純正ハットを無加工でそのまま使用し、装着できます。
ウレタンゴムの硬度については、耐久性と乗り心地の両者を考慮して検証する必要がありますが、一般市場でサイズの自由度を見ると、硬度90のものが第一候補になります。これについては、後日交換を予定しているサスペンション用ウレタンブッシュと比較して、その適度を計ろうと思っています。
A氏の情報によると、サスペンションブッシュの交換作業は、ショップのプロでも2名で1日掛かりとのこと。シミュレーション作業日誌をつくってみましたが、何よりも大変なのはサスペンションの脱着。フロントにしてもリアにしてもAアームは全てばらすことになります。
さらに純正のブッシュを取り外すには油圧プレス機が必然な上、、状況にもよりますが、内部にこびりついたカスを完全に取り出すのが一苦労とのこと。また新しいブッシュの装着もいくらシリコングリスを塗っても手作業では到底無理とのことでした。
そのため、作業に備えてとりあえずギアプーラーを購入(2000円程度)しました。またサスペンションの脱着についても、作業スペースの制約を受けるものの、Aアームだけにしてボールジョイント部とブレーキ部は行わないつもりでいます。

3月15日

本日、ビッグブレーキキットとZ06用ホィールが出荷されるとの連絡が入りました。来週末辺りには作業を開始できる予定です。ついでなのでブッシュ交換も同時進行させてしまおうと思っています。
タイヤはギリギリまでS03装着の方向で模索していたのですが、残念ながら時間切れのため、S02で決定しました。

3月16日

新しいウレタンブッシュは12日に出荷されているのですが、残念ながら昨日まで手元には届きませんでした。

ピロを装着しておいて乗り心地についてあれこれ論議するのはおかしな話ですが、日常の街乗りにおいて少しでも状況を改善できないものかと考えていた折、厚さ5mm、硬度90のウレタンゴムシートを見つけました。触った感じも柔軟性があり良さそうだったので、早速ピロに装着してみました。
耐久性については今後の検証になりますが、それまで衝突音にも似た突き上げ感を大幅に減少させることが適っています。
後で判ったことですが、この硬度90というのは、車両のウレタンブッシュ用として広く使用されているものと同じようです。
作業中にブッシュ交換をひかえて観察をしたのですが、ブッシュの抜き出し作業はかなりの困難を伴うような気がしています。

3月17日

装着してからまだ一日しか経過していませんが、新たに装着したウレタンゴムは、フロント、リア共につぶれた様子が全く見られず元気です。またナットの緩みもありません。製品に付属していたブッシュが装着後のテスト走行の段階で、すでに半分までつぶれてしまっていたことを見ると、このウレタンゴムは十分な耐久性と強度があるものと推測されます。シート状のものの他にブロック状のものも売られていたので、それを適切な形状に加工すれば、ピロの代りとしてコイルオーバーショックのアッパーマウントに使用できる公算が高いですね。
既にFedEXから出荷案内が来ているので、遅くとも火曜日にはビッグブレーキとホィールそしてブッシュが到着することと思います。そうなれば水曜日にホィールへのタイヤ装着が完了するので、21日から24日の間で装着が適うかもしれません。全ては体力勝負ですが・・・?!
TEIN社製のピロを装着した際に、購入したショップにスペアパーツとしてピロ部分とカーラーを部品購入できないか問い合わせをしたのですが、返答が全く来ません。製品を改造して対象車両以外に装着していることがバレてしまって問題になっているのかもしれません・・・。

3月18日

本日、予定通りウレタンブッシュが到着したのですが、インナースリーブが1本足りません。
せめて発送前にメーカーから到着したものを検品してくれても良いのではないかと思うのですが。その辺りが直輸入の怖さでもあります。不足品を至急送ってもらえるように依頼したのですが、いったい何時になることやら・・・。
スリーブは長さ62mm、直径25.5mm、内径17mmのスチール製。週末までに到着しない場合には自分でつくってしまうしかないのですが、果たして適合する素材があるかどうかが問題点です。
何よりも驚いたのは、ウレタンとは名ばかりのまるでプラスチックのような硬さだったこと。とても柔軟性があるという表現はできません。しかしそれが伸縮によるブレを起さずにタイトなサスペンション動作を実現させることが適うのですね。
装着に際しては、全てのブッシュが二つに分割した構造になっており、ブッシュを抜いた穴に両側から入れれば良いので、一体型のものを押し込むよりは遥かに楽そうです。また、擦れ音防止のために高耐熱性のシリコングリス塗布が必要である旨の注意書が入っていましたが、グリスそのものは付属していませんでした。幸いグリスは手持ちがあるので問題はありませんが。

