<C5日誌>

2002年

4月 1日

ヤナセから車検整備に関する最終結果が出ました。装着状態で不可となったものは予想通り、まずコイルオーバー、そして車幅から飛び出ているタイヤでした。インテーク系及びエギゾースト系については、騒音規制と排気ガスがクリアされていることを条件に不問となっています。
車幅からはみ出た分をオーバーフェンダーを着けると言う手があったのですが、オーバーフェンダーを装着することが前提になっている型式申請がされていないため、それも駄目とのことです。仕方が無いので、コイルオーバーとブレーキを一度外し、リーフスプリング共々純正状態に戻すことにしました。
但し、リア側はZ06の純正標準サイズであり、ホィールリムが車幅から飛び出してはいないので赦免となりました。本来の判定基準では駄目なのですが、せめてリアだけでもそのままで済むことが何よりもありがたいですね。この分なら、今週末までに全て完了できそうです。
ただ、フロント用ブレーキホースの新しいガスケットを8枚用意する必要があります。ガスケットは銅製のワッシャーですが、ボルトに適合するサイズは市販品には無かったため、M8用を買って内径を広げたものを使用することにしました。

4月 2日

大変なことが発覚しました。F45ポジションセンサーとの干渉があったフロント側ホィールですが、右側だけが未だハンドルを右に一杯切ったときに何かと干渉している音が出ました。場所を確認したところ、何とロワーAアームの後ろ側!!!!
このままではハンドルを左右に一杯に切る都度、ホィールリム内側をガリガリと擦り続けてしまうことになります。Aアームの干渉部分を少し削ってみたのですが、削れば削る程ハンドルはどんどんAアームに食い込んで大きく切れるようになっていくだけなので、数ミリ程度の干渉では無さそうです。左側は左右どちらへ一杯に切っても干渉していないので、アライメント調整の問題であるかもしれません。現在、症状を伝えて解消策について本国へ問い合わせ中です。
今週末にはコイルオーバーを外し、フロント側ブレーキシステムを純正に戻し、純正ホィールに履き替えてしまうので、それまでに解消策が解かるとありがたいのですが・・・。

4月 3日

ホィールの右前内側がAアームと干渉する件について本国からの解答は、やはりアライメント調整の問題であるとのことでした。また、同じオフセットを持っているならば10.5Jを9.5Jに換えることで対応が可能なのではと思ったのですが、9.5J/18インチサイズのホィールは市販されていないので、対応不能です。アライメントの調整だけで対応するのでしょうか? ハンドルは左右どちらに一杯切ってもロワーAアームの前後にそれぞれ干渉しています。これがどちらか一方だけであれば、アライメント調整を疑えるのですが、両方なので調整のしようが無いのでは? もしかするとハブそのものの位置が左右違っており、右側が異常である可能性もあるのかもしれません。なにしろ右側はアッパーAアームのワッシャ数が前後違っていたくらいなので、大いに疑わしいですね。純正8.5Jサイズでは到底発覚し得ないものなので、来週の車検整備実施時に10.5Jのホィールを積載して持って行き、車検完了後にそれを装着した上で、徹底的な調整を依頼するつもりです。

