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風量表示の条件にスタティックプレッシャーと言うのが有ります。
これは簡単に言うとファンにかかる静止圧で、これが高くなればなるほどモーターに負荷がかかって風量が低下して行きます。そしてそれに負けないパワーを持ったモーターであれば、負荷がかかる分だけ消費電流も増大して行きます。
吸気面又は排出面が開放された状態は静止圧値がゼロになりますので、最大風量を得ることができますが、何か物体(例えばラジエターコア等)に装着されて吸引抵抗が発生したり、流入気により風圧抵抗がかかったりすると静止圧値が増大して風量が低下して行きますから、静止圧が増大しても十分な風量が得られるパワーを持ったファンが実稼動面でも高性能を発揮すると言うことになります。
従って、静止圧がゼロの時に風量1630CFMを発揮するファンでも、それが増大して行くに従って減少する度合いが激しければ、実際はそれほど強力なものでは無いと言うことになり、風量表示値だけでファンの実稼動性能を判断することはできないと言うことになります。
スタティックプレッシャーに対応した風量を表示している電動ファンはほとんど見当たりませんが、SPAL製品は全て静止圧に対する風量変化をデータシートで公開していますから、かなり自信があるのでしょう。
データシートを検証した結果、静止圧に負けずに高い風量を得ることが出来る電動ファンは、同じ直径であればブレード幅が大きく、さらに消費電流が大きい強力なモーターを使っているものになりました。 |