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夏季の暑さと渋滞がエンジンルーム内に熱をこもらせ、各機器類に悪影響を及ぼすことと、吸入エア温度の上昇によるパワーダウンを避けるために、新しい吸入経路を設けてみました。 勿論、エアの吸入効率の大幅アップにもつながります。 Open new hole to get more fresh air into Air intake. →フロントライセンスプレート部開口 |
ジャッキアップをしてフロントアンダーの作業スペースを確保します。
ラジエター導入路の天井側、エアフィルター装着位置の床側に両者の間仕切りをしているプレートに、幅25cm、奥行15cm程の四角い穴を2個、カッター等で切りとって空けます。写真のように手前側と両脇にだけ切り込みを入れ、奥は切らず、そこを支点にして開口させます。
Cut 2 square holes 25cmx15cm on under cover(Front and both side only.)
開口部からはRM Racing社エアインテークシステムのK&Nエアフィルターが見えます。
You can see RM Racing's Air Filter from hole. |
開口部の大きさは、次に取り付けるメッシュネットの大きさより一回り以上小さくします。
<メッシュネットの取付>
開口部から雨水等の流入を防止するために、アルミ製のメッシュネットを着けます。
メッシュネットは開口部よりもひとまわり大きいサイズにします。 プレート固定ボルトを外して、ボディとプレートの間に挟んでから共締め固定します。 Install mesh plate to avoid water and dust come in. Screw them using under cover bolts. |
<支柱の取付>
このままだと風圧によりプレートがバタ付く可能性があるので、固定をします。 アルミ板を裁断したものを折り曲げ、片側はメッシュネットを固定した時と同じように、ボディ側に共締めして固定し、もう一方はプレートにボルトで固定します。 Install thin plate to fix cover using under cover bolts. |
フレッシュエアの導入により、エアフィルターへの吸気導入効率の上昇と共にエンジンルーム内の通気性向上が図られました。
開口部面積を増大させればさせるほど低速域から吸入量が増大しますから、大きいに越したことはありませんが、その反面、埃や雨水の浸入量も増大してしまうことになりますから、開口部面積増大化にあたっては、メッシュネットだけでなく、フィルターの装着も必要になります。
<フィルターの取付> Installation of Air Filter
エアフィルター用として市販されているものを、メッシュネットよりやや大きめに切って取り付けます。
これにより埃の浸入が大幅に軽減され、エアフィルターの清掃サイクルも少なくできることが期待できます。 ついでに開口角度を大きくしました。また空気抵抗が増すことから、支柱もより厚いアルミ板に変えました。 Install Air Filter onto intake using Filter for Air Conditioner. |
開口部面積を広げると共に、これまで使用していたメッシュネットを、さらに目の粗いものに交換しました。 また、フィルターもより厚手(13mm)のものに交換です。 To get more fresh air from hole, extend area of holes and install new mesh plate with filter. |
エアフィルターは、このようにアルミプレートで挟み、固定力を増加させました。
To bend plate and insert filter. |
左右のエアスクープにもエアフィルターを装着しました。 当初エアインテークとして開口した運転席側の吸気口は、ジェネレーター冷却にも効果があります。 Install filter to air intake hole on air scoop. It's also good for cooling generator. |
ボンネットの隙間から浸入する雨水の抑制については、RM Racing社エアフィルター装着時に設置したプラスチックプレートにより軽減されるので、問題はありませんでした。
また、隙間にゴムパッキンを貼り付けることでも浸入を完全に防ぐことが可能です。
せっかくクールエアが導入されても、排出ルートが無ければ渋滞時での効果は半減してしまうので、排出経路の確保も必然です。
To avoid water coming through hood slit, it's good to install rubber seal.
今回のエア吸入路製作のきっかけとなった、ジェネレーターの過熱防止をさらに完全にすると同時に、ブレーキオイルの過熱防止を含め、遮熱板の設置とエキパイへのバンテージを実施しました。
To avoid over heat of Generator and Brake oil, install heat plate and vantage.
バンテージは、ジェネレーター直下の部分だけに実施しました。 エンジンルーム内に露出している部分全体に実施すれば、遮熱としては尚一層効果的ですが、作業が大変になるので遠慮しました。 取付実施後は、一旦焼き入れが必要なので、必ず風通しの良い状況で行います。 また遮熱板は、ジェネレーターの後部に空いているM10ボルト用穴を利用して、L型に折り曲げた3mmアルミ板を取り付けました。 ジェネレーター側だけの固定だとエンジンの振動で音を出すので、もう片側も小さなL型金具を取り付けて、近くの適当な場所に固定すると良いでしょう。 Wrap Vantage on exhaust pope No.1(left front) to avoid over heat of Generator. Install aluminum plate(L shape) between exhaust pipe and Brake oil tank using Generator bolts. |
ブレーキパイプにコルゲートチューブを被せると、なお効果的ですね。 Wrap plastic tube around all brake oil pipes. |
現在ではヘッダース装着に伴う発生熱増大に対応するため、より大きなプレートに交換して、遮熱範囲を広げています。 走行直後のプレートの内側は手を差し入れていられないほど熱くなりますが、外側は何とか手が入れられます。 Install bigger plate for headers. |
使用したバンテージは「BILLION SUPER THERMO 90」というセラミックパウダー混入品です。
Vantage is "Billion Super Thermo 90" made with ceramics. |
真夏の炎天下、エアコンかけっぱなしの大渋滞にハマっていると、水温の上昇こそほとんどありませんが、ジェネレーターやブレーキオイルの過熱や、吸入エアの温度上昇によるパワーダウンは避けれないものです。 新しい吸入経路のおかげで、エンジンルーム内の放熱効果と共にパワーダウンも防止できているようです。 停止していれば大きな効果はありませんが、少しでも走行すれば、僅かな速度でも直ぐに冷却効果が生まれ、それまであった過熱による機器類の機能低下やパワーダウンが結構大きなものであったことが実感できます。 何らかのパワーアップ手段を講じていない完全なノーマル状態では、効果を実感することが出来無いかもしれませんが、少なくてもエアインテーク系のチューニングを施している場合には、それによりパワーアップした分を、過熱により消滅させることが無くなることで、かなり実質的な効果を得られることでしょう。 エアコンの冷却能力と水温については、吸入路設置前と全く変わることはありませんでした。 ブレーキオイルとジェネレーターの遮熱は、ブレーキペダルフィーリングの向上と発電量低下防止策に有効でした。 特に夏季は、エアコンの連続使用によりエンジンルーム内は灼熱地獄と化し、吸入エア温度の上昇によるパワーダウンと共に、ブレーキオイルの軟化、さらにはジェネレーターの過熱による発電量低下が起こり易くなりますが、フレッシュエアの導入とサイドエアスクープの機能化で、効率的な排熱を行うと共に、発熱源からの遮熱で、ほぼこれらの問題点を解消することができました。 In summer term, to keep cool of Generator and Brake oil is very good for performance. |