部品(インナースリーブ)が不足していてフロント左前一ヶ所だけ装着が出来ていないウレタンブッシュについて、これまで購入先とメーカー両者に対してクレームを言い続けて来たのですが、なんと昨夜ほぼ同じ時間に両者から共に出荷すると言う通知が来ました。当初メーカーが販売店宛に出荷する通知をしたが故の結果だと思っていたら、メーカーからは出荷に際して国際貨物の運賃表示が来たところを見ると、どうやら別件のようです。
メーカーは今週月曜日まで自分のところで私に該当製品を売った記録が無いと言って取り合ってもらえませんでした。ところが昨日事態は急転しました。インナースリーブが来るのは嬉しい限りですが、何も両社から1本ずつ同じスリーブが送られて来ても、必要なのは1本だけなのだから、全く困ったものです。
メーカーに対するクレーム内容は以下の通り。
@販売店はメーカーから送られて来た商品をそのまま出荷しているに過ぎないのだから、部品不足に対する直接の責任は無い。
A本来販売店が仕入れをすれば、その名前でメーカーに出荷記録が残されるだろうが、もし販売店とメーカーの間にもう一社問屋が介在しているとすれば、今回の販売店の仕入れ記録は残らないし、問屋がどこであるかを追求することは困難を極める。
Bだからと言ってメーカーは責任を逃れることは出来ない。そもそも部品が不足している商品を出荷してしまったのだから。
C不足品は単なるインナースリーブ、言ってみればただの鉄製のパイプ1本であり、二次使用を含め同社製品に使用する以外商品価値を全く持たないものである。それを出荷できないと理由がいったいどこにあるのか。
D出荷に際してかかる運賃は商取引上で私との因果関係が無いので、私が負担する。
以上です。これに対してメーカーは直ぐに動きました。
一方販売店側は昨夜まで部品を手に入れるために努力を続けているとの一点張りでしたが、ようやく入手したので出荷したと連絡がありました。
話の進み具合を見ていると、どうも販売店とメーカーは共謀して不足パーツの運賃をどちらが負担するかについて押し問答をしていたように思えてなりません。メーカーに対して運賃はこちらで負担する旨を提示した途端に直ぐ送るという解答が来たことが、私に懐疑の念を抱かせました。最終的に運送会社からの出荷案内は販売店から来たものだけでした。明日か明後日届くと思いますが、ほぼ同時にメーカーからもう一つの不足部品が直接届けば、前述の懐疑点は無くなりますが、もしこのまま販売店からのものだけしか届かなかったとすれば、彼らは明らかに共謀していると言うことになります。
つまり、メーカーは因果関係が無いことを理由に正々堂々と運賃を私に負担させ、実際には販売店がそれを受けて出荷したと言うことです。もしそうであれば、私は彼らを許しません。そして、そうでないことを望んでいます・・・。

4月 4日

ウレタンブッシュの不足部品についてですが、心配していた事態は回避されました。本日、まずメーカーであるVette Brake社からインナースリーブが届きました。中には構成部品としてある3種類のスリーブが1本ずつ全て入っていました。事前に不足している部品(写真中央)についてサイズと写真を送っていたのですが、先方では万が一でもまた間違いあると困ると思ったのでしょう。
私のクレームに対応してくれた同社のセールスマネージャーは、メールのやり取り中、あいまいな返答が多かったものの、非常に敏速なレスポンスを示し、ともかく送れば時差を乗り越えて直ぐに返事が返って来ていました。最終結果として今般の対応処理を実現してもらえたことについては評価しなければなりません。
一方、販売店からの不足部品もUPSの情報によれば、明日の午前中に到着することになっていますから、今回私が抱いた懐疑の念は完全に否定されました。
今回の部品不足事件については、2週間以上も苛立ちを隠せない状況であったものの、製品そのものは、装着の容易性を含め性能は最高水準であることを付け加えておきます。たとえ整備工場やショップでの装着を行うにしても、作業時間が大幅に短縮できることは間違い無いでしょう。
"Corvette Forum"の"Corvettes of Huston"社のページZ06タイプホィールの9.5J/18インチサイズと表示されたものを見つけました。商品はクローム仕上げですが、同じサイズの元のホィールが存在する以上、無塗装又はシルバーペイントタイプもあるそうです。現在同品が10.5Jと違うオフセットでBAER社ブレーキの装着が可能であるかどうかを確認中です。情報によれば9.5J/18インチのオフセットは+61らしいですが、10.5Jが+58なのでギリギリか駄目かもしれません。もし本品装着が可能ならば、アライメント調整でも干渉が防ぎきれなかった場合、直ちに交換作業に入りたいと思っていますが、問題は余ってしまう10.5J/18インチホィール。同じ塗装色のものをもうワッセットそろえるのは不可能に近いですから、売れるわけも無いですね・・・。
いずれにしても、今週末にフロント左側ロワーAアームの前側一ヶ所のブッシュ交換が終わったら、そのままブレーキシステム、コイルオーバーとホィール&タイヤを外し、全てを純正状態に復帰させることになります。一旦はリア側についてはそのままでも良いと言う旨、返答をもらっていましたが、整備に出した後からやはり駄目と言われてしまうと二度手間になるので、リア側も戻すことにしました。
また、来週から2週間出張となるため、車いじりも日誌もお休みです。次回はヤナセの車検整備についての報告と、再度純正品を外して元?の状態に戻す作業日誌になる予定です。