3月19日

昨日夕方にFedExの通関担当者から連絡が入った。貨物は到着しているのだが、通関でもめているとのこと。要は中身が何であるかをはっきりさせる書類を提出しろと言われているそうです。インターネットで該当商品を購入した会社へアクセスして見て欲しいと伝えると、そのような環境に無いと言い返されてしまいました!! 仕方が無いので、こちらでプリントアウトしたものをFAXしました。今時いったいどうなっているのでしょう・・・。
その所為で、残念ながら本日貨物は到着できなかったのですが、明日の午前中には来ます。FedExはHPで貨物の運送状況がどうなっているか貨物番号を入力することで追跡することができるので大変便利です。貨物番号は通常先方を出荷された段階で案内メールが来るので直ぐに分かります。それによると18日17:39に通関留保された後、19日の13:09に再通関を無事終了し、20:10現在、国内貨物として輸送中とのことでした。
予定していた作業(中身の確認と取付作業マニュアルの熟読)が無くなってしまったため、そろそろ装着するアイテムにも限界が来てしまっていることから、また何か新しいものをと探してみました。あまり一般的なものでは無く、実際に装着するかどうかは全く分かりませんが、一応ここで紹介しておきます。
これはアンダープーリーと呼ばれるもので、クランクシャフトが駆動しているプーリーのことです。
純正品はウエイトバランスを取った、かなり大型のスチール製を使用していますが、これはアルミ製の軽量品で、バランスも製造段階で完全に取られているもの。新しい固定用ボルトとベルトが付属してUS$270。8HPのアップが報告されているそうです。装着にあたってはプーリーの脱着時にフライホィールのギアをロックする専用工具が必要です。
こちらはプロトルク社製のトルクコンバーターでUS$695。交換により加速において25HPアップと同程度の効果をもたらすとのこと。交換作業は工具や設備が完全にそろっている場所でプロがやって6時間はかかる大変なものです。トランスミッションを降ろす必要こそありませんが、プロペラシャフトの脱着を行ってトルクコンバーターを外せる状態に辿り着くまで大騒ぎです。
装着は極めて簡単ですが、ヘタをするとエンジンを一発で壊す恐れがあるニトロシステム。価格はUS$600〜1,000程度。調整バルブにより発生パワーをプラス50〜150HPで段階調整が可能です。
販売しているほとんどの業者は、スーパーチャージャーと違い、最もエンジンに優しいシステムであると言いますが、実際に100HP以上ものパワーを発生させれば、デトネーションこそ起こらなくてもピストンやクランクシャフトを始め構成部品のほとんどが想定耐久以上の負荷を受けるのだから、無影響のはずがありません。いざと言う時の一発用としては高価過ぎますから、完全にドラッグ用ですね。
こちらが引き合いに出されたスーパーチャージャー。数社からキットが発売されており、LS-1でも500HP以上は確実。価格はパッケージの内容にもよりますが、US$7,000〜10,000程度。
ポルシェ928S4に装着していた経験がありますが、ターボと違い、低回転域から高回転域までパワートルク共に均等に上昇していく様はなかなか壮観です。しかし、エンジンのダメージは大きい上、燃費うんぬんという言葉は、もはや使えません。
やはりメカニカルチューニングが一番安心できるのでしょうか。ヘッドとカムの交換で40HP程度アップします。
但し作業は困難を極める上、価格もUS$2500以上。ハイカムなので高回転志向のエンジンになります。

