<BELLOF製HL4-Ddrive装着日誌>
Installation of Bellof's HL4-Ddrive
 

[効果:H4タイプのHIDバルブで、ハイビーム機能を持たせた製品。]

シェードの無いライト用にシェードが付属しています。

BELLOF社より発売されたH4バルブ交換用(ハイ・ロービーム切替式)HIDシステムであるHL4-Ddriveを装着しました。
バルブは、アークホワイトと呼ばれる色温度が6000K°のものを選びましたが、インバーターのボディ色が製品写真とは違い、赤色でした。

本品は、HIDバルブの発光点が、ハイビーム時に前方へ移動することで、ハイビームの配光を実現するもので、H4バルブのように発光源が二つあるわけではありません。
機構としては、バルブ後部に内蔵されたモーター(ソレノイド)により、バルブ部分全体が前後にスライド移動するものですが、移動速度が非常に早いので、バルブへのダメージは無いのだろうかと思わず疑ってしまうほどです。どうやらHIDバルブは、この手の振動には強いようです。
インバーターもイグナイターも、1年前のものに比べ小型軽量化が図れていました。またコネクター類も新しい規格品になっており、旧タイプのバルブ、イグナイター、インバーターとの接続面における互換性は全くありません。
今回は、既にRAYBRIGのマルチリフレクターライトに交換してあることを前提にした装着となるので、純正を含む他のヘッドライトへ装着する場合には、H4バルブ接続コネクターの背部に、5cm以上のスペースが確保できていることが前提となります。
本品は、H4バルブと完全な互換品で、車検にも対応しています。

Install Bellof's HL4-Ddrive HID System. The Xenon bulb moves to forward and back driven by the Motor.
The bulb moves very quickly(almost 0.2s) however I doubt there is no damage to the bulb or not. The Xenon bulb seems strong for vibration.
To move the bulb from Low-beam to Hi-beam position, it looks low and high beam both function by one bulb.
As you install Euro H4 bulb type head light, you can install this HID system(This is the report to install on Raybrig's Multi-Reflector Head Light).  5cm more space behind lamp connector is required.


【注意】
本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降モデルと詳細で違う場合があります。


<ヘッドライトの取外し> Remove Head Light

ヘッドライトの取外し作業についてはこちらを参照

See here how to remove head light.

<装着> Installation

製品に付属している説明書に従って、まずバルブ点灯テストをケースに入れたままの状態で行います。万一点灯しない場合には、パッケージの封印シール未開封に限り、交換に応じてもらえます。

Check bulbs working  before remove bulbs into case according to manual.
 

点灯テストがOKだったら、封印を剥がしてバルブを反時計回りに回してロックを解除し、ケースからゆっくりと抜き出します。抜き難い時でも、過度な力を加えるのは禁物です。
装着するRAYBRIGのマルチリフレクターライトには、シェード(光源を直視されないようバルブの頭に被せるカバー)が無いので、ケースから先端部を取り出し、製品の説明書に従って付属のシェードを装着します。
バルブをケースから取り出す時及びバルブを先端部から取り外す時には隙間がほとんど無いので、バルブへの損傷に十分注意します。一旦封印を剥がしてケースから取り出した以降のバルブ故障は、保証対象外になります。

Remove bulb from the case very carefully and install "shade(cap)" onto the top.

ヘッドライトからh4バルブを外し、新しいバルブの先端部分を取り付けます。
止め金で固定したら、防水用ゴムパッキンを被せます。
バルブユニットを後方から周囲に衝突しないように注意しながら、正しい向き(内部のスリットガイドに合う方向)に装着し、時計回り方向に回してロックします。

Remove H4 bulb and install the bulb mount.
Install rubber seal and the bulb unit according to manual.

インバーターは今までと同じ場所に設置しました。しかし、イグナイターはバルブと接続するケーブルが以前のものよりも短かったため、やや上方に移動し、付属のアルミプレートを使ってヘッドライトユニット取付用ボルトを利用して固定しました。
ハイ・ロー切換ユニットは、新しい穴を空けてインバーターの隣に固定しています。
これらの機器は防水対策はされているものの、ヘッドライトドアの隙間から流れ込んでくる雨水が直接かからないように、取付面から少し離して浮かせます。

Install Inverter, Igniter and Control unit under head light unit. To avoid water leak, make space between wheel house cover and instruments.