4月 5日

USから返事が来て、Z06スタイルの9.5J/18インチホィールは製品として存在していました。9.5Jと10.5Jのオフセット(C)の差は3mmなので、キャリパーのクリアランスとして不足する幅は、計算上、9.7mmとなります。現状で約8mm程度のクリアランスが確保されているので、5mmのスペーサーをホィールとハブの間に装着すれば、2.3mmのクリアランスが生れることになります。
たった2mm強であっても、キャリパーはローター、ハブと一体になって動いている以上、干渉することは無いはずです。
さらに水平対向ピストンの出具合が、現状でやや外側が多い(1mm弱だが)ので、キャリパーの取付位置をシムを使って1mm内側に移動させることで、さらに余裕ができることになります。
勿論、このことについては、正しい判断であるかどうかをメーカーであるBAER社に問い合わせを行っています。
スペーサーにより9.5Jでもキャリパーのクリアランスが確保できるとなれば、アライメント調整を行ってもAアームとの干渉を防ぐことが出来きれなかった場合にも対処可能となる上、車検時にもブレーキを取り外してスペーサーを取ればホィールはそのままボディ幅内に収まってくれます。そして純正ホィールとタイヤは用済みにでき、無事お待ちいただいている方へ嫁入りを果たせることになります。

再度USから返事が来て、BAER社では9.5Jは使用不可とのこと。スペーサーの使用も強度とバランスの問題からNOとのことでした。そうなると全てはアライメント調整次第となります。果たして結果はどうなるでしょうか・・・。

4月 6日

午前9時半過ぎから午後7時近くまでかかってフロント側ブレーキの取外し、ロワーAアーム前側一ヶ所のウレタンブッシュ交換、4輪コイルオーバー取外しと、純正リーフスプリングの取り付け作業を終えました。DOT4のフルードを使用している所為でしょうか、それとも純正ブレーキとリア側に装着されたままになっているBAERキャリパーとのバランスが取れていない所為なのでしょうか、フルードのエア抜きをいくらやってもブレーキペダルのストロークを減らすことができませんでした。それまでBAERフロントキャリパーが装着されているときには全く問題が無かったことを考えると、どうやらフロント側の純正キャリパーがパッドを締め付けるだけの稼動を得る前に、リア側が必要な稼動を終えてしまっていることが原因のようです。水平対抗ピストンは片側ピストンのキャリパーに比べ、稼動ストロークは半分程度にしかならないことを考えると当然の結果なのでしょうか。
それにしても最初にブレーキペダルを踏んだ時は、まるでブリーダーバルブが開いているのではないかと思わせるほどペダルが奥深くまで到達し、その後、負荷がかかって停止します。停止した後の感触は全くスポンジーでは無く、効きも確保されているのですが、走行にあたっては少々気をつかわなければなりません。一度でもビッグブレーキの効きを味わってしまうと、これほど純正ブレーキが貧弱であったのかと感じられてしまうのは仕方が無いことです。絶対的な効きも然る事ながら、初期制動から停止の瞬間まで全く姿勢を乱すことなく止まる様が何よりも素晴らしいですね。

作業の過程で、おかしなことが発覚しました。それはハブの位置が違うということです。Aアームの先端からローターが着くハブの外側までの距離が違っていました。右側が左側よりも約1mm程短かいのです。つまり、右側の10.5JホィールがAアームと干渉していた原因はアライメントではなく、ここにあるのではないでしょうか? たった1mmでもそこを軸にホィールが回るのですから、干渉するには十分な距離です。このことはヤナセに伝えますが、何が原因であるのか分かりません。そもそもこの程度の差異は許容範囲なのでしょうか? 基本的にはハブベアリング部分の交換を要求してみるつもりですが、クレーム処理にはしてもらえないでしょうね。なにしろマニュアルにもこの部分に関する精度範囲の表記が全く無いのですから。しかし、Aアームとハブの間が左右違っているということは、タイヤの位置も違ってきますから、厳密な意味においては左右それぞれコーナリングを行う際の挙動が違ってくることにもなります。
本件について修復作業が不能である場合には、9.5Jホィールを装着するしか方法論は無くなってしまいそうです。そしてそのためには、ホィールの装着位置を最低でも5mm外側に移動させなければなりません。俗にホィールスペーサーと呼ばれるものが市販されていますが、使用された経験がある方からは、ハードユースとなると振動等が発生して信頼性には欠けるものであると聞き及んでいます。私もC4の時にキャリパーのクリアランスを得るためにスペーサーを入れていましたが、ハードブレーキングを行うと振動が発生していました。その後、別のホィールを購入してスペーサーを外したら全く発生しなくなりました。やはり市販されている一般的なスペーサーでは、接触面積の不足から強度面で無理があるのでしょう。そのため、ハブと同じ大きさで全面接触できる精度の高いプレートを製作するしか方法論はなさそうです。市販品は、PCDとボルト穴数さえ適合すれば、どのような車種でも使用を可能にするために現状の構造にせざるを得ないのですが、C5専用品となれば話は別です。全面接触するものをハブの大きさに合わせて製作できます。後は精度の問題だけとなります。

