<フュールタンクセンサーへのアクセス方法>
ジャッキアップすると、リアタイヤの直ぐ前方に金属製のカバーが見える。 (2)のナット(10mm)を緩め、両脇の6ヶ所のボルト(13mm)を外すとカバーが取れて内側から燃料タンクが現れる。 燃料タンクはカバーが外れると同時に重みで1cm程下がってくる。 尚、エギゾーストパイプの裏側に位置するボルトは、ソケットレンチをかませることが出来ないので、メガネレンチを使用して外すことになる。 |
中央のコネクターが燃料センサー。 ロック爪を外してコネクターを抜き、両方の接点を専用洗浄剤で十分洗浄し、コネクターを数回抜き差して、さらにもう一度洗浄する。 コネクターをロックするまでしっかりと接続し、コネクターの接続部周囲をテーピングし、ケーブルにはコルゲートチューブを被せる。 |
外したカバーを取り付け、ボルトを締める。締め付けトルクは25Nm。ナットも同じ。
燃料タンクが重みで下がっているので、カバーを着けてボルトを締める際には、上に持ち上げながら行う。
またエギゾーストパイプの裏側に位置するボルトはソケットレンチが入らないので、締め付けトルクについては妥協するしか無い。
左右は対象で、構造は全く同じ。
燃料センサーは、左右両方に装着されているが、残量がまだ十分あるにもかかわらず、メーターがゼロ表示をしてしまうのは、タンクに装着されているセンサーに不具合があるか、接続コネクターまたはケーブルに問題がある。
この表は燃料センサーが燃料の残量に対して返すデータ(電圧)を示したもの。右側タンクのセンサーは残量が50%以下となると常に1Vを出力するようになるが、左側は残量が0%にならない限り1V以下にはならない。つまり、もし右側センサーが異常であったり、接続等に問題があっても左側が正常に稼動している限り、残量ゼロ表示をすることは有り得ないことになる。 従って今回の残量ゼロ表示は、左側センサーの異常となる。 |
DTCのエラー表示によれば、左側のセンサー(センサー1)からの信号に異常があったことを告げており、電圧の異常出力では無いことから、センサーそのものの故障では無く、コネクターの接点不良であろうと思われる。
夏季に発生し易い経緯は、熱により接点部分が延びることで接触不良が増長されたことに由来する場合が多い。
DTCのエラー表示が右側タンク(センサー2)であった場合には、右側のセンサーについて同様の作業を行う必要がある。
尚、本作業によりセンサーコネクターが脱着されたことで、DTCにエラーが記録されるので、作業終了後に「RESET」をしておく。
このまま再発生がなければ、本件は落着ということになる。