3月20日


本日、ブレーキキットとZ06ホィールが到着しました。ところがホィールに大問題がありました。
まず第一は4本はそれぞれ2本ワンセットの2ペアで来ましたが、ペア同士は同じでも2ペアがそれぞれ微妙に色が違っています。また、ワンペアの内の1本のリムに2ヶ所高い所から落としたのか、擦れた傷がありました。これではまるで中古を塗装したようです。やはり米国の塗装作業はいい加減なのか・・・。いっそのこと差異が分かり難いクローム仕上げにしておけば良かったのでしょうか・・・。
リムの傷がタイヤ装着やその後の稼動において問題が発生するものであれば、今回のタイヤ装着は見送ることになります。購入先へは早速クレームのメールを入れました。国内で修理できるものであるならば、このまま修理をしてタイヤ装着を行いますが、問題がある場合には、返品交換となるので、装着作業は大幅な遅れとなります。色の違いについては、後日、99式ホィールを塗装されたA氏に見習ってセンターキャップ共々黒に塗装してしまうつもりなので、結果はOKですが、それまでの間は、一見して目立たないように片側前後を同色ペアにせざるを得ませんね。
それにしても、ウレタンブッシュと言い、ホィールと言い、今回の入荷については問題だらけです。
ブレーキキットについては問題無さそうですが、これも実際に装着作業を行ってみないことには、分かりません。何事も無く済めば良いことを期待して止みません。
明日、スリーブの足りない一ヶ所はフロント用にして、リア側のブッシュ交換とブレーキ装着を実施する予定です。どうせフロント側は、たとえ時間があっても新しいホィールが無いと装着が適いませんし・・・。
ホィールの傷が外観だけの問題であれば、金曜日にタイヤ装着が完了するので、土曜日にフロント側も装着を実施する予定です。傷については塗装時に補修します。
いずれにしても、今回の問題については泣き寝入りするつもりは全く無く、先方の誠意ある回答と対応が得られなかった場合にはインターネットによる直輸入時の問題発生で迷惑を被っている諸兄のためにも徹底抗戦するつもりでいます。
写真は明日中にアップしますが、ビッグブレーキキットは見ただけでも凄まじい迫力です。重量増加となるのは間違い無いですが、ともかくフロントと言いリアと言いキャリパーもローターも大きく立派です。装着マニュアルによると、リア側は固定用ボルトのヘッドクリアランス確保の為、ハブの一部を削る作業があるようです。リア用と言ってもローター(14インチ)、パッド共にフロント用とほとんど差異は無く、キャリパーが6ピストンか4ピストンの違いだけです。
実際、装着マニュアルにはフロント用に4ピストンの設定がありました。つまり、リア用は4ピストンのフロント用の流用です。
2ピース構造のローターが故に心配していたリア用ローターのパーキングブレーキ用ドラムもきちんと着いていました。ローターはフロント、リア共に13.5インチタイプと、フロント専用として15インチの設定もありました。どのサイズでも使用されるキャリパーは同じもので、装着時のアライメント調整により対応します。つまり、今後装着対応可能なホィールサイズにすれば、15インチローターも装着が可能であると言うことです。

3月21日

ホィールの色違いと傷については、米国側から誠意ある回答を得ました。こちらからの送り分を含めた全送料を先方負担により交換に応じると言うものです。しかも交換品がこちらに到着し、タイヤを付け替えてから不良品を送り返すことにしました。理由は簡単で、交換品が届く前に返品してしまうと、装着できるタイヤが無いため車を動かせないことを、ビッグブレーキを売った当の本人だけに良く分かってくれました。
その代わり、色違いについては不問とすることにしました(勿論、後で黒塗装する予定であることは伏せてあありますが・・・)。
インナーシャフトが一個足りないために、フロント片側ロワーAアームの交換は出来ませんが、それ以外は出来るので、リア1輪だけ実施してみました。
心配していた純正ブッシュの抜き出し作業も、ギアプーラーにより一発で出来ました。
またVette Brake社のウレタンブッシュは2分割タイプなので、装着も両側から押し込み、インナーシャフトを入れるだけなので、これも一発でした。
但し米国製品の常?で、シャフトの長さやワッシャの精度がやはりいい加減で、ほぼ全品に渡って削る作業が必要でしたが・・・。
しかし何よりも体力を消耗した作業は、やはりサスペンションの脱着。順調に行っても、1輪当り4時間コースでした。
まだ装着可能ホィールが来ていませんが、せっかくの休日なので、試しにリア1輪だけ装着をしてみました。
リア側はキャリパー固定金具を取り付けるボルトが純正とは逆の方向から挿入されるため、ボルトヘッドとソケットレンチ用のクリアランスを確保する上で、ハブを削る必要があります。
作業そのものは、ブッシュ交換に比べればそれほど大変では無く、せいぜいかかっても1輪当り2時間程度。純正ホィールではクリアランスが足りないため、現在タイヤ無しで車庫に居ます。
またエア抜き作業もしていません。
純正(と言ってもローターはBAER製だが)と新しいBAERビッグブレーキのリア側2ショット。キャリパーもローターもいかに大きいかが分かっていただけます。
リアブレーキの効きを強くするためにマスターシリンダーのバイアススプリングを交換するチューニング方法がありますが、この大きさが装着されてしまえば、もはやそのようなことも必要無いでしょう。
ホィールの返品交換が必要無く無事タイヤが装着されて土曜日に届けば、日曜日一杯までには4輪全部のビッグブレーキの装着が完了する見込みです。また欠品しているブッシュのインナーシャフトは純正用を抜き出して利用することが可能かもしれません。そうであればブッシュ交換も同時進行させます。但し、体力がもつかどうか、それが一番疑わしいですね・・・。