予定通りに進めば来週中にで車検整備が終わり、フロント側に元通り? 車幅から飛び出る10.5Jホィールを装着した上でアライメント調整を行ってもらい、再来週月曜日には戻ってくる予定です。火曜日からまた出張となるので、再装着作業は連休初頭になります。
何よりも心配なのは、口頭でOKをもらっているものの、見る方向によっては明らかに車幅からやや飛び出ているリアタイヤです。結果的に駄目となったら、リア側のブレーキシステムも外さなければならず、来週その作業を行う暇が全くありません。万一を考え、一応リアブレーキキャリパーとパッドを積載しておき、工賃覚悟でヤナセにやってもらうことになります。そのため、BAERブレーキの取外し方法については、別途マニュアルを添付しておくことにしました。

それにしても本当に面倒臭い作業でした。コイルオーバーとブレーキの脱着はそれほど大変な作業ではありませんが、リーフスプリングの装着が何よりも大変な作業です。これをもう一度外すことを思うと、少々憂鬱です。次回2年後は、車幅から飛び出たタイヤはともかく、せめてリーフスプリングがついていない状態でも車検を通せる方法を考えたいと思っています。

4月 7日

フロント側BAERブレーキとコイルオーバーを外したのを機会に写真を撮りました。
キャリパーは、純正と比べると体積で約2倍に相当する大きさですが、重量は然程差異が無く、若干重い程度です。
パッドの表面はかなり粗目で、触れると指が直ぐに真っ黒になってしまうカーボンメタリック。
純正パッドに比べ、長さは同じ程度だが幅は1cm強大きい。
ピストンと接する裏側にシムは貼ってありませんが、表面が粗目加工してあります。
コイルオーバーのコイル部分。
上部には「300」と「500」の文字表示があります。

ショック部分だけはコイルオーバー用をそのまま残しましたが、スプリングをリーフに戻したことで感じられた差異は大きかったですね。やはりコイルオーバー方式により、4輪のサスペンションがそれぞれ独自に本来の動きをしていることが大きく貢献しているようです。
それを裏付けることが脱着中に起こりました。それはリーフスプリングを装着した状態でAアームの下側にジャッキを入れてアップすると、直ぐに車体全体が一緒に押し上げられてしまい、ウマから浮いてしまったことです。コイルオーバーの時は、スプリングが縮んで限界に達するまではAアームだけが上がって行くだけで、少なくとも初めから車両が一緒に上がって行くことはありません。これはつまり、リーフスプリングにかかった負荷がスプリングを固定しているシャーシに直接影響を与えており、サスペンションの上下稼動が車両全体の挙動に影響を与え易いということを意味しています。
GMでは、コイルオーバーショック方式のサスペンションが優位性を持っていることを判っていながら、リーフスプリングを採用した技術的意図を理解出来ません。優位性が無いならば、わざわざC5-Rにコイルオーバー式を採用するはずがありませんから。
ファイバー製のリーフスプリングは製造コストが非常に高い。部品として購入したことがある方なら、コイルオーバーショックのほうがむしろ安価であることを知っているはずです。ピロマウント又は強化ウレタンブッシュによるサポートを行えば、耐久性面でも問題は起こらないでしょう。唯一問題があるとすれば乗り心地だけですが、それすらリーフスプリングにこだわる理由にはなり得ません。

