<ハーネスバー&4点式シートベルトの装着> 2001年8月15日
Installation of Harness Bar & 4 points Seat Belts

[効果:サーキット走行時のホールド性を高める必需品。3点式のような巻き取りの圧迫が無く、装着感が良い。]

シートのホールド性を高め、競技走行時にはかかすことのできない4点式のシートベルト(ドイツ・SCHROTH製)と、装着するにあたって必要となるハーネスバー(RM Racing製)を装着しました。
ハーネスバーには、車載消火器やビデオカメラを装着できるようにもなっています。

→現在では、アルミ製ハーネスバーと、サベルトシートベルトに交換されています。


Install Harness Bar and 4 points Seat Belts.

純正のシートベルトを固定している部分のカバーを外し、トルクスボルト(T45)を外します。

Remove Factory's Seat Belt holder Torx screw(T45).
付属の固定金具を取り付ける。純正のシートベルトを残存させる場合には、ワッシャーで挟んで金具とボルトの間に挿入します。
途中までトルクスボルトを締め、反対側も同様に行います。

Install Bar Holder and screw bolt tighten 49Nm..
Install Harness Bar and screw to holder.

バーを渡して両側の金具とボルトで固定します。締め付けトルクの指定は特に無かったのですが、35Nm程度が適当でしょう。左右のトルクスボルトを増し締めします。締め付けトルクは49Nm
4点式シートベルトのショルダー部分をシートの穴から後ろに通し、ハーネスバーのボルトに固定します。
ここにはロックナットが使用されているので、締め付けトルク指定はありませんが、初期の締め付けトルクとして35Nmにしました。

Install Seat Belt back side to Harness Bar. Don't miss left and right of belts.
シートベルトには左右の指定があるので注意して下さい
ベルトの左右は、それぞれシートレール固定用ボルトのナットを外し、そこへ固定しました。
固定する前にベルトがねじれていないことを確認します。
このボルトは、長さにあまり余裕がないので、ベルト側の固定金具はレールのヘコミに合わせて少々曲げる必要がありました。
この向きで金具を固定することが、ベルトの引っ張られる方向に対して正しい向きで、マニュアルでも装着条件となっているのですが、シートが金具に衝突してリミッターが動作し、後方限界位置が10cm程前になってしまいます。

Install Seat Belt left and right side to Seat Rail bolts.
To install this direction is correct however the seat stops almost 10cm forward from back limit position by limiter.
そこで、固定金具をこの向きに装着すれば、シートは純正状態と同じ最後部まで下げられるようになりますが、ベルトの引っ張られる方向に対する装着方向としては正しくありません。
この取付状態により、非常時に金具が折れたりベルトが作用しなかったりすることは無いと思いますが、一度でも大きな負荷がかかると、金具が曲がってしまうことにはなるかもしれません。
これについては、後日十分な強度を持っている金具を用意して装着方法を再度変更するつもりでいます。

Install this direction is uncorrected and the seat can move to back limit.

シートベルト装着に関するメーカーのマニュアルでは、ベルト固定用金具は、装着する場所に応じて曲げても良いと表示されています。
しかし、引っ張れる方向と装着方向に角度が付いていることについては、正しい装着方法でないと明示していました。

運転席側の純正のシートベルトは、シートベルト装着アラーム点灯を回避するため、シートの裏側を回し、ベルトバックルをシートの裏側に向きを換えてから差し込みます。
テンショナー側は、ベルトを一杯に引き出した状態で、巻き取られないようにクリップのようなもので挟んでおきます。

Factory's belt passing through back side of the seat and connect to Factory's buckle(Fix belt at fully pull out position).

正しい装着方向を実現するために、内側については、純正のシートベルトバックルを取り外してそこへ装着し、外側については、シートレール又はシート本体のサポート部分にボルト止めするようにマニュアルで指示されています。
しかし、ベルトバックル部分への装着ならまだしも、外側のシートレールやサポートには装着できそうな部分が備わっていません。
そこで、新たにベルト金具を固定する器具を製作することにしました。

Make new support to install seat belt by correct way.

途中で90度捻じ曲がっているスチール製(3mm厚)の金具をシートレールに固定し、それに強度確保の為にM10のステンレスボルトを左右に渡して基軸とします。

Install steel plate bend 90 degrees at center with M10 steel bolt.
金具の捻じ曲がっている部分の手前から45度程度折り曲げます。また金具のシートレール固定側は、シートレールの装着スペースに納まる長さに切断します。
装着スペース一杯の長さに切断したM10のステンレスボルトに、M10の2重式ロックナットを使って金具を両側から挟み、その外側にさらにロックナットを入れ、シートベルト固定金具を入れ、袋ナットをつけます。
位置関係の調整をしたら、シートレールに金具を固定し、金具を挟むロックナットを締めて金具を固定します。シートレール固定ナットの締め付けトルクは35Nm。ロックナットは特に締め付けトルクの指定はありません。
次に袋ナットを締め、内側からロックナットを締めてシートベルト金具を固定します。
各ナットと金具が接する部分にはワッシャーを入れます。

Use Lock nuts to install steel plate and seat belt.
ベルトの金具は、引っ張られる方向に正しく向き、尚且つシートを最後部まで下げても干渉することはありません。への字に曲げられた金具の強度については、前方向に引っ張られた際に曲がることはあっても、折れるには至らないだろうと思いますし、ボルトにより左右が連結されていることと、シート自体が、一定限度以上に曲がってしまうことを抑えてくれることでしょう。

Seat belt installed correct way.

<使用レポート>

肩掛けタイプのシートベルトとは桁違いのホールディング性と、両肩均等に掛かる負荷による安定性が大変心地良いですね。
テンショナー(巻き取り装置)が無いため、装着感は3点式に比べて格段に楽で、長時間の装着でも肩に圧迫感を感じることもありません。
但し、料金所等で右側の窓際まで体を移動させようとする場合には、どうしても一度ロックを外す必要があるのは覚悟しなければなりませんが、それほど大変な作業ではありません。
最近では、駐車場の入口には左ハンドル用発券機が増えてきましたし、高速道路の料金所も、いずれ近い時期に全てがETC化してくれることでしょう。


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