3月24日


BAER社ビッグブレーキの装着が完了しました。14インチローターとキャリパーは、フロント、リア共に18インチホィールでギリギリ一杯。またZ06用のオフセットでなければキャリパーのクリアランスを確保できません。今回タイヤにはエア漏れに効果が高い窒素充填を行いました。
最後の作業個所となったフロント左側にローターやキャリパーの大きさを比較するため、脱着前に同じホィールを履かせてみました。ご覧の通り13インチローターでも一回り以上小さく見えてしまいます。
ウレタンブッシュ交換も同時進行しましたが、先般伝えたようにインナーシャフトが一本足りないため、フロントロワーAアームのブッシュがまだ交換できていません。直ぐに手配すると言う連絡はありましたが、未だ発送されてはいません。それでも効果の程は顕著に表れ、ハンドリングは極めて楽しい!!  しかし、もはや乗り心地なんぞという言葉は二度と言わないことにします。
21日と23、24日の3日間で延べ約24時間を費やす作業となりました。休み休み行った上、作業方法論についての試行錯誤があったため、実質作業時間はおそらくその半分程度になるのでしょう。それにしても自分の体力の限界を感じました。体中が筋肉痛で痛いのなんの・・・。
今週末までにはインナーシャフトが届いてくれるでしょうから、再度フロントサスペンションの脱着作業です・・・。
来月第一週中に車検に出す予定なので、ヤナセに対して装着品リストを提出し、車検整備対応外品について問い合わせをしています。結果については返答が来た時点で報告します。ちなみにZ06用ホィール&タイヤは、予測通り車幅からはみ出てしまっています・・・。
悪い予感が外れ、本日ピロについて部品販売が可能である旨の通知が来ました。メールチェックを忘れていたとのことです。ピロとカーラーの4個セットで18,000円程度だったので、予備用に早速注文しました。

3月25日

作業中の突然の雨天ですっかり湿気を帯びてしまったであろうブレーキフルードを交換する予定ですが、新しい候補として「BILLIONスーパーブレーキフルード」というのをインターネットで見つけました。本品は新しい技術開発によりドライ沸点330℃(626F°)、ウェットが1%で283℃(541℃)、3.5%で180℃(356F°)の高性能を実現した優れものです。一般走行も十分視野に入れられており、シリコン系では無くグリコール系なので、パーツ類に対するダメージも無く寿命も長いとのこと。1リットル缶1本が4,500円。ブルーに着色されているので、交換時に古いフルードとの判別がつき易いです。
BAER社が競技用として推奨している「Castrol SRF」でもドライ沸点310℃(590F°)、ウェット(3.5%)270℃(518F°)なので、いかに本品の性能が優れているか理解できますね。但し、使用温度は-10℃までなので、寒冷地に在住の方は使用できません。
商品は明日届く予定なので、今週末には交換を実施します。但し晴天に恵まれた場合に限りますが・・・。
予報では土曜日は残念ながら雨模様らしいので日曜日実施となるでしょう。

札幌在住C5オーナーのF氏から新しい写真が到着しました。今回はセンターコンソールを改造してインダッシュディスプレイタイプのNAVIを装着されています。

今日、RTD(F45)のエラー表示が出ました。いよいよ心配していたアダプターに問題があったのかとDTCを調べてみたら、発生はC1717(H)でした。これはフロント右のショックからの信号が来ない警報ですが、原因はブレーキとブッシュの装着作業時に結線部分に負荷を掛けたらしく、しっかり固定したつもりだったがコネクターの接続部分が抜けかかっていました。思い起こせば右前は、アダプターの機能を試すために一番最初に装着したところで、最も長い時間が経過している場所です。やはり純正のコネクタープラグを使用してしっかりと接続しておくべきですね。部品をヤナセにオーダーすると来るまで時間がかかるので、純正F45ショックのコネクターを切断して両端にギボシ端子を着け、それをアダプターに装着することにしました。アダプターとF45ショック側に同じオス・メスで端子を着けておけば、元に戻す際もただつなぎ替えれば良いだけです。

フロント左ロワーAアームのウレタンブッシュだけが未装着ですが、依然不足部品が出荷されたと言う連絡は来ません。たかがパイプ一本なのですが、適合する太さのものが市場で簡単に見つけることが適いません。今週末までに到着しないようであれば、幸い直径と長さが同じであった純正用のシャフトをブッシュから抜き出して加工するつもりでいます。