明日の朝、C5はヤナセに行き、車検整備です。明日以降、いったい何度工場長やメカニック氏からの問い合わせやクレームが来るのでしょうか。

4月 8日

車検出しでヤナセに車を預けてきました。受付時に実車を見せ、装着パーツ類の説明を行いましたが、案の定あきれ返られてしまいました・・・。
昨年まで工場長だった方に代わって、それまで私のC5の整備を受け持っていたメカニック氏が今年から工場長になり、担当となったので、まだ救われました。リアタイヤについてはOKが出ました。しかし、アライメント調整のために積載していった車幅からはみ出るフロントタイヤを装着しての調整は、請けることが出来ないと言われてしまいました・・・。その代わりに10.5Jホィールを装着した時に右側だけ発生しているロワーAアームとの干渉については解消策を講じてもらえることになりました。果たして結果はどうなることでしょうか。

ヤナセへ行く道すがら、プアな?純正の足回りとブレーキに閉口しながらも、ノーマルサスペンションがいかに乗り心地が良いかを痛感してしまいました。やはり市販車レベルにおいては最低限この程度が必要なのですね。ショックはコイルオーバー用と同じものでピロアッパーのままですから、アッパーサポートにどれだけ負荷がかかっているかの違いだけで、これだけ乗り心地が変化したと言うことは、根本的にアッパーサポート部分の位置や強度に改善の余地があるということなのでしょう。車検が終了した後、コイルオーバーの再装着にあたっては、サポート部分の強度や方法論について再考してみようと思っています。

純正サスペンションにスウェイバーだけを交換した時に、その劇的な変化に随分感激したものでしたが、美味しいものを一度味わうとそれが基準になってしまい、それ以降はそれまで美味しいと思っていたものが、それほどでも無いと感じてしまうといったことと同じ不幸を感じています・・・。

リアローターを14インチにするキットがあります。キャリパーが純正品だと少々バランスが取れませんが、純正ローターの貧弱さを考えると、なかなか見映えのするものです。
純正キャリパー取付位置移動用ブラケット付で価格はUS$599.95.!! 
フロント用13インチローターと組み合わせたキットもありますが、こちらはUS$1099.95. 
どちらも2ピース構造のBAER社Eradispeedローターです。

4月15日

今日、車検完了の連絡がありましたが、引取は明日出張前にしました。驚いたことにアライメント調整が出来ませんでした。
理由は、車高とタイヤ幅の問題でテスターに入らないというものです。いったいどう言うことなのでしょうか。何のためにフロントを純正状態に戻したのか意味が分かりません・・・。次回はオーバーフェンダーをフロント側に付けた上で自分で車検を通す決心をしました。
アライメント調整とオーバーフェンダー製作は、A氏より紹介いただいたショップへ依頼するつもりでいます。またアライメントについては何かと足周りをいじる機会が多いので、この際簡易的にでもアライメントを調整するテスターを買ってしまおうと思っています。

ショップの検索過程で、ストロンタイトというシャーシフレーム枠に注入することにより強度を向上させるものを見つけました。
注入剤は2液を混合して専用注入機によりシャーシフレーム内に充填して硬化させると言うものです。シャーシフレーム全体の強度を向上させるつもりはありませんが、せめてコイルオーバーをサポートしている部分に充填すれば、効果があるのではないかと思っています。スカイラインR32用必要量のものが、注入機器込みで\46,000.。早速効果の程を確かめてみたいと思っています。

4月16日

車検完了にて車両引取をしました。作業の主な内容は、コラムロックリレー交換、燃料タンクセンサー交換、光軸調整。それ以外については何ら問題は無かったとのことです。あれこれと手を入れているので、メカニック諸氏にとっては楽しい一時であったようです。
F45ショック用コネクターを注文しているので、それを引取に行く際にはフロントブレーキとホィールを元に戻し、コイルオーバーを装着して、興味深々なメカニック諸氏に試乗してもらうつもりです。
インテーク系、エギゾースト系については全て規定値以内であったことから、おとがめは一切無し。また取付についても問題は無かったとのこと。
リア右側のブレーキホースとパイプの接続部分に若干のフルードにじみがあったので締めてもらいましたが、ここは13mmスパナ以外で締めることが出来ないため、通常のトルクレンチは使えません。規定トルクで締めるためにどのような工具を使用するのか聞いたら、勘だと言われました。
ヤナセでもスパナタイプのトルクレンチは無いようです。確かに長年トルクレンチを使って締めていると、どの程度締めるとどのくらいのトルクで締まるかが判って来るものですが・・・。