ハイ・ロー切換ユニットは、純正のヘッドライトコネクターへの接続に際して、右側が既にダミーバルブ用に使用されていることから、左側に設置しました。
このユニットは、左右どちらか一方に設置されれば良いものです。左右への渡り配線は、電動ファンユニットカバーの上(MAFの下)を通しました。

The control unit installed one side only. The wires to another side, passing through under the Fan Cover.
Check wires have enough length as the head light door moves by manual knob.

万一の事態を考えて、ボンネットの隙間を埋める際に使用したゴムを、ヘッドライトドアの隙間にも取り付けました。
これにより、ボンネット上から流れ落ちてヘッドライトハウジング下へと侵入する雨水が防止されます。

Install rubber seal around head light door to proof water to the instruments for HID.

<配線> Connection
 

左図は、製品に付属している回路図に修正を加えたものです。クリックすると大きい画像が見れます。
今回は、すでにHIDが装着されており、ハイビーム切替時にも消灯しないように新しい回路による接続がされているため、バルブ点灯用配線については、そのままそれを流用し、付属のリレーユニット類は使用しませんでした。
ハイ・ロー切換用制御ユニットへの接続は、電源をバルブ点灯用(左側)に接続し、切換信号を付属のコネクターに同時点灯車両用リレー(点灯中にパッシング動作を行った際にハイビームからロービームへ戻るようにするもの。装着しないとパッシング時にハイビームに一度なると、そのままロービームに戻らなくなる現象が起こります)を接続して純正ヘッドライトコネクター(左側)から行います。
リレーユニットへ行く線は、2本共切断して絶縁します。

Connect HID power to HID power supply wire installed before and Power supply for Control unit also connected to the same line. Control Unit signal line connect to Factory's head light connector(left side) with additional relay(included the goods). 
Click left chart to see bigger one.

右側への通線は、電動ファンカバー下の隙間をコルゲートチューブを被せて通しました。 開閉動作時に各配線類が干渉したり、つっぱったりしないことを手動で確認します。配線類をケーブルタイで結束し、接続コネクター部分にはテーピングを行います。
尚、製品に付属している接続図に従って配線した場合もダミーバルブの装着は必要になります。ダミーバルブは右側の純正ヘッドライトコネクターに装着します。


Wrap tape to all connectors and fix all wires.
It is necessary to install dummy bulb as connect according to manual.

接続配線が完了したら、バルブユニットへの結線を接続し、ヘッドライトを装着します。この段階で点灯動作テストを行います。
ヘッドライトONでヘッドライトドアが開き、バルブが点灯し、OFFで消灯してヘッドライトドアが閉まることを確認したら、次に、ハイビーム時にバルブがスライドして、配光が変わればOKです。
また、ロービーム点灯中にパッシングでハイビームとなり、パッシングOFFで、再びロービームに戻ることも確認します(付属の同時点灯車両用リレーが装着されていないと、パッシングOFFでもロービームに戻らなくなります)。
尚、本切換動作は左右のユニットが両方共接続されていないと動作しません。
バルブの光を近距離で直視すると、眼にダメージを与える恐れがあるので注意して下さい。
ヘッドライトドアが開いて点灯するものの、OFF時に閉まらず消灯しない場合は、ダミーバルブの装着をチェックします。
ハイビームに切換らない場合には、切換信号用として純正ヘッドライトコネクターと接続されている部分をチェックします。
パッシング時に、ハイビームになったままロービームに戻らない場合は、付属の同時点灯車両用リレーの装着をチェックします。

左右共に動作がOKなら、ヘッドライトカバー固定プレート及びヘッドライトカバーを取り付けます。

Connect wires to bulb unit and install head light.
Check function. Turn on head light switch and head light door opens and turn on the low beam light, turn off head light switch and head light door closes and head light turn off. Turn on head light switch and switch to high beam. The bulb moves to forward and light beam become high beam. Switch to low beam and the bulb moves back and light beam become low beam again.
As head light doors don't close and head lights don't turn off, check dummy bulb function.
As bulbs don't turn on, check power connection to Inverter and Igniter.
As bulbs don't move, check power connection and head light connection from Factory's connector to control unit. The control unit must connect to both bulbs.