3月28日

リアが路面の大きな段差を通過する際に発生する衝撃は、新しいウレタンゴムにより緩和されたものの、相変わらず残存しています。アッパーサポート部分の強度が不足しているのでしょうか。
しかしコイルオーバーのアッパーマウントにゴムブッシュを使用しているときには全く感じられなかった症状なので、やはりピロによるサポートが要因と考えるべきなのでしょうか。そうであれば、ピロマウントは一般道走行には全く不向きなものであると結論付けざるを得ないことになります。
構造的に見る限り、アッパー部分は縦横両方向に強度を持たせる箱型構造で、それがシャーシフレームに直接溶接されているので、問題は無いと思っているのですが・・・。
乗り心地と言う言葉はもはや使わないと宣言したのですが、せめて原因がどこにあるかだけは検証したいと思っています。
TEIN社からピロ部品が到着しました。予想に反し、マウントフランジ部分は無く、ピロだけでした。どうりで安価なはずです。
急遽、マウントフランジも部品として取れるかどうかを問い合わせ中です。

3月29日

札幌在住のF氏が、アクリルルーフトップを売却したいとのこと。興味のある方は私宛に連絡を下さい。
シャフトが1本足りないために未だフロントロワーが片側だけ交換できずに居ます。そして今日まで出荷案内も来ていません。クレームをつけてから既に2週間が経過しようとしているのにいったいどうなっているのでしょうか。
止むを得ず、今日メーカーであるVette Brake社宛に直接クレームのメールを入れました。純正ブッシュ用のシャフトを抜き出して流用することが可能であることは判ったのですが、抜き出しをわざわざ行うにはあまりに面倒な作業なので留保しています。
このまま時間切れで車検となれば、交換後にアライメントを再度取り直さなければならなくなってしまいます・・・。

3月30日

装着してから2週間余を経過したウレタンゴムシート。まったくつぶれている様子はありません。
F45のアダプターに純正ショックから外したコネクターを装着しました。
これで接触不良によるエラーは回避されることでしょう。現段階までエラー発生が全く無かったことで、ほぼ本アダプターが予想通りの機能を果たし、尚且つ制御系にダメージを与えることも無いと断定できそうです。
BILLIONスーパーブレーキフルードの交換が完了しました。
それまでのフルードと比べてサラサラ感が高いですね。また青色に着色されているので、古いフルードが完全に排出されて新しいフルードに換わったことが一目できました。
Z06用ホィールが、フロント側のF45ポジションセンサーに干渉することが発覚しました。アライメントの問題かもしれませんが、ハンドルを一杯に切った時にホィールの内側縁がポジションセンサーのシャフトに僅かながら当っていました。
極めて単純明快な話ですが、Z06にF45の設定は無いので、同サイズのタイヤとホィールでも干渉するはずはありません。
F45はどうせ機能していないので、明日、早速ポジションセンサーを取り外します。

3月31日

ホィールと干渉しているF45のポジションセンサーの位置を移動させました。コイルオーバーの装着により機能を果たしていないのですが、取り外せば当然のことながらエラー表示が出てしまいます。当初、アダプターをつくって接続してしまおうと思ったのですが、マニュアルに稼動電圧以外に詳しいデータが出ていなかったため、設置場所を移動させることにしました。
内部はただのポテンションメーター(可変抵抗)だと思ったら、しっかりと電子回路が組み込まれていました。ポジションを検出するもの自体はただの可変抵抗ですが、それを何らかのデータに変換した上で制御コンピューターに送っています。従って、アダプターを製作するためには本機の詳細情報が必然となります。
エラーは本機の稼動電圧が規定値にあるかどうかと、出力される信号が範囲内にあるかどうかを検出していますが、それがどの種類の信号で、どの位なのかについてマニュアルに説明がありません。
ポジションセンサーの位置を移動させたことにより実際に車両が稼動してサスペンションの挙動に対応したデータの送出が行われなかったとしても、エラーにはなりませんでした。

ヤナセから車検整備に関する第一回目の返答が来ました。最終は明日中に出すとのこと。
現時点でも、やはりコイルオーバーは駄目でした。インテーク系及びエギゾースト系については、騒音規制と排気ガスに問題が無ければOK。唯一残る問題点はタイヤとブレーキ。車幅から飛び出てしまっているタイヤは駄目でした。と言うことは当然のことながらブレーキも駄目となります。
もしタイヤが駄目となった場合には、車検の都度、ブレーキとタイヤを交換する必要性が出て来てしまうので、既に売却を決めてしまった純正のキャリパーとタイヤ並びにローターを手放すことが出来なくなってしまいます。お待ちいただいている方には大変申し訳無いことをしてしまう結果になるかもしれません。