アライメント調整が何故出来ないか調整機を見て判りました。機器へ車両を乗せるためには、かなり傾斜角が大きい短いスロープを登らなければならず、C5だと前も後もアンダーも擦りまくり状態で入れられないのです。つまり、このヤナセ整備工場ではC5のアライメント調整は出来ないのです・・・。
導入経路スロープをよりなだらかな長いものにするだけで大丈夫になるので、即座なる改善を求めたいですね。いっそのことスロープを私がつくって寄贈してしまおうとさえ思いました。そうすれば数多いC5オーナーも安心できることですし。
工場に置いてあった簡易式可搬型アライメントテスターでフロントを計ってもらったところ、キャンバーが左+0.5°、右-1°、キャスターが左+7.5°、右+4°でした。規定値は、キャンバーが0.2°、キャスターが6.9°なので、左右共にズレまくりです。特に右側のキャンバーとキャスターのずれはひどいので、これがホィール干渉の原因である可能性は大きいですね。出張から戻り次第、早速アライメント調整を実施したいと思います。

4月20日

札幌への出張が終わり帰京。出張中、当地在住でC5オーナーのF氏とお会いできました。僅か2時間程度であったが楽しい一時が流れました。こうしてインターネットのHPを通じて知り合うことができた方たちとお会いできるのは、本当に素晴らしいことであると感じました。
これまでメールのやり取りをした後に直接お会いすることが適った方たちが何人かいらっしゃいます。年齢こそ多岐に渡っているものの、皆さん本当にC5を愛している紳士ばかりで、嬉しい限りです。残念ながら女性のオーナーは未だ一人も居ませんが・・・。
午後2時過ぎの帰宅であったため、とりあえずブレーキシステムとタイヤだけを元に戻しました。アライメント調整が出来ていないので当然の事ながら右側ホィールの内側はAアームと干渉しています。試しにロワーAアーム後側を一目盛程外側に出してみたのですが、状況に変化はありませんでした。
「ハカリくん」と呼ばれる簡易可搬型アライメント調整機があります。4輪を同時に正確に計測するアライメントテスターには遠く及ばないものの、暫定的な調整を行うことは十分可能なものです。少なくても目視によるものよりは遥かに正確ですね。約6万円。
商品の人気があるらしく現在バックオーダー状態で、納期は10日後とのこと。
ホィールアライメント調整についての資料用ページを作成しました。

ストロンタイトが到着していました。キットは7リットル入りの2種溶液と混合攪拌するための容器、注入するための器具一式が入っていました。
同量の2溶液を混合すると、原液の約7倍に発泡し、硬化が始まります。
硬化は混合攪拌後、僅か1分半程度で始まるので、混合攪拌してから注入するまではスピーディーさが求められます。
また24℃以上の環境下での作業は、攪拌後直ぐに硬化してしまうので要注意ですね。
実際の注入作業と効果については、後日レポートします。

4月25日

本HPをご覧いただいている皆様にお詫びを申し上げなければならない事態が起こりそうです。それはコイルオーバー装着日誌の内容です。今般F氏が同じコイルオーバーを購入されたところ、コイルスプリングのレート表記がフロント用「400」、リア用「550」となっていたことに由来します。
この写真が示す通り、細くやや長いスプリングが車両の荷重から推測してリア用であると思われていたのだが、実はフロント用であった可能性が高いのです。
しかも、F氏が購入されたものよりもレート値が低い(F氏フロント400→私300 / F氏リア550→私500)のです。
製品は、始めからコイルが装着された状態で納品されましたが、その時点では、装着前に撮影した写真が示す通り、フロント用(左側)に太いコイルが装着されていました。
しかし、問い合わせによれば、数値の大きい方(つまり太い方)がリア用であるとのことなので、私宛に納品されたものが間違っていたことになります。
こちらが製品広告用の拡大写真ですが、良く見るとリア側ショックに装着されているコイルのほうが太いことが判ります。
フロント側のほうがリア側よりも50〜60kg程度にせよ重いですから、太いコイルがフロント用であると思わざるを得ません。しかし乗員と荷物積載時の荷重を考えると、実際の稼動状態においてはリアのほうがフロントよりも重くなる可能性が高いので、理論的にはリア側に太い方を装着しても不思議ではないことになります。この事実発覚は一大事で、リア側が常に耐荷重不足のスプリングにより支えられていたとすれば、直ぐに縮み側限界を迎えてしまい、その後はまるでノーサス車のごとき挙動を示すことになりますから、リア側の突き上げ感はそれが要因であった可能性すら出て来てしまいます。
レート値の変更理由共々、再度問い合わせをしているので最終結論は明日以降になりますが、予測ではフロントとリアが逆であるような気がしています。車検戻り後の再装着を未だ行っていなかったのがせめてもの救いですね。
リアとフロントのコイルを交換することにより、リア側突き上げ感が無くなったとしても、ストロンタイトの充填は実施する予定です。