Install head light cover plate.


<光軸調整> Check Angle
 
ヘッドライトの光軸調整は、左図の「1」(左右)と「2」(上下)で行います。
調整には、トルクスFE(メス)型8mmドライバーが必要です。
錆付いて動き難い場合は、ギア部分に潤滑油をスプレーします。無理に回そうとすると、調製棒を壊してしまう恐れがあります。

To check angle of beam, screw (1) for Vertical and (2) for Horizontal.
It is necessary to use Torx FE 8mm Female screw driver.
And before screw, splay oil into gear part.

今回は、製品に添付されていたスタンレー電気のマニュアルに従って光軸調整を行いました。
Check Beam Angle according to the manual in the goods.


調整はロービームのみです。調整は左右それぞれ別々に行うので、調整しないほうは布等で遮光をします。
調整方法は、水平な場所に停車し、ヘッドライト位置から3m離れた垂直の壁に照射した状態で、まず配光パターンの左肩上がりの開始ポイントが、ヘッドライト中心に来るように左右方向を調整します。
そして、左肩上がり前の水平部分が、ヘッドライト中心の地上からの高さより4cm低いところへ来るように上下方向の調整を行います。ちなみに、「h」が64cmだったので、60cmになりました。

Parking Vehicle 3m away from the vertical wall on flat road.
Shut one side head light beam. The center of beam become Head light center.
The height of the light pattern center become "h-4cm"("h" is the height from the ground to bulb center). For example, as "h" is 64cm, Upper beam line  become 60cm. Check another side by the same way.

光軸調整が終わったら、ヘッドライト前面カバーを取り付けて完了です。
Install head light front cover.


<使用レポート>
 


バルブが前に移動することで、確かにハイビーム配光が実現しています。
パッシングによるハイビームへの切換り及びロービームへの戻り時間は0.2秒以下のハイスピードで、ほとんど瞬間に行われるため、実用性が極めて高いものです。後は耐久性がどうであるかだけです。
ロービーム
ハイビーム

こちらがロービーム点灯状態です。これまでの4100K°に比べ、より青色系が強くなったと言う感じです。ただ視覚的にどちらが明るいイメージを受けるかは個人の感覚ですね。
その部分においては、4100K°、5000K°のバルブも棄て難いものとなるに違いありません。
圧倒的な違いとして出たのは、これまで手前側程明るく、遠方に行く程暗くなっていたイメージを受けていたのが、全く無くなり、手前から遠方まで極めて均等に明るくなったことです。
下の写真は、フォグONの状態です。

This is the photo of Low-beam. The color temperature become 6000K from 4100K° therefore light beam looks more blue colored and brighter.
The photo down side is Fog lamp On.


こちらが初めて体験するハイビームです。確かに遠方まで配光が到達し、強烈に明るいですね。
面白いのは、通常2灯式のハイビームは、ロービームがカバーしていたエリアが無くなって全体の配光が遠方へ移動するものですが、HIDのバルブ位置移動によるものでは、それまでカットされていたものがされなくなるだけで、ロービーム配光に、ハイビーム配光が足させたという感じでした。つまり、ハロゲンでいうハイ・ローの同時点灯に近しい状況です。

This is the photo of High-beam. Function very well.

HIDのハイビームは、パッシング等で頻繁に点灯消灯を繰り返すことが良く無いことで、採用されている実車はないようですが、バルブの点灯消灯に関係無く切換ができる本方式により実現されています。
そのため、これまでハイビーム用に装着してあったハロゲンのスポットライトが用を成さなくなりました。
しかし、純正ではフォグライトがヘッドライトOFF時にパッシングすると点灯しますが、フォグライトもHIDにしてパッシング時に点灯しないようにしてあるので、とりあえずパッシング専用として残存させることにしました。


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