4月27日

昨夜、再確認の問い合わせに返事が来て、やはりレート値の大きいほうがリア用であることが明らかになりました。

そこで今日、純正リーフスプリングを外し、レートの高いスプリングをリア用にしてコイルオーバーを再装着しました。その結果、適性車高を得るための数値は大きく変わってしまいました。変わることを予測して、リアをそれまでの数値よりも1cmダウンし、フロントを1cmアップしてみたのですが、まだリアは高過ぎ、フロントは低過ぎなので、再調整が必要です。
外したリーフスプリングを並べて比較すると、明らかにリア用のほうが厚く大きい・・・。荷重が大きいことでフロント用のほうがレートの高いものが使われているはずだという思い込みが、コイルオーバーのスプリングを前後逆に装着させてしまいました。C4用のコイルオーバーでは、見た目にも明らかな太いスプリングがフロント用に使用されていたので、本製品をパッケージした人間も私と同じ錯誤をしていたのかもしれません・・・。
本日は装着するだけで終了しましたが、明日は車高調整方々、フロント右側ホィールのロワーAアームとの干渉問題についての検証を行う予定です。

4月28日

正しいレートのスプリングによるコイルオーバーショックでは、リア側の突き上げ感がすっかり影をひそめてしまいました。やはりレート不足により直ぐ限界まで縮んでしまっていたスプリングに主な原因がありました。そして適正車高を得るための調整値は、フロントが141mm、リアが87mmとなっています。
そもそもショックの車高調整ネジ山の長さは、フロント用が圧倒的に長いです。リア側にレートの低いスプリングを装着してしまったことで、適正車高を得る為に必要だったストロークは、ショックのネジ山限界ギリギリとなっていました。つまり、どう頑張っても純正時と同じ車高を得ることが物理的に適わない状況だったということになります。しかし、正しいコイルの装着時では、リア側もフロント側もネジ山のほぼ半分程度まで締めれば、必要な車高に達することができました。装着してから3ヶ月もの間、前後逆のコイルを装着して走行していたことを恐ろしく思うと共に、フロント、リア共にサポート部分の強度について大きな問題にはならないと思われます。従ってストロンタイトの充填は、現状である程度の走行を行った後に実施することにしました。

フロント右側のホィールとロワーAアームの干渉は、アライメント調整により見事なまでに無くなりました。調整といっても適正値にしたわけではなく、キャンバーをよりネガティブ(目盛プレート1目盛分)にした上でトーをポジティブ(約3mm)にしました。後日、正しいアライメント値になった段階で再び干渉を起こさないためにも、調整値は許容最大値に設定してもらうつもりです。

徒歩で僅か10分程度の近隣に在住されているにも関わらず、これまで路上でたった2回すれ違ったことがあるコンバーチブルにお乗りのT氏の訪問を受けました。僅かな時間でしたが、あれこれと車談義に花が咲く楽しい一時でした。
T氏は通勤用として日常の足に利用されているため、既に60,000kmを越えたとのこと。走行50,000kmを越えると、あれこれと消耗品関係の交換があるので、車検整備において費用がかさむものですが、最近ヤナセでは以前に比べて比較的リーズナブルな工賃を設定しているようで、今回の私の車検費用と比べても驚くほどの違いはありませんでした。
但し、パーツ類は今でも驚きの高価さだ。ホィールと干渉して削れてしまった右側Aアームを交換するため、Eckler's社にオーダーを入れたが、アッパー、ロワーアームに固定ボルトナットをセットにして運賃込みで約8万円程度だったので、部品については直輸入に頼らざるを得ませんが・・・。
ちなみに今回の車検整備費用は、法定諸費用を除き、エンジンオイル、ドレンプラグ、オイルフィルター交換を行ってもらって約9万円でした。
内訳は、法令2年点検基本料金なるものが、53,200円、エンジンオイル交換関連が、15,510円、検査、車検代行手数料が20,000円。
この他にバッテリー交換と燃料センサーの交換が行われていましたが、こちらは両者共にクレーム処理となって無償でした。これはヤナセならではですね。しかもバッテリーは2002年モデルから採用された新型小型軽量タイプに交換されていたので、チョットだけ得をした気分です。明日は快晴の上、気温も高くなりそうなので、買い物がてら、久し振りにルーフを開け、連休で人気の少ない都内を流そうと思っています。

4月29日

適正なアライメントでは無いものの、とりあえずとは言え、フロント右側ホィールのロワーAアームとの干渉問題が解消したので、ようやく安心してドライブすることが適います。
天候にも恵まれた今日は、久し振りにルーフを開け、空いた都内を流しました。ブレーキの効きはパッドとローターの慣らしが進むにつれて、異常なまでの制動力を発揮してきました。

ブレーキフルードの効果もあると思いますが、ともかくカチッとした遊びの少ないフィーリングのブレーキペダルを軽く踏むだけで、一糸乱れず直ぐに止まります。それまで、一定の時間走行してブレーキが過熱してくるとペダルストロークが増え、ややフワフワ感が出てきていたのですが、それは皆無。少しばかりスパルタンな走りをした程度では、およそ何の変化も来たさないし、ローターが過熱して熱くて触れないということすら起きません。ローターが1インチ程度大きくなっただけでこうも違うものなのでしょうか。リアなどは、まるで走行してなかったごとく、やや暖かい程度にしかなりませんでした。それでもリアブレーキがしっかり機能を果たしていることが、静止の瞬間までノーズダウンしなくなったことで良く判ります。

ロワーAアームとホィールの干渉は、アライメント調整が主な要因であると思われますが、車高についても深い関わりがありました。コイルオーバー装着で車高を下げましたが、これがあまり下がりすぎてしまうと干渉します。従って現在は当初より1cmアップの設定にしました。
右側は見た目にも判るほどトーがポジティブになっていますが、何よりも干渉を防止することが第一であるため、とりあえずは正確なアライメント調整が実施されるまでは放置です。しかしトーがポジティブになっている様は、何だかレーシングカーのようでなかなか壮観なものです。障害が無いのであれば、逆に左側をもっとポジティブにして右側と同じ状態にしてみたいくらいです。

4月30日

以前一度紹介したことがありますが、US車用スーパーチャージャーメーカーとして著名なProcharger(ATI社)があります。そこから新しくインタークーラーを付属したコンプリートキットが発売されました。価格はCorvette Forum経由でUS$5900。
製品には、インタークーラー、ドライブプーリー、取付金具類一式の他、38lbの大容量フュエルインジェクター8個と、噴射タイミングを変えるためのプログラマーが付属しています。
またドライブプーリーは、加給圧が7psi(535hp)と5psi(490hp)の2種類から選べます。
スーパーチャージャーにより得られるパフォーマンスは膨大で、カムやヘッドブロック等のメカチューンは遠く及ばない上、装着についても桁違いに楽なものですが、絶対価格が高い(US$8000〜10,000.)のが難点です。
今般、インタークーラーやフュエルインジェクター及びプログラマーまで付属してUS$6000を切ったことは触手を動かさざるを得ません。
しかしながら、つい先般、ビッグブレーキとホィールを装着したばかりなので、たとえ安価になったと思えても今直ぐに購入に踏み切れる状況ではありませんが・・・。宝くじでも当れば別ですが・・・。
今、新しい業務の依頼を受けつつあるのですが、それが無事予定通りに成就したら買えるかもしれません。
注文に際しては、チップのプログラミングのためにVIN(Vehicle Identification Number)を明示する